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電車でのクロアチア旅行 珍道中

この夏、私は、夏のバカンスとして、3日間だけクロアチアに一人旅をすることに決めた。今年は年明けからずっと忙しく、8月の劇場のお休みの時期もなんだか忙しくてずっと仕事に追われていたので、新しい9月からの新シーズンが始まる前にどうしても数日だけでも、頭をすっからかんに休める必要があると思ったからだ。ドイツ人はこの時期、バケーションを長期でとる。2、3週間一つの場所に出かけることもざらにあるので、私のこの3日間のバケーションはドイツ人に話すととても短いと言われてしまうが、日本の常識から考えたら贅沢な話だろう。


場所をクロアチアに選んだのは、クロアチアに旅行に行く、というドイツ人の話を時々聞いていて、興味があったからと、極め付けは、たまたま、ある日本人の書いたブログを読んだのだ。そこには「クロアチアの海にウニがたくさんいて、街の人はウニを食べないので海に潜るとたくさんあちらこちらにいるので 捕まえ放題!その場で割って食べるとめちゃくちゃ美味しかった。」という記事を読んだからだった。同じような話、「西洋人はウニを食べなくて、ウニが害虫のように扱われているのでそれを取って大儲け。」という話をアメリカの東海岸でも聞いたことがあったので、「ウニを生け取りにしてお腹いっぱい食べたい!!」というのが大きな動機だった。(旅行の動機が「食」なんだから自分で笑っちゃう。)


とは言ってもクロアチアなんて言葉がわからないし、通貨もわからないし(2022年からクロアチアの通貨がユーロになったのだが調べてなくてクロアチアに到着するまで知らなかった。汗)、治安がいいかもわからないし、と、心配要素も結構あったのだが、それよりも、綺麗な海とウニの話が私の気持ちを大きく後押しした。


さて、どうやっていくのか。そしてクロアチアと言っても意外に広いこの領土のクロアチアのどの街に行くのか。。。。調べてみるとバスで行くのが普通みたいだが、列車の旅が大好きな私。なんとか電車で行けないか、調べに調べる。クロアチアには北の方に少しだけ鉄道が走っていることがわかった。(南には鉄道が全く走っていない!国の領土半分鉄道がないなんて!!)そして、乗り継ぐと、ミュンヘンから1日で行けることもわかった。朝8時に出ると18時にリエカという街に着く。これならホテルにも暗くなる前に着く。いいじゃないか!10時間くらいの道中だけど、家でオフィス作業をしていると思えばなんてことはない。何しろ電車のルートがアルプスの山の中を通りそうなので、きっと車窓は美しいに違いない!ということで、ワクワクしながら電車と、そして駅からバスですぐに行けそうなこぎれいなホテルを見つけ、予約した。

電車は、ミュンヘンーザルツブルグ経由(ドイツからオーストリアの国境を越える)でヴィラッハというオーストリア国境の街で電車を乗りかえ、(この先でスロベニアの国境を越える)リュブリヤナという駅(スロベニアの首都)でまた電車を乗り換えて目的地のリエカまで行く電車に乗る(この電車の途中でクロアチアの国境を越える)。それぞれ乗り換え時間は、一回目の乗り換えが6分、その次が50分。

ドイツ国内の旅行の時、電車の連絡が悪くて、結構1時間くらい乗り換えに待たされたりすることが多いのだけど、このミュンヘンからリエカに行く道中だと、オーストリア内の乗り換えが6分!うまく乗り継ぎできるようになっている!なんてうまくできているのかしら、と感心した。一番長いのはリュブリアナ乗り換えで50分だったのだけど、まあ、これくらいゆるそう。逆に6分の乗り換え時間のヴィラッハは、間にあわなかったりして?とちょっと不安に思って一本前の電車がないか調べたけど、なかなかうまく乗り換えられる電車が出てこないので、これはきっと電車どうしがきちんと連絡していて、もし電車が遅れたら待ってくれるはず!ということにして、チケットを買った。


当日は、電車が時間通りに出発してくれてまず感動。(これがすでに珍しい。最近のドイツの鉄道状況は遅れが多いので、時間通りに出ると嬉しくなる。 日本で当たり前のことが当たり前じゃないドイツである。)しかし、いつものことだが、オーストリアとの国境のパスポートチェックなどが長引いたか(電車の中に国境警備隊が乗ってきて一人一人パスポートのチェックをするので、誰か一人でも問題があると何分ももっとそれ以上も時間が余分にかかる。)、10分弱電車がヴィラッハには遅れてついたのだけど、案の定、次の電車が乗り合わせで待っていてくれて、無事に乗り換えができた。

