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鈴木雅之さん新曲コメ欄の外語比率を可視化して驚いた話

こんにちは、徒然研究所[仮称]です。

鈴木雅之さんの新曲「鈴木雅之 feat. すぅ - GIRI GIRI」のTHE FIRST TAKEでの動画がとても良いのですが、何気なくコメント欄を眺めていたらジワジワとびっくりしました。

そこには多種多様な外国語で、熱烈なメッセージが多数書き込まれているのです。

シティポップの世界的なブーム以降、山下達郎さんや松原みきさんの動画コメント欄に海外からの書き込みが多いことは周知のことと思いますが、鈴木雅之さんまで…しかもこの動画、この時点で公開されてから7日間しか経っていないのです。

そこでPythonでYoutube動画のコメント欄を全件取得した上で、その言語が何語かを判定したデータを作り、視覚化してみました。

比較のために、他の二つの動画も分析しています

ひとつは、2018年にユーザーによってUPされている、

「恋人」
2,733,338 回視聴 2018/02/10 408 件のコメント(データ取得時点) です。

こちらの動画は273万再回再生に対して、外国語コメント比率は1割弱でした。面積グラフで視覚化してみるとこうなります。

(なおPythonで取得できたのは親コメントで「コメントに対する返信コメント」は含まれませんので、比率も親コメントのみを対象としています、以下同様です。)

次にこの「恋」と同じ曲が含まれる動画で、「THE FIRST TAKE」において2020年に鈴木雅之さんが出演している、

「恋人〜路(交差点)」
5,401,134 回視聴 2020/09/02 公開 2,908 件のコメント(データ取得時点)はどうでしょうか。

こちらの動画は、540万回再生に対して外国語コメントの比率は38%でした。

ちなみに白っぽい箱で「不明」というのがありますが、絵文字だけのコメントなどが分類されています。

そして今回の「THE FIRST TAKE」で新たにUPされた動画、

鈴木雅之 feat. すぅ - GIRI GIRI / THE FIRST TAKE
1,400,526 回視聴 2022/06/03 公開 1,191 件のコメント(データ取得時点)

は、公開7日目ですでに140万回再生、そして外国語コメントの比率はほぼ5割でした。

つまり、2008年時点の動画では、再生数が多くても1割に満たなかった外国語によるコメントが、いまや半数に達しているわけです…!

並べるとこうなります。

同曲「GIRI GIRI」は、今期のTVアニメーション「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」OP主題歌であり、ゲストヴォーカルにガーズルバンドSILENT SIRENのすぅさんを迎えて制作されています。

つまり、

  • 若い世代のアーティストと共演する

  • 人気アニメーション主題歌へ採用される

  • THE FIRST TAKEで露出する

という三つの打ち手が重なった曲であるわけです。

THE FIRST TAKEも海外に対して広告配信しているのかもしれませんが、それを勘案しても、日本語コメントに匹敵するくらいに海外からのコメントが多いとは思いませんでした。

鈴木雅之さんご本人もコメント欄に、

『THE FIRST TAKE』を通して出会った方もいるかもしれませんが

https://youtu.be/hDY6G_ZD23I

と書かれているように、65歳になって、劇的にリスナーの年齢と国の幅が広がっている...という事態が起きていると思われます。

言語の違いというのは邦楽海外進出の際の大きな壁である思われてきたわけですが、もう、年齢や言語は壁ではないのかもしれません。

色々な経験則が、テクノロジーの出現とともにひっくり返っていている。

それは一夜にして起こるわけではないけれど、データの中にはその「しるし」みたいなものが現れている。世界がゴロゴロと音を立てて、ゆっくり動いている。データ分析をしていてふとそう感じて鳥肌が立つことがあります。

それでは聴いてください、鈴木雅之&菊池桃子で、「渋谷で5時」。

以上、徒然研究室からでした。


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