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「就活」前に乗っておいたほうがいい50機のヘリ。

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「就活」前に乗っておいたほうがいい50機のヘリコプター。 「就活」を上空から眺めてみること。 スタートラインに立つ前に、全体像を見てみること。 そのためのヘリコプター的な本を5…
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2020年3月の記事一覧

37機目「13歳からのアート思考」

「13歳からのアート思考」(末永幸歩 ダイヤモンド社) この本。まえがきから非常に本質的な問いを投げかけてくれます。 小学校の時の「図工」から中学生に上がった時に「美術」になった途端に人気は急落してしまいます。 まあ、僕なんかは最初から絵を描くのが苦手中の苦手で、3次元を描くことでできず、数学の空間図形もまったく解けなくて、そういうセンスがないんだなあと思い込んでいました。 30歳過ぎて、岡本太郎の「今日の芸術」(光文社文庫)を読むまでは美術館なんて、自分には関係

36機目「第四の消費」

「第四の消費」(三浦展 朝日新書) 人はいつから夢や目標を持つようになったのだろうか? 本当に夢や目標がないと生きられないのか? 高度経済成長期までは、人はそんなに就職で悩まなかったのではないか。 三浦展さんは著書「第四の消費」のなかで、「一人暮らし」と「自分らしさ消費」が買い替え需要を促進し、日本経済のピンチを救ったのだと言う。 なぜ、「夢・目標を持て」と言われるようになったのか? 乱暴だが、この問いに仮説を立てる。 「それは家電を売るためではないか?」と。

35機目「認められたいの正体」

「認められたい」の正体~承認不安の時代(山竹伸二 講談社現代新書) 「評価」と「承認」いうキーワード。ビジネスの成功は「他者からの評価」にかかっている。それは間違いない。しかし、生きていくうえで、本当に必要なのは、「評価」でなく「承認」なのではないか。そんな問いを投げかける1冊。 有名なマズロー欲求5段階説 1 生理的欲求 2 安全欲求 3 所属と愛情の欲求 4 尊敬と承認の欲求 5 自己実現の欲求 ということで位置づけている(実際は5がピラミッドの頂点となる)。

34機目「中動態の世界」

「中動態の世界」(國分功一郎 医学書院) この本は、能動態でも受動態でもない、「中動態」をめぐる旅。考古学的言語学?人類学的言語学?とでも言うのだろうか。 國分さんの語り口が、まるで名探偵のように的を射ていて、推理小説を読むように、とてもワクワクしながら読める1冊。 まずこの本は「能動態」(する)と「受動態」(される)という現在の区分のほかに「中動態」があったとするところから始まる。 ~~~以下、本書より引用(自分のメモ含む) 実は多くの言語が能動態と受動態とい

33機目「日本人は何を考えてきたのか」

「日本人は何を考えてきたのか~日本の思想1300年を読み直す」(斉藤孝 洋伝社) 32機目「日本人」という、うそと合わせて読みたい1冊。「禅」を研究した鈴木大拙の言葉から。今度金沢に行ったら、21世紀美術館ではなく、鈴木大拙館に行きたい。 「禅は科学、または科学の名によって行われる一切の事物とは反対である。禅は体験的であり、科学は非体験的である。非体験的なるものは抽象的であり、個人的経験に対してはあまり関心を持たぬ。体験的なるものはまったく個人に属し、その体験を背景としな

32機目「日本人」といううそ

「日本人」という、うそ~ 武士道精神は日本を復活させるか(山岸俊男 ちくま文庫) この表紙でいいのか?と少し思いますが、なかなか面白い本です。道後温泉の近くの古本屋で購入。 「安心社会」と「信頼社会」というキーワードで知られる社会心理学者の山岸先生。僕はたぶん中公新書の本を買ってはいたけど、ちゃんと読んでなかった。ようやく読むべき時が来ました。先生、遅くなってすみません。 この本の前半は、道徳というか、倫理教育が機能しないこと、そして、「日本人らしさ」という幻想を徹

31機目「魔法をかける編集」

「魔法をかける編集」(藤本智士 インプレス) 秋田県の超人気フリーペーパー「のんびり」などを手掛けた藤本さんの本。 特に、地域に取材系のインターンに行く大学生には激おススメの1冊です。取材に行くときには、何を取材するか、ゴールを決めて行かないということ。 インタビューについて書いてある以下の一節。 ~~~ここから一部引用 インタビューとはいえ、あくまでも普段の会話と違いはない。話してくれる相手に、逆に自分はどんなおみやげを置いていけるか。 インタビュアーである

30機目「編集思考」

「編集思考」(佐々木紀彦 ニュースピックスパブリッシング) 頭いい人いるなぁって。明解に説明してて、ほんとスゲーなと。 編集思考の4つのプロセス 「選ぶ」「つなぐ」「届ける」「深める」 について、詳細を読んだら、実践したくなった。 関係人口って何? どんな人がそうなったらいい? どうしたらその人たちが地元に資するようになるのか? その人たちにとって価値とは? そんな問い。 ~~~以下引用 現在のビジネスの主流である「サブスクリプションモデル」(利用期間に応じて定

29機目「MEDIA MAKERS」

「MEDIA MAKERS」(田端信太郎 宣伝会議) 誰もが発信者になれる、個人がメディアになる時代に読んでおきたい1冊。 メディアとはそもそも何か?という問いに対して、この本は以下のように答える。 ~~~以下引用 メディアには、そこでなされた予言自体を自己実現させてしまう傾向があり、この「予言の自己実現能力」こそが、メディアへの畏怖の念と影響力の源泉でもありました。 そしてメディアの信頼性・ブランド力・影響力とは、「予言」実現能力対する価値のことである。 ~~~以