「パソコン詳しい」is「何でもわかる/何でもできる」……ではないよ?
――「パソコンに詳しい」という語弊。
なぜか、昨今PCをいじっている人(私ら)に向けての「PCで何でもできそう感」の眼差しがすごい怖いので、タイトルの通りこんな記事を書いてみることにした。
この前似たような記事をQiitaで見かけたので、業界あるあるネタなのかもしれない。
私はPCに関して、そこそこ動かせる方だとは思っている。だが、まだまだ上級者ってわけではない。PC自体の内部設計には詳しくないし、英語の専門用語を読むときは雰囲気で読んでいるので発音も間違える。
ということは、大体「PC中級者」という立ち位置にしておこう。Twitterを見ると大体のことはわかりそうではあるが → @Tsut_ps
さて、余談はここまでにして。
ep1/「iPhoneの設定」教えて……?
この記事を書くきっかけになったことは「iPhone(iOS)の設定がわからないんだけど、教えてくれない?」という相談が来てから。数年前から今に至るまで、よくある質問の一つだ。
まず、私はiPhoneを持っていないユーザーである。強いて言うなら、iPod touchは持っていた。なので、iOS 7前後はわかっているが、今になってはほぼ通用しないレベルで、中身が全然違う。
もっぱら、知識はWindows/Android中心で構成されていて、最新のiOSに関してはほぼ知らない状態であった。
つまり、その回答は「答えられないけど、私の経験則で言うなら……こうではないか?」といった曖昧な回答になってしまう。
しかし、その経験則は異なる文化からできているために、やはり最新のiOSには当てはまらず、結局解決はできないのである。
そもそも、iPhoneを持っていないので“私は答えられない”というのは当たり前だ。
しかし、「PC詳しいから知っているのでは」という理由で聞いてくるのである。
特段からかわれているというわけでもない。至って普通の会話だった。
うーん……これは、どういうことだろうか。
「PC詳しい」=「機械詳しい」=「スマホ詳しい」=「iPhone詳しい」
だろうというのは、ずいぶん昇華しすぎな気がする。そう思うのは私だけだろうか。どんな錬金術を以ってしてもそんな風には曲がらないはず。
そうなってしまうと、いづれ
「PC詳しい」=「機械詳しい」=「物理現象に詳しい」=「この世の森羅万象を理解し受け答えできる」
的なことになりそうで怖い。そんなの知らない。
それはさておき、「PC詳しい」の問題について、このnoteで深く考えてみることにした。
※補足↓
「異なる文化を知るべく、近しいOSは持っておくべきだろう」
という判断で、今はiPadを所持している。これで大体のことは万事解決(?)。
iPadOSとiOSは、デザインが多少異なること以外、仕組み自体ほとんど同じようなものだ。
そこから、iPhoneのある程度の設定項目や“誰かのやりたいこと”に対する対処法はなんとなくわかるようになった。
まぁ、なんとなく、である。少なくとも身内に聞かれたときの返答はスムーズになったのでおkとしよう。
ep2/突然の無茶振り「運動会のCD音源作ってくれない?」
――これは、どちらかというと自力でなんとか作って解決してしまった問題。
まだ私が小学生の頃、PCというよりもWordで文書作るとかまだそこらへんしかしていなかった頃の話だ。
クラス中で“密かに”私が「PCできるやべ~人」認定されつつあり、舞い込んできたのがこの仕事。
「運動会のダンスの音源どうしようか悩んでるんだよね、んで、PC詳しいなら音源作ってくれない?」的なノリで頼まれてしまった。
「えぇ?!」とは思ったものの、「作れる人いないから」と押されてしまった。
聞いてみると音源は決まっていて、それをカットして1枚の流せるCDにできればよいとのこと。
いやいやいや、そこら辺の保護者に頼めばいい話では……? いないの……????
