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声援

世の中には、様々なスポーツがある。

この記事を読んでいる人の中に、スポーツを観戦する人はいるだろうか。

「日常的にスポーツ観戦する」という人がいれば「どのスポーツも観ない、知らない」という人もいる。

以前、他の記事にも書いたが、自分はスポーツ観戦が好きだ。

この記事で自分は『「誰にも書けない脚本」が演出するドラマ』がスポーツの面白さだと書いた。

しかし、スポーツは観るだけでなく「応援する」楽しみもある。

今回は、自分に最も親しみがある「プロ野球」の応援について書こうと思う。


日本のプロ野球には、2つのリーグに6球団(チーム)ずつ、全12球団が所属している。

【セントラル・リーグ】(セ・リーグ)
読売ジャイアンツ(巨人)
東京ヤクルトスワローズ
横浜DeNAベイスターズ
中日ドラゴンズ
広島東洋カープ
阪神タイガース

【パシフィック・リーグ】(パ・リーグ)
北海道日本ハムファイターズ
東北楽天ゴールデンイーグルス
埼玉西武ライオンズ
千葉ロッテマリーンズ
オリックス・バファローズ
福岡ソフトバンクホークス

※本拠地が東にある順に書いています

セ・パ12球団のうち、自分は幼少期から高校生までを、福岡ソフトバンクホークスと共に歩んできた。

自分は福岡県出身で、実家に一番近いスーパーはダイエー(現在はイオン)、初めて持った銀行口座は福岡銀行だった。

ダイエーの店内や福岡銀行のCMでは「いざゆけ若鷹軍団」(ホークスの球団歌)が流れていた。

ホークスのマスコットキャラクター
「ハリーホーク」が描かれた福岡銀行の通帳。

自分は、物心が付いた時からホークスに囲まれて暮らしており、テレビ中継がある日は必ずホークスの試合を観ていた。

ホークスは、自分がプロ野球を観始めた2001年から上京した2015年までの間に、4度の日本一に輝いている。

さらに、自分が小学校に入った2003年は、ホークスが歴代最強の打線と投手陣で日本一になった年だった。

その後も順位に浮き沈みがありながら、ホークスは常勝軍団として名を馳せる球団となった。

そして、自分はホークスと共に一生を歩んでいくと思っていた。


しかし、2016年に転機が訪れた

高校時代にTwitterで知り合い、上京して仲良くなった友人(Oさん)から「西武ドーム(当時の西武プリンスドーム)で試合を観てみないか」と誘われたのだ。

そして誘われた試合は、埼玉西武ライオンズvs福岡ソフトバンクホークスの試合だった。

埼玉西武ライオンズの本拠地である、
西武ドーム(ベルーナドーム)。

自分はホークスを、友人はライオンズを、幼少期から10年以上応援し続けている。

そのため、試合の結果が友情に亀裂を入れないか複雑な気持ちを抱えつつ、西武ドームへ向かうことにした。


2016年5月21日。

試合は一進一退の攻防を繰り広げ、3-3の同点で9回を迎えた。

9回表でホークスは得点できず、ライオンズがサヨナラ勝ちするか、延長戦にもつれ込むかの接戦となった。

ライオンズはヒットとフォアボールで、2アウト1,2塁のチャンスを得た。

一打サヨナラ勝ちの場面で打席に入った鬼﨑裕司は、前の打席で送りバントを失敗した。

そのため、この打席が、彼の失敗を挽回する最大のチャンスとなった。

そして、彼はなんとサヨナラヒットを放ち、ライオンズファンは歓喜の渦に包まれた。

試合を観終わった自分は「ホークスが負けて悔しい」というより「良い試合を観た」という気持ちだった。

ライオンズは、2008年に日本一になってから優勝どころかAクラス(リーグ順位3位以上)が遠ざかっていた。

自分は、チームの成績が振るわない中、必死に勝ちを追い求めるライオンズの選手に心を打たれた。

この試合がきっかけで、自分はライオンズの試合を主に観るようになった。


それから8年後の2023年、さらに変化が訪れる

埼玉西武ライオンズに続き、千葉ロッテマリーンズの試合を観戦することになったのだ。

マリーンズは、7,8年の付き合いがあるフォロワー(Kくん、千葉県出身)が応援している球団だ。

そして自分が異動先の仕事で幕張の近くにいたこともあり、一度生で観戦しようと思ったのだ。

千葉ロッテマリーンズの本拠地である、
千葉マリンスタジアム(ZOZOマリンスタジアム)。

2023年9月12日。

この試合は1人で観に行ったが、ここでも劇的な展開が待っていた。

プロ野球の試合では、試合前にスポンサーや抽選で選ばれたファンなどが始球式を行うが、この日の始球式を担当したのは、相葉雅紀さんだった。

相葉さんは千葉県出身で、国民的アイドルグループ「嵐」のメンバーとしてだけでなく、大のロッテファンとしても知られている。

この始球式はテレビのサプライズ企画であり、思いがけないスターの登場に、球場は大歓声に包まれた。

試合は7回裏、マリーンズがイーグルスを2点差でう展開で、2アウト1,3塁の大チャンスを得た。

一打逆転のチャンスで打席に入った荻野貴司は、初球をレフトスタンドへ叩き込む逆転3ランホームランを放った。

プロ14年目、37歳の大ベテランが魅せた劇的な展開に、球場は大いに盛り上がった。

マリーンズは続く8回にも追加点を奪い、5-3で勝利した

自分はマリーンズの「絶対に諦めない」姿勢と、それを見せつけたベテランの意地、そしてファンの応援と大歓声に感動した。


マリーンズの応援は、その声量と団結力から「球界一の応援」と評されることがある。

マリーンズの応援は、手拍子、声援、ジャンプと、全身を動かす応援をする。

また、マリーンズの応援は敵地の試合でも相手チームに劣ることがない。

この応援が「最後まで諦めない姿勢」を生み、選手を後押ししている。

実際に、マリーンズは2023年のクライマックスシリーズ(1stステージ)で、0-3から大逆転勝利を収めてファイナルステージ進出を決めている。

また、2010年には監督の解任などによりチーム内やファンの間で紛争が起きたものの、最終的にチームが再び団結し、プロ野球史上唯一の「シーズン3位からの日本一」を勝ち取っている。

このような経歴もあり、自分はマリーンズの試合も観るようになった。

そして、2024年4月29日。

自分はついにフォロワー(Kくん)と一緒に試合を観戦し、チームの連敗を7で止める10-1の大勝利を見届けた。


※この記事のヘッダーは、Kくんに撮影してもらいました。ありがとう!


自分はこれまで3球団を応援し、20年以上プロ野球を観てきた。

これからも『「誰にも書けない脚本」が演出するドラマ』に期待し、全ての選手が無事にプレーできることを祈りつつ、これからもプロ野球を見続けたい。

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