さて、その次の乗り換えは、50分だから余裕だな、と思っていたところ、切符のコントロールに来た車掌さんが英語で、「あなたはリュブリアナに行くのね。この電車は今日はその一つ前の駅までしか行かないの。その先はバスに乗ってね。バスが駅で待っているから。」と言うではないか。どうやら路線が工事中で走らないのでその区間をバスでピストン輸送しているようだった。そんな聞いてないよー!電車についてる電光掲示板の行き先はリュブリアナと表示されてたし、オンラインの時刻表もそんなことどこにも書いてないから、工事中だってことも、臨時輸送があることも知らなかったけど!!と突っ込みそうになったが、周りの人もそれを聞いてびっくりしているようだったので、びっくりしているのは私だけでなくちょっと安心し、郷に入れば郷に従え、電車がその一駅前の駅、クラ−ネで止まると、人の流れとともにバスの止まっている方向に行く。なるほど、この乗り換えの50分は、このバスでの時間を考えてのことなのか!!なんて思いながら、40分くらいバスに揺られて、時間内に到着、無事50分後の電車に乗ることができた。


その後は、スムーズに電車がはしり、無事クロアチアのリエカに到着。バスの乗り換えもすぐにわかって、ホテルも全く迷うことなくすぐに見つかってチェックイン。(Google mapさんありがとう!) 

クロアチアについて、真っ青で透明度の高い海を見てとにかく感動した!私のホテルは大きな貨物船が止まるドックのすぐそばで、そんな大型船がいるような海なのにも関わらず、透明度がとても高くて潜ると数メートル先まで綺麗に見通せる。ただ白い砂浜はなくて、岩だらけで足が届くところがほとんどないので桟橋みたいなところから水に飛び込んでそのまま浮いているしかないのだけど、塩分が強いのか、そんなに苦労しなくても水にぷかぷか浮いていられる。日本の海と大違い!波は非常に穏やかで、潮の満ち引きもとても緩やかで本当に居心地が良い。しかも、ゴーグルをつけて顔を水につけたら目の前にお魚さんが「こんにちは」と言わんわかりにいるじゃないか!!!よく見渡すと魚があっちにもこっちにもたーーーーくさんいる!!こんな光景、日本では見たことがなくて、ただただ感動!!水族館の水槽にでも入っているような気分。魚が人間に慣れているのか、全然逃げない。あんまりに魚さんの溢れる海が素晴らしくて、息を吸うたびに頭をあげたり下げたりするのが忍びなく、急いで近くのお店にシュノーケル買いに行った。シュノーケルをつけて、バタ足もせずにそっと水に浮いていると、魚の群れがあちらこちらから寄ってくる。自分も魚になった気分で魚の群れの中で一緒に潮に身を任せている感じが本当に神秘的だった。海の水の中に太陽の光が降り注ぐと、小魚が金色に光って自分の周りが黄金の粉がキラキラ舞っているみたいだった!これが龍宮っていうのかしら!!魚たちのせいで、全く足の届かない深い海に浮かんでいることすら忘れちゃう!


さて、お目当てのウニは、というと、全然見つからなかった。岩場のあたりを結構よく見て泳ぎ回ってみたんだけど、残念ながらどこにも居ない。。。もしかしたらもっともっと南の方のクロアチアまで行かないといけないのかもしれない。(南の方はもっと海が綺麗なはず。)ウニへの期待が高くて、海水浴だというのに、荷物の中にはで皮の手袋とか、ペンチとかアーミーナイフとか醤油まで、色気のないものばかりごちゃごちゃ持ってきたんだけども、、、これらのアイテムは使われないまま自宅に戻ることに。。。まあ、とにかく海が本当に綺麗だったので、それだけで満足である。


それにしても、どうして、人は海水浴とか川遊びとか好きなんだろうか?ミュンヘン市内にも湖とか綺麗な川が流れていたりするので、この夏の時期、街の人はこぞって泳ぎに行く。そんな泳ぐ人たちを横目で見ながら、「体を冷やすためなら家で水風呂でいいじゃん?何がそんなに楽しいんだろ?」と思ってたんだけど、なぜだかわからないけど、今回、海水に入ったら30分くらいで急にエネルギーが身体中を満たしている感じになった。もしかしたら日常溜まるプラスイオンを放出してマイナスイオンを吸収できるのかもしれない。