もしかして、人を探すの面倒なだけでは。
偶然音源をカットする方法とCDに焼き込む方法を知っていた私は、仕方なく
「あぁ、一応なんとか出来るっちゃできると思うけど。“確実に作れる”保証はしないよ。試してみるけど」
的な感じで引き受けることになった。
「やってみるかぁ――」
(音源カットはAudacity使えばなんとかなるし、CDへの焼き込みは……この前偶然調べていて見つけたWindows Media Playerの焼き込みで書き込めるやろ。うん、多分いける。多分)
音源は決まってはいるものの、音源は持っていないという謎状態だったので、主催側(というか実行委員側)で何とかCDなどの元音源を用意してもらった。
〈早口で〉その実行委員達いわく「そこら辺のインターネットから取ってくるんじゃダメなん?」とか言われてしまったので、「えぇ!?」と心のなかでびっくりした。モラルはどこ行った。「いやいやそれはさすがにアーティストへの利益が入らないし、法的にもダメやと思うで……」と何とか説得した。この手の問題も結構多く(私はそういうのにうるさい人なので)毎回正規な方法で入手してくれと、説得するのに時間がかかる。大事なことだけどね。
〈早口で〉また、音源を使ってもいいのかという点に関しては、夏休み中法律を確認した。ざっくり言うと、教育のため&入場料などを取らないうんぬんならおkということがわかった。お陰で小学生なのに……著作権法にほんの少しだけ詳しくなった。今となっては結構役に立っている知識の一つ。もっと詳しい人いたら秒で突っ込んでね。
秒数の指定は向こう側で指定され、フェードのかけ方や曲同士のラウドネス調整(音の大きさの均一化)はこちら側で編集し、何度も調整してとりあえず作れた。
確か焼くときに“CDの種類がデータ用か音楽用か”でつまずいたくらいで、その他は問題なかった。
――数週間後。
最終的に出来上がったものを流してみて、合わせてみて問題がなかったので、運動会にて本番まで使われた。謎の高揚感と達成感はあった。
この手の問題は、結局何とかなってしまったからいいのだけれど……。
このエピソードを聞いて、危ういなと感じた人は正解だ。
何が言いたいかというと↓(ここでよくよく考えてみると)
一応専門的な知識を持っているわけではなかったから、解決できるかどうかは、なんとなくやってみることになる。つまり、運要素が強くなってしまうので良くない。もしできなかったらスケジュールが遅延してしまう。
そして、ほぼ全部一人に任せられてしまう状態も、失敗したときのバックアップがないので良くない。
“最悪音無しに”なんてことがチラつくなら、これが運営上“良くない”状態なのは変わらない。引き受けた側にも問題はあるが、もちろん頼む側にも問題がある。
本当に編集する保護者いないん……? 絶対いるよね? そういえば隣の組の音源、誰が作ったのかな??
見た目「PC詳しい」からといって「何でもできる」わけではない
そもそも、PCが詳しそうだからと言って、
地上で作られたすべての端末を難なくいじることができる〜とか
デジタル系に関してほぼすべての知識を得ている〜とか
初めから3DCGバチバチに作れる〜とか
それらは大間違いだ。
なのに、「PC詳しい」=「Mac詳しい」/「3DCG詳しい」/「光回線に詳しい」うんぬん~ということに“いつの間にか”なってしまい、そこ関連について聞かれることや無茶振り要求は結構多い。
少し戻って、私の中での「PC詳しい」というのは、もっぱら「Windows周辺が詳しい」ことである。
なので、macOS周辺は詳しくない。CentOSなんてさっぱりである。
ということは、友達から「Mac(macOS)の使い方教えて」と聞かれるのもおかしな話なのである。
Windowsでよく使われるCPUやメモリの仕様、グラボ、SSD、キーボード、音響機器、その他周辺機器……(出すとキリがないが)この辺りは詳しい……と思っている。この分野への物欲が激しいからね。
しかし、よく考えると、これも個々の「詳しい」の度合いが定義できない。
「CPU詳しい」=「それぞれのソケットやマザボとの相性も詳しい」とか
「キーボード詳しい」=「Razerのオレンジ軸詳しい」とか
「SSD詳しい」=「HDDのSMR/CMRの違いに詳しい」とか
必ずしもそうはならないのである。
それでも、パソコンを購入する時は1ヶ月以上迷って調べまくるので、各パーツの大まかな仕様や傾向、価格帯であればわかる。
ということは、「パソコン買いたいんだけどどれがオススメ?」という質問は問題なく答えられる。
しかしながらなぜか、「PC詳しい」=「その周辺機器詳しい」=「PCに関係するネットワーク上についても詳しいよね……?」→「光回線!」となることがある。
「LAN」「ホームネットワーク」「Wi-Fiルーター」とかならば(昔沼になりかけたので)ギリギリ答えられる。
だが、個々の回線ともなると詳しくないしその道の専門でもない限り誰もわからんぜよ状態なのは言うまでもない。
ということは「PC詳しい」=「ネットワーク詳しい」=「光回線詳しい」というのは性急でめちゃくちゃな結論である。ましてや「どのブランド/プロバイダーがいいの」と言われたら、「知らん!」である。
そう、これが現時点で“私の”応えられる範囲である。
「PC詳しい」→「(広義の)PC関連について何でも詳しい」ということではないことが、分かってもらえただろうか。
グラデーションを意識するとわかりやすい
そもそも、人の知識も理解度も差があり、白と黒(知っているか知らないか)の二択ではない。
イメージとしてはグラデーション(やや知っているとかやや知らないとか)で成り立っている。
これに対しても、厳密にいえば分野ごとに違ってくる(後述)。
ではなぜ、「PC詳しい」=あの人はデジタル関連であれば「何でもできる」や「すべて分かる」的なことが起こってしまうのだろうか。
原因/なぜ“聞いてくる”のか、“無茶振りさせる”のか?
