Football Life vol.39
6月21日ゲルゼンキルヒェン
ドイツは思ったより大きい国ではない。北のハンブルクと南のミュンヘン。800キロほどで、車なら8時間、ICEなら6時間足らずで着いてしまう。日本よりも国土は狭い。さらにスポーツに理解がある国で、ワールドカップを盛り上げるためにさまざまなサービスを提供してくれていた。
例えば、取材パス保有者は新幹線を含めた国鉄が乗り放題だったし、サポーターも格安でICEが乗り放題になるチケットが用意されていた。だから、基本的にみんながICEを使って縦横無尽に動き回っていたはずだ。
そのICEの中で居眠りをしてしまうことがある。というか、基本的に少しでも疲労を回復させようとほとんど寝ていた。
この日も僕は爆睡していた。そして、人が動く気配で目を覚ます。
「ここどこだ?」
見回りに来ていた車掌が笑顔で言う。
「ハロー、ミスター、フランクフルト!」
「やべ、降りなきゃ!!」
急いで降車しかけて我にかえる。
「あれ、カメラ!!!?」
首からぶら下げていたカメラがないことに気がついた僕は反転しかけて立ち止まった。そこには見慣れたカメラを持ったドイツ人らしき青年が立っていて、僕にカメラを差し出してくれたのだ。
「おおおおお! ダンケシェーン!!!」
長旅で疲れが溜まってくると忘れ物が多くなるので気をつけましょう。
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