クロアチアの街は東ヨーロッパ的で、古い民家なんかはちょっと古びた感じはあるけれど、治安はとても良くて、怖いと感じることもなく、クロアチア人はみんな親切で、英語を喋れる人も多くて、とても快適だった。治安の良さは、例えばイタリアやフランスの大都市なんかと比べたらずっとずっと良い。こんなに観光しやすいのにアジア人の観光客が全くいなかった。なぜだろー、と思いながら旅をしていた。アジア人を本当にただの一人も見かけない3日間を過ごす。。。

時計も見ないで体内時計で過ごし、ネットも使わないで社会と孤立してみる休日ににしてみたかったのだけど、流石にそれは半日でギブアップしてしまったが、(なぜかって、バスに乗りたかったのだけど、バスが2時間に一本しか来ないから時計を見ないわけには行かなかった。。)それを2日続けたのでよしとしよう。とにかく泳ぎたい時に泳ぐ、寝たい時に寝る、食べたい時に食べる、本を読みたい時に読む、、、とやっているだけで心がリラックスできた。


街を見ていて気になったのは、2022年から通貨がユーロになったからなのか、スーパーなどで見る商品の値段がえらい高い!そして街で見るスーパーとかドラッグストアがどれもこれもオーストリアやドイツでよく見る大手のチェーン会社ばかり。なので商品もドイツ語の書いてあるものが多いのだけど、ミュンヘンでよく見る商品(例えばミルカのチョコレートとか)が3割増くらいだろうか。とにかくドイツよりもどれもこれも高いのにはびっくりした。せっかくクロアチアに来たから、街の人が手作りで作る小さな商店の商品を買ったりしてみたいなーと思っていたのに、小売店が全然ない!!!あんな小さな街なのに、あちこちで非常に大きなショピングモールがあって、世界チェーンの大手のどこでもみるお洋服屋さんとかばっかり入ってる。。なんだこりゃ。。。

唯一安かったのはバスの値段。観光客用の一回券は片道2ユーロなのに、市民が買うような1日券が3.7ユーロだった。往復するだけで元が取れてしまった。笑

ドイツでも、通貨がマルクからユーロになった途端に物価が倍くらいに上がったと聞く。ユーロの価値の感覚がまだない市民だから、値段は大手のチェーンスーパーが設定し放題だよなあ。こうやって値段は企業にコントロールされていくのかもしれない。今世界のあちこちでこうやって意図的なインフレが作られている気がしてならない。(ホテルの値段もね。最近どの国のどの都市に行ってもえらい高いよね。それと並行して、某大手のオンラインホテル予約システムが世界ネットで非常に幅を利かせていますよね。みなさん気づいてます?? )


さて、帰りの電車。また同じように3回乗り換えてミュンヘンまで帰宅する切符を買っている。帰りも乗り換え時間はほぼ同じ感じで一回目のスロベニア内での乗り換えが50分、2回目のオーストリア国内の乗り換えが6分。

さて、行きにバスに乗らされた路線はもう工事が終わったんだろうか?それともまだだろうか?と不思議に思い、何度もインターネットでチェックするがそれらしき情報が出てこず、あくまで普通に運行してそうな感じに書いてあるので、「きっと大丈夫だろう」と思いながらまずは普通にリイェカから電車に乗る。この電車の車窓さんには何も言われることがないまま、普通に平穏に予定どおりに乗り換えの駅に到着。さて、次の電車は何番線に来るのかな、と思いながら掲示板を見ると、私が乗る電車の名前の横に、「BUS」という文字があり、プラットフォームの番号が出ていない!!それ以外はスロベニア語で書いてあるので詳しくはわからないのだが、きっとまた、バスで次の駅までいけってことね、と想像し、とにかくどこにバスがあるかもわからないまま、とりあえずインフォメーションオフィスにでもいくか、と中央口に向かって歩き出した。