そもそも、なぜPC詳しい人に対して、あらゆることを聞いたり無茶振りさせたりするのか。
これは、人の「カテゴライズが大雑把すぎる問題」と、「未知の領域すぎる感覚を持っている」ことが問題なのではないかと考えた。
いわゆる差別や偏見に近い感じだが、これは暴力的な実害があるわけではなく、目に見えない弊害になる可能性が極めて高い。
狭い空間、いわば学校や職場などで、集中して「あの人に任せよう」ということになりかねないからだ。
ちょっと説明してみよう。
カテゴライズ(分類化)が大雑把すぎる問題
まず、人は概念を使って物事をカテゴリー化している。動物という枠で見てみると、鳥/牛/人……といった感じだ。
もちろん、これは対人に対してもカテゴライズしている。
デザインが得意な人/料理が好きな人/絵が上手い人……といった感じ。
しかしながら、「デザインが得意な人」であっても、それがWebデザインなのかCGデザインなのかはわからないだろう。
「料理が好き」も、中華料理なのかお菓子なのかはわからない。「絵が上手い」も、人物画なのか風景画なのかわからない。
これらのカテゴライズは大雑把なのである。
そして、「PC詳しい人」というカテゴライズも同じだ。
「PC詳しい人」がぼんやりしていて、はっきりと何を指し示すのかはわからないのである。
やはり、カテゴライズが大きすぎる。
つまり
PCに詳しい人
ではなく
Windows詳しい人
macOS詳しい人
iOS詳しい人
Android詳しい人
Web制作に詳しい人
ハードに詳しい人
ネットワーク設計に詳しい人
など、もう少し踏み込んだカテゴリーであるべきだ。
少なくとも、「PC詳しい(詳しそう)」を「ハードに詳しい」や「スマホ詳しい」などに昇華して同一視するべきでない。
そして、その人ができることには一定の限界があると常に考え、何でも任せられると思い込まないことが重要なのだ。
また、これは相手だけでなく私ら自身にも言えるだろう。例えば、自己紹介のときに「PC詳しいです」と大雑把に言うのではなく、「Web制作詳しいです」と言うことだ。
冒頭に「PC中級者」と私は書いたが、PCが大雑把なので半分NGだ。これを書き換えるなら「Windows中級者」と細分化して自己紹介するべきなのである。
とはいっても、カテゴライズだけでは説明不足であるようにも感じる。なぜなら、違うOSでもWindowsとmacOSを一緒くたに考え、Windows知ってる=macOSもわかると考える人が経験上少なくなかったからだ。
ここで、その人にとってのPCとは「未知の領域すぎる」という感覚を持っているのではないか。未知=それっぽいものはすべて同じに見えてしまうということだ。
言い換えれば、上手くカテゴライズできていないのは、その文化をよく知らない(わからない)可能性がある。
誤解を防ぐために補足すると、PC分野に多少知識がある人、もしくはPC初心者であればそういったことはあまり起こらないはずだ。
しかし、PC分野をあまり知らない入門者や、避けて関わってこなかった人ならば、十分起こりうる。
未知の領域すぎる感覚(デジタル文化の拒絶)
拒絶……とは書いたものの、そんなに物騒なものではない。
業務のデジタル化で、上司が「やっぱり紙でないとダメだ」となる場合や、学校で先生から「ノート取るときにタブレット禁止」となる場合だ。
理由は様々だが、メリットとデメリットを比較せず、頭ごなしにデジタルの良さを否定してしまうパターンがある。
どこかデジタルに対してアレルギーのようなものを持っていて、関連するものを拒絶し、どうも文化を知ろうとはしない(避ける)性質があるのだ。
また、何らかのトラブルがあって「どうせ私にはわからない」のような、どこか放棄してしまう状態もあるだろう。
そして、デジタル分野をほぼ知らない人からすれば、未知数の多いという感覚で“デジタル全般”をひとまとめにすることで、先ほどのようなカテゴライズがうまくできなくなる(区別がつかない)。
