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【前編】堀江監督×金井監督×映画ライターSYOスペシャル鼎談

現在、絶賛公開中の2作品『先生、私の隣に座っていただけませんか?』堀江貴大監督、『マイ・ダディ』金井純一監督、更に映画ライターSYOさんを迎え「TCPコンペの魅力」「TCP全体を通して学んだこと」等々を応募者目線で語っていただきました(撮影日:2021年9月17日)。

更に、なんとお2人はスターダストプロモーション(SDP)所属の先輩(金井監督)・後輩(堀江監督)関係でもあるのだとか。TCPが気になっている方必見の内容となっています。

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◆公開を迎えての感想は?

堀江:コロナで様々大変だったのですが、無事に公開できて良かったです。

SYO:初日劇場に足を運ばれたとTwitterにて拝見しました。

堀江:豊洲まで見に行きました。実は日本最大級のスクリーンがあるんですよ(笑)

SYO:実際ご覧になっていかがでしたか?

堀江:色んな思いが溢れて、中々まだ客観的に見ることができなかったですね(笑)撮影の裏側を考えてしまったので、今後もっと純粋に観たいなと思います。

SYO:金井監督はいかがでしょうか?

金井:たくさんの年月をかけて実現した作品なので、思いが溢れています。特に、現在主演のムロツヨシさんと共に積極的に宣伝をしていますので、ぜひ多くの方に見ていただきたいです。

◆作品を思いついたキッカケは?

堀江:結婚してすぐのタイミングだったので、夫婦物語をやりたいと思っていました。特にフィクションをやることを考えると、新婚という自分の立ち位置と対極にある「不倫」がテーマとして良いんじゃないかと思って。漫画家を思いついたのは、復讐をシリアスに描き過ぎたくなかったというのが大きな理由ですね。笑いの要素も加えたいという思いが強くありました。最初は映画監督?や脚本家の構想だったのですが、自分と少し立ち位置を離すために漫画家にしました。

金井:私の場合は実際に見た「夢」が原案となっています。意識不明のままの母親と看病する娘の物語。ある日、クラスメイトから「あなたとお母さんは血がつながっていないのよ。私が本当の娘なの」ということを言われるストーリーを夢見たんです。起きてメモをするという体験が初めてで、映画にしたら面白いんじゃないかと思って。そんな時、偶然にもTCPの締め切りメールがきたんですよね。ただ、応募するにあたって、どうしても夢なので、つじつまがうまくかみ合わなくて、シリアスさよりも多くの人に見てもらうためにコミカルさ(笑い)を組み込めるように落とし込みました。結果的に全てがうまくつながったストーリーとなって応募ができました。

◆審査時に意識したポイントは?

堀江:企画書はかなり意識しました。企画背景・企画概要・キャラクター・あらすじ・企画の売りを起承転結を意識しながら書き込みました。

金井:自分の企画の売りはストーリーだと考えていたので、A4用紙10枚をすべて文字で埋めました。ただ、審査員の方が読みやすいように紙質は良くした覚えがあります(笑)ビジュアルやストーリー等、それぞれの企画なりの押しポイントがあると思うので、型にはまらずに考えることが大切かもしれません。

堀江:私も読まれることは意識しました。代理店の友人に読んでもらって、構成に関してアドバイスをいただきました。

金井:TCPにおいては、審査が何度もあるので「客観性」はとりわけ大切だと思います。

SYO:堀江さんは、奥様とプレゼン練習をされたと聞いています。

堀江:毎日トレーニングのように重ねて練習しました。タイムウォッチで図りながら、アドバイスをいただきながら…(笑)

金井:プレゼンに関しては、ムービーだとお金がかかるので、発想を変えて、スチールで撮影して、生の役者さんに出演していただくという工夫を行いました。ビジョンから舞台俳優の方々に舞台に飛び込んでもらうみたいな。誰もやってこないだろうと思って。

SYO:本当に千差万別なのですね。

後編へ続く

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映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』
2021年9月10日より全国公開中

〈ストーリー〉
漫画家・佐和子の新作漫画のテーマは・・・「不倫」
そこには、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれ、佐和子の担当編集者・千佳と不倫をしていた俊夫は、「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく。さらに物語は、佐和子と自動車教習所の若い先生との淡い恋へ急展開。この漫画は、完全な創作?ただの妄想?それとも俊夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか!?恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく・・・
出演:黒木華、柄本佑
監督・脚本:堀江貴大
製作:『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
公式website:https://www.phantom-film.com/watatona/
(C) 2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

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映画『マイ・ダディ』
2021年9月23日より全国公開中

〈ストーリー〉
御堂一男(ムロツヨシ)は、中学生の娘・ひかり(中田乃愛)と2人暮らし。最愛の妻・江津子(奈緒)は8年前に他界。一男は小さな教会の牧師をしながら、ガソリンスタンドでアルバイトに励みつつ、ひかりを男手ひとつで育てている。思春期に突入したひかりはちょっぴり反抗的な時もあるが、優しくて面白いお父さんのことが大好き。牧師として多くの人に慕われ、たまに娘と些細な喧嘩をしながらも、2人の穏やかで幸せな日々は続いていく……と思っていた、ある日、突然ひかりが倒れてしまう。病院で下された診断は“白血病”。混乱し事実が受け入れられない一男だったが、担当医師からある衝撃的な事実を告げられる。なんと、愛する娘は、自分の実の子ではなかった。ひかりに適合するドナーは「数百万人に一人」という残酷な現実が一男をうちのめすが、「血縁者は適合率が上がる」という事実に気付いた一男は、ある思い切った行動に出る……。
出演:ムロツヨシ 奈緒 毎熊克哉  中田乃愛
臼田あさ美  徳井健太  永野宗典  光石研
監督:金井純一
脚本:及川真実 金井純一
音楽:岡出莉菜
主題歌:「それは愛なんだぜ!」カーリングシトーンズ(ドリーミュージック)
製作:「マイ・ダディ」製作委員会 
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント、ビターズ・エンド
制作プロダクション:ROBOT
配給:イオンエンターテイメント
公式website:https://mydaddy-movie.jp/
©2021 「マイ・ダディ」製作委員会