歩いている途中で、3日前にバスで降ろされたあたりを通ったので何となく目をそっちの方向に向けていたら、3日前と同じようなバスがまた止まっていて、係の人がバスの前でおいでおいでをしている。「どこ行きのバスなんだろうか?」と思いながら、念の為バスの行き先の書いてある文字を確認しようと近くに寄ったら、係員さんが「どこにいくんだ」と聞くから「リュブリアナからヴィラッハ方面に行く電車に乗る予定だったんだけど、このバスであってる?」と乗り換え時刻の書いてある紙を見せながら一応聞いてみると、「このバスだよ、さあ早く乗って!」と乗るのを促される。「えええーマジかー!いやー素通りしないで一応バスの行き先確認しにきてよかった。」と思いながら、促されるままにバスに乗り込む。スロベニア語が読めないからこういう時確かめようもない。。。

しばらくしてすぐに出発したバスだが、行きとは少し様子が違った。前回は工事をしているクレーネからリュブリアナまで途中で止まることもなく、40分でついたのだが、今回はあちらこちらに止まり、寄り道をしながら人を少しづつ乗せていく。しかもバスの中はエアコンが効いていなくて、まるでサウナ。そんな中50分ほど走ったところでなんと極めつけ、Uターンして出発したはずのリュブリアナに戻り始めた!道路に出ている標識がリュブリアナ方面という矢印の方に向かっているのを見た乗客からついに「一体どこを走っているの!私の電車に間に合うの!」と文句が一斉に出始め、バスの中は騒然とする。私も、出発してから50分くらいたたったあたりで時計を見ながら、乗り換えが本当に大丈夫なのか不安になってきた。本来ならもう電車が出発している時間なんだけれどまだバスは全然駅につく気配がない。バスの車掌さんが騒然とするみんなを説得するように、「とにかくみなさんの電車は私たちバスを待っているから安心して。」というので一旦乗客は静かになった。

もうこれはその言葉を信じるしかない。ネットで乗り換えの確認をすると、確かに電車は待っていてくれて、そしてその次の乗り換えの電車(ヴィラッハで6分しかない)も待っていてくれて間に合うようだ。

隣に乗り合わせたスロベニア人の女性に「こんなことよくあるの?」と聞いたら「もう工事は一ヶ月くらいやっててね。この間、スロべキア中の電車がどれもこれも1時間以上遅れてもう大変なのよー!でも、このバス、ひどいわね。エアコンが効かないバスには初めて乗ったわ!それからね、この工事、今日が最終日なんだって!」と話してくれた。なんと、最後の日に当たってしまったようだ!ワハハ!

それにしても、一ヶ月間もこんなぐちゃぐちゃな電車の運行、よくできるよな、と逆に感心する。日本人なら総力あげて一晩で工事終わらせてこんなダイヤの乱れが存在すること自体なそう。。。


さて、バスがクレーネについた。バスには70分くらい乗っていただろうか。早くでバスから電車に乗り換えなきゃ、と思いながらバスを降りるが、バスの係員の人は急ぐ気配なく、おしゃべりしてて荷物を下ろそうともしない。「急がなくて大丈夫、電車は待っているから!」なんて呑気なことを言う。なんて事言うんだ、と思いながらようやくトランクを開けてもらって荷物を受け取ると大急ぎでホームへ。そのホームには3台の電車が待っていて、係員さんが「この電車はOO行き!あっちの電車はOO行きだよ!」とみんなを振り分けている。自分のヴィラッハ行きの電車を見つけて急いで乗り込む。

さて、それからだ。待っても待っても一向に発車する気配がない。バスの係員さんが正しかった、本当に時間あるじゃん!と後からそのことを知る。なんと、他にもいくつか同じような臨時バスがあったみたいで、係員さんがじーっとバスの停留所を見ている。後からバラバラと合計3本後からバスがやってきて、乗客が電車に乗り換えるのを待って、私の電車は出発の予定時刻より1時間以上遅れてようやく電車が出発した。

さあ、次の乗り換え、ヴィラッハでは私の電車は待っていてくれているのだろうか?電車の乗り換えアプリだと、いつまでも更新されていなくてよくわからない。ヴィラッハの到着一つ前の駅あたりでようやく車掌さんが「次のザルツブルグ行きは2時間後だからそれに乗ってね」と言うではないか。「え、電車待っててくれないの?」と聞くと、「30分以上の遅れは待たないんだ。もうとっくに行っちゃったよ。」と返事をくれた。

