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【読書記録】妖精が現れる! 〜コティングリー事件から現代の妖精物語へ

2021年197冊目。

この夏、コティングリー妖精事件関連の書籍が3冊発売されましたが、その3冊目です。

当時の雰囲気を伝えるドキュメンタリであるアーサー・コナン・ドイルの『妖精の到来〜コティングリー村の事件』、現在の視点からコティングリー妖精事件を分析する『コティングリー妖精事件 イギリス妖精写真の新事実』ときたので、ナイトランド・クォータリー増刊号としてでる本書は創作中心かなと予想していたのですが、ドイルとともに妖精事件の調査に関わったガードナーの調査報告や井村君江さん達の調査ルポが目玉となっています。これはおそらく『イギリス妖精写真の新事実』から枚数か何かの事情で漏れた原稿が収録されたのだと思います。

とはいえ、創作系も多く収録されていて、タニス・リー「エルフの眷属」やマンリー・ウェイド・ウェルマン「取り替え子」などが収録されています。私のお気に入りは今上げた二作品。

この二作の妖精はファンタジー作品にあるような「良き隣人」ではなく、人の理の通じない異界の存在の雰囲気を漂わせている点が好きです。

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