例えば、“PC”と聞いたときに、Windowsが入ったノートPCもmacOSの入ったMacBookも見た目が似ていて同じものだと考えている人がいるかもしれない。
もっと広義にすれば、ノートPCとタブレットの区別が明確じゃない場合もありうる。
※誤解を招く表現なので補足すると、物理キーボードがあるかなどの見た目ではなく、それらすべてが同一のOSや仕組みで動いていると勘違いしかねないという意味である。
そうしていくうちに未知の領域一つひとつに対して、ぼんやりと「未知の領域」(=デジタル?)という同一のカテゴライズをして、一緒くたにしてしまう。
そうすれば、「PC詳しい」=「デジタル全般に詳しい」ということになって、いつの間にかデジタル系はあの人に任せれば間違いないということになりかねない。自分で解決することを放棄してしまう。
そうすると、自分の専門外のことをなぜか聞かれたり、無理強いされたりすることが十分起こりうると考えられる。
では、こうしたトラブルを防ぐにはどうしたらいいのか。
根本的な解決策
手っ取り早く一言でまとめるなら、各々の「PC詳しい」のイメージを細分化しつつ、なんでも解決できる大魔法使いのように考えないようにすればよい。
決して「何も訊くな」と言っているのではなく、「知らない可能性も十分ある」ということを念頭に置いてほしい。
冒頭のようにCD音源が作れない系であれば、誰かに頼むのはありだが、「PC詳しい」という大きなカテゴライズを元に無理強いしないことが大切だ。
「PC詳しい」=「何でもできる」と思い込まないで
高校の恩師の一人も、私と同じような悩みを抱えているようだった。
そのT先生は情報科で、私もWord/Excel/PowerPointの使い方やWebサイトの作り方を、わかりやすく教えてもらったことがある。
偶然その後も話す機会があって、受験のことや日々の悩みを話すこともあった。逆に、先生からの悩みも聞く機会もあり、その中にこの「PC詳しい問題」があった。
情報の先生ということで、学校内のシステムのほとんどを任されてしまう。設計者ではないのに、そのT先生に相談が来てしまう。
T先生は、情報としての教えられる範囲での知識はあるものの、それ以外の分野はわからないことも少なくないようだった。中には、先生が専門外(担当外)の話で来たこともあって、頭を悩ませたそうだった。
そんなような話をしている間にも、ワーっと他の先生がPC室にやってきて、色々と訊いてきた。
T先生「――うわさをすれば……だね」
私「(何かどっかで見たような)」
どうやら、先生たちを横目にチラッと聞いていると、「デジタルはT先生に訊いたらわかるはず」「情報の先生なら解決できるよね」と、終始こんな感覚で話していた。
私「(あっ、これ経験したことある、共通なんだな)」
そして、T先生はそれに対して、全力で答えたり日々駆け回って解決したりしていた。たとえわからないとしても、である。
でも、ふと考えると、T先生は学校のシステム担当者ではない。ネットワーク専門の技術者でもない。教師として情報を教えに来た「先生」だ。
なのにも関わらず、学校のシステム担当を任されている。「ネットワーク機器の不具合をなんとかしてほしい」とのクレームが来てしまう。
専門外を専門と勘違いされて、担当外を担当とされて、色々と頼まれすぎている。
別の日に来てみると、PC室で寝ている先生を見た。相当疲れているようだった。
先の運動会のCD音源の件も上のような件も、結果はどうあれ依頼が見当違いなのである。
ITやデジタル関連で働く人、あるいは弄っている人をすべて一括りにして、「あの人ならば一発で解決できる」と思いこんでしまうのは間違っている。
頼む側の意識が変わってほしい。どうか、無闇やたらに期待をして、無茶振りや無理強いしないでほしいのだ。
そして、できることならば頼まれる側も、無理難題はスパッと断ってほしい。