こういう時、話す術がなく、言われた通りの電車に乗るしかない。再度アプリで調べると、その電車はミュンヘンまでは行かないので、ザルツブルグまで行き、そこから普通のローカル電車に乗り換えてミュンヘンへ到着せねばならない。到着が00:18分。予定より3時間遅れ。。。ちょっとテンション落ちるが、まあ今ある環境を精一杯楽しもう、と言うことで、ヴィラッハについてからの2時間、このアルプスの山間にある街の散策をすることにした。街は小さいので、駅から10分で旧市街地の真ん中まで行ける。途中にドナウ川が流れていて、ここが昔、歴史的に物物流にとってとても大切な街だったことがわかる。途中でカフェにも寄って一息。さすがオーストリア国内だけあって、ウイーン風のカフェはとても居心地が良いし、何よりネットとトイレが使えるのは嬉しい。(予定していた特急の電車の中でネットが使えるはずだったのだが、結局ネットの通っていない格下げの電車に乗ることになったのでこの日は1日オフィス作業ができなかった訳だ。)

さて、また電車出発の時間になって駅に戻ると、先ほど、れいの大騒ぎだったスロベニア内のバスの中で前に座っていたアルゼンチンから来たと言うご夫婦と再会。「大変ですよねーどこにいくんですか?」なんて世間話をしながら電車を待つ。

さあ、ザルツブルグ行きの電車が到着したので乗り込んで、そしてザルツブルグで再度ミュンヘン行きの電車に乗り換え。この時点で22時を過ぎている。このザルツブルグを22時台に出発する電車、実はよく使う。ザルツブルグでオペラを見た後に超ダッシュで乗る電車だ。これがまた、よく遅れたりするのだが、この日はちゃんと時刻どおりに出発してくれた!と思ったら1時間くらい走ったくらいでアナウンス「途中の線路がクローズしているので別の路線を通ります。」なんと!昔こう言われて、グルーっと回って夜中に2時間くらい遅れて、真夜中の2時に到着したことがあったのでどうなることかと思ったら、ちょっとの遠回りで済んだみたいで予定の5分遅れで到着。

それから、例のアルゼンチンから来た夫婦に、これから空港方面に向かうのだというので、地下鉄の乗り方を伝授して、見送った後、自分の地下鉄に乗り込む。家に着いた時には午前1時を回っていた。

実は次の日は仕事でニュールンベルグ、明後日はニューヨークに飛ぶ、というタイトスケジュールだったので、今日は本当は22時に帰ったらそれからすぐに洗濯機を一度回して荷造りを始めなきゃ、とおもっていたので計画が大幅に変わってしまった。とにかく今日中に家に着いてよかった。ミュンヘンの駅に着くと、なぜかいつもホッとする。ホッとできる都市に住めて嬉しいな、と思う。都市との相性ってあるなと旅から帰ってくる旅にこの中央駅でいつも思う。

クロアチア旅行、こんなプチハプニングがあるから、だから、アジア人は来ないのかもしれない。旅行上級者向けでした。旅の思い出に。どなたかの参考になれば!


追記:クロアチアからの帰国2日後に飛んだニューヨークでもなんだか同じ様に飛行機キャンセルといったプチハプニングによるハラハラドキドキの乗り換えを経てのミュンヘン帰国になった。そう言えば、旅行で結構の確率で帰りの便でバタバタのドラマを経て帰ってくることが多い、とふと気がついた。なんかこれ、自分で引き寄せてない?ハラハラドキドキの「大変だったんだ」というお土産話を人にしたい、という深層心理が自分の中にあるのかもしれない、と、ここまで気がついたら芋づる式にもう一つ気がついた。そもそも、私の人生もそうかも。あえて大変な道を選んでいるかもしれない。そして周りの人に「大変でしたね」と言われると、なんだか私の存在自体を褒めてもらえている様で、深層心理内の自分が「うふっ」とすこし嬉しくて、それで「大変だったんです!」と言い振らせる様なそんな出来事を引き寄せているのかもしれない。本当は「大変なこと」、「頑張ること」に価値なんてないのに。ああ、昭和時代の常識が自分のこんなところにまだベッタリこびりついているなあ。。ハラハラドキドキサスペンスの人生はそろそろ終わりにして、もっとほんわかした、いつも楽で幸せな人生に移行することに決めた。それは、自分も周りの人も幸せにする道だから。