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Spotifyデータで鈴木雅之さんアーティストネットを可視化してみる

10年前だったら考えられない聴かれ方をしている


先日、鈴木雅之さんのYoutube動画コメ欄の外国語比率が想像を想像を超えていたという分析結果をまとめました。

そこでこうした変化の結果、鈴木雅之さんの聴かれ方がどうなっているのか、Spotifyの視聴データを使って可視化してみたのがこの図です。そうしたら二重に驚きました。

もう...10年前の鈴木雅之さんとは別のアーティストのようではありませんか!

少し詳しくみてみましょう。鈴木雅之さんのすぐ上にいる鈴木このみさんは、アニソンのシンガーさんです。


鈴木雅之さんはアニメーション「かぐや様は告らせたい」のOPを3期続けて歌っていますので、アニメファンと親和性が高くなっていることはわかるのですが、鈴木このみさんは、この作品には直接関与していません。

にもかかわらず、このお二人は直接つながるリンクを持っていますので、「鈴木雅之さんと鈴木このみさんを、音楽性や世代の違いを超えて同時に聴いている」というリスナーが一定数いることが推察されます。

そしてそれ以上に特徴的なのは、このネット全体が「昭和歌謡」や「ニューミュージック」という、いわば鈴木雅之さんの「ホーム」で形成されているのではなく、むしろ大半が「アウェー」であるはずの音楽性で形成されていることです。

左下には、本人と世代の近い昭和歌謡、ニューミュージック系のコミュニティが出現しています。本人と直接リンクをもつノード(ファースト・ネイバーズ)には、沢田研二さん、薬師丸ひろ子さん、中森明菜さん、稲垣潤一さん、徳永英明さん、米米クラブさんの名前が見えます。

鈴木雅之さんと直接リンクを持つノードを黄色でハイライトしています。沢田研二さん、薬師丸ひろ子さん、中森明菜さん、稲垣潤一さん、徳永英明さん、米米クラブさんの名前が見えます。

ところが、このようなコミュニティは全体中で左下のごく一部を占めるに過ぎす、それ以外の大半は、年齢とジャンルを超えた現代的なネットワークで形成されているのです。

そしてこのネットワークの中で媒介中心性が高いアーティストTOP3は、

  1. BoA

  2. Creepy Nuts

  3. 宇多田ヒカル

の3組でした。

ネットワーク科学において「媒介中心性が高いノード(図中の円)」というのは、「それがなければネットワーク全体がバラバラになってしまう」あるいは「それがなければすごく遠回りのつながりしかなくなってしまう」ようなノードのことです。

この媒介中心性の高い3組の存在によって、現代の鈴木雅之さんが、非常に多様なリスナーに聴かれるようになっている可能性が出現している、と推察されます。

ただこの3組は現在のところ、鈴木雅之さんと直接繋がっているリンクを持ちません。

宇多田ヒカルさんやCreepy Nutsさんは媒介中心性が高い一方、鈴木雅之さんと直接つながるリンクをもっていない。

なので

「Creepy Nutsと鈴木雅之を同時に聴いているリスナーが多い」

ということではない(そういうリスナーもいるでしょうけど)と思われます。

そうではなく、

「バーで隣に座った人と話してたら共通の友人がいて、こんど三人で飲みましょうという話になった」

…みたいな状態であると考えられます(ホンマかいな)。

これは別の言い方をすれば、

鈴木雅之さんは次に、BoAさん、Creepy Nutsさん、宇多田ヒカルさん本人と直接共演したり、それが難しくても同じバンドスタッフにレコーディングやライブに参加してもらうことで、飛躍的にリスナーの層を広げられる…

そのような可能性があることを示している、ということだと思われます。

その上で、共演の難易度や、音楽的な親和性などを勘案すると、まずは…DJ松永さんと共演するのがよいのかもしれません(笑)。

鈴木雅之さんのヴォーカルのライムが、世界一の腕を持つ松永さんのDJプレイにどう乗るのか...聴いてみたい気がします。

チェケラ!

以上、徒然研究室(仮称)でした。


トップ画像はお絵かきAI Midjourneyで生成したものに当研究室作成のグラフを組み合わせて制作したものです。

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