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脚本

毎週金曜日の夜にTwitterを開くと、必ず見かけるツイートがある。

それは「金曜ロードショー」に関係するものだ。

「金曜ロードショー」は知名度が高い名作を、毎週金曜日の21時から放送している番組だ。

今週の放送作品は、劇場版「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」だったらしい。

自分は中学校以来、名探偵コナンの映画を見ていない。


自分は上京してから、映画を見る機会が格段に減った。

それは、歳を重ねたからか、娯楽が多い首都圏にいるからかは分からない。

そして、テレビをほとんど見ないため、ドラマも見ない。

そんな自分は、かなり浮世離れしているようだ。

周りからは「テレビも映画も見ないなら、何を見ているの?」と言われることが多い。

自分は「何かを見る」と言われると、スポーツ観戦とYouTubeを見るのがほとんどだ。

スポーツはプロ野球、競馬、自動車レース、YouTubeは「フィッシャーズ」の動画を見ている。

そこから「自分が映画やドラマをあまり見ない理由」を考えてみると、あることに気づいた。


自分は「スポーツで起きるドラマ」が大好きだ。

映画やドラマは、とても多くの人が舞台や人物、脚本などを考えて物語を作っている。

しかし「事実は小説よりも奇なり」という言葉があるように、スポーツでは脚本に書けないようなことが起きる。

野球には「サヨナラ勝ち」がある。

野球は、どれだけ点差を付けられても、最終回の3アウトまで何が起きるか分からない。


競馬には「ハナ差の勝利」がある。

競馬は、実力の拮抗した馬同士が、ゴールで数cm差を争うことは珍しくない。


自動車レースには「コンマ数秒の勝利」や「最終周回での逆転」がある。

自動車レースは、1000分の数秒差で勝つマシンがいたり、誰もが「勝った」と思ったマシンが予期せぬ不具合で負けてしまうことがある。


このような「誰にも書けない脚本」が演出するドラマは、自分の心を熱くさせてくれる。

決して、映画やドラマの演出が悪いと言うわけではない。

ただ、スポーツのドラマが自分に与える影響は非常に大きく、幼い頃から自分に興奮と感動を与え続けてくれた。

さらに、野球も、競馬も、自動車レースも、選手、騎手、馬、マシンの世代交代がある。

それにより、時代ごとに起きるドラマも変わってくる。

自動車レースを例に挙げると、レースで使うマシンは、元々エンジンだけで走る力を賄っていた。

2005年当時、最速と言われたF1マシン
マクラーレンの"MP4-20"。

しかし、現在の車両は、エンジンとバッテリーの力で走る「ハイブリッド車」や、電気自動車がある。

トヨタのハイブリッドマシン"TS050 HYBRID"。
このマシンは、耐久レースの世界選手権で
2度の世界一に輝いている。
電気自動車レース「フォーミュラE」のマシン(日産製)。

どのスポーツでも「戦うための技術」は進化し続けている。

そして、それらがどう進化し、どう活かされるかを予想することはできない。

技術の進歩も「誰にも書けない脚本」を作る要素の1つなのだ。


そして、スポーツに関わる人や競走馬は、皆が命懸けで試合やレースに臨んでいる。

彼らがが戦う環境は、常に怪我や命の危険と隣り合わせだ。

彼らが、そんな過酷な環境で戦う姿も、観る者を魅了するのだと思う。

自分は全てのアスリートへの敬意を忘れず、これからも「誰にも書けない脚本」が演出するドラマの目撃者となりたい。


余談だが、自分が最近目撃したドラマは競馬だ。

2024年4月14日。
中山競馬場で行われた皐月賞(GI)では、中山競馬場の芝2000mレースにおける最速記録(レコード)が塗り替えられた。

これまでの最速記録より0.7秒速い決着だった。

このようなドラマを、これからもっと観られるのが本当に楽しみだ。

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