セパタクロー熱中時代。vol.5

それからしばらくは写真について考える日々が続いた。

辛うじて思いついたのは新しいことへの挑戦だった。そして、予てから興味があったドキュメンタリー写真に活路を見出した。ひとつのテーマを深く掘り下げる表現は、いつかチャレンジしたい分野だったからだ。

テーマについて悩んでいた僕の脳裏に浮かんだのがセパタクローだった。

2004年に初めて取材して以来、年に1度、取材するかしないかだけれど、彼らとの関係は続いていた。

2006年にはタイのプロリーグに挑戦していた寺本さんを現地で取材したり、2010年の広州アジア大会では史上初となる団体種目での銅メダル獲得の瞬間にも立ち会った。

そして、セパタクローを本格的に追いかけようか考え始めたのは、彼らが目標としている仁川アジア大会を翌年に控えた2013年だった。

一年とちょっとになるけれど、彼らを追いかけてみよう、と決めた。

（続く）

※写真は2010年、広州アジア大会での一コマ。史上初となる団体種目の銅メダルを決めた試合では若手が躍動した。

＜SPOAL「セパタクロー熱中時代。」を一部加筆修正して転載＞

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