誰しも「得意だけでなく不得意分野もある」と考える
ところで、「やじうまWatch」にこんなことが書いてあった。
これがすべてを物語っている。より説得力があったのは、以下だ。
記事中に(とあるPC教室が作成した)パソコン分野別技量チェックシートの詳細があり、Webページ内でどの分野に特化しているのかがログイン不要でわかるようになっていた。そこに書かれた“分野別”とやらがこちらだ。
PCといっても、これだけの(これ以上の)分野がある。ハードに詳しくてもソフトに詳しくない/その逆、ネットワークにだけ詳しい人、様々だ。そして、それらの知識にグラデーションもある。
PC詳しいと感じる方は、このチェックシートをやってみると面白いかもしれない。やらせるのも一興だ。
ちなみに、私がやってみたところ「案外生半可な知識の部分もあるなぁ」「ここは苦手だな」というところがしばしばあった。
バランスよく出来ていて、引っ掛けもあり、実に面白い仕上がりだった(Ver1はほぼおk、Ver2の論理とかネットワークはボロボロダッタヨ。私にも苦手分野はあるのだよ)
「知らないものが出てきた」▶まず自力で調べてほしい
知らない用語や難しいセットアップにぶち当たったら、まずは自力でインターネットを使って調べてほしい。ポケットサイズにも納まる膨大な図書館を使わずに取っておくのはもったいない。
確かに「PC詳しい」人を見つけた場合、すぐになんでも答えられてしまうように見えるかもしれない。
しかし、そもそもすべて知っているわけではない。
PC詳しい人でも、聞かれた際に(知らない部分も多いので)結構ネットで補って調べているのである。
何でも答えられるように見えるのは、怪しい部分や未知の部分をネット上で補っているからである。
図書館に訪れる感覚で調べ、そうして全力でサポートし、受け答えしているのだ。
言い換えれば、たとえわからなくても「質問した人の代わりに調べている」
わかりやすくかんたんな例えをするならば、「MacのWi-Fi設定のやり方、教えてくれない?」と言われたとき、「わからん」とは言わない。
大まかな流れは分かっていて、macOSでのやり方を知らない場合、まずインターネット上で「Mac Wi-Fi 設定 やり方」と横で調べる。
マ ジ で あ る 。
そして、そのURLを送るなり、スクリーンショットから手順を説明したりする。「私はカスタマーセンターの人じゃないよ?」と毎回突っ込みたくなる。
ここで、「SSIDとパスワードが必要になるだろう」という既存の知識から、
と返信する。Wi-Fiの名前がわからなければ、「ルーターの横を調べて」という。ルーターがわからなけr(以下略)
ここで、相手に検索させて、調べさせればいいのではないか……と思う人がいるかもしれない。本当にそのとおりである。
しかし、「自分で調べてみてくれ……」とはなかなか言いにくいもので、そう言うよりも、検索して→返してしまったほうが速いしハードルが低い。
だから、返してしまう。これは私達の大きな問題点だ。
そうしていくうちに、調べてすぐわかる問題を聞いてくる人も多くなってしまった。
疲弊してしまいそうになったので、そういったものに関してはなるべく「自分で調べてみ」と最近言うようにした。相手の自己解決能力を鍛えることにも繋がるからだ。
とはいったものの、やはり徹底するのは難しい。
だからこそ、私は声を大にして言いたい。
私らに聞く前に、お願いだから自力で調べてくれ~~~!! と。
この過程をちゃんと踏んでもできなかったら、本当の意味でつまずいたのであれば、(この記事に書かれたことを踏まえつつ)遠慮なく聞いてほしい。
そして、どうやって調べてその情報にたどり着いたのか、検索ワードは何を使ったのか、合わせて聞いてみるのも良いかもしれない。
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