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つれづれつづり

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それぞれ、おのおの、つれづれにつづります。
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#老後

追々の老い 3「自分の老い」

 テーマ「老後」の第3回となります。やっぱり一番考えたくないのは自らの老いのことで、かなりの遅刻となりました。逃げていても追ってくるのが老いというものです。  ゲイは若さに執着する などという風潮もありますが、私自身周囲に年上が多かったですし、それなりに素敵に楽しく生きている方々が多かったので年を取ることそのものには何の抵抗もありませんでした。むしろまだまだこれから とすら思っていました。そもそも自分にはいわゆる世間一般で求められるところの「若さ」というのがなかったので、覇

ゲイの老後と孤独

仕事で老後支援をしていて思う事だが、 日本は低所得者に優しく様々な行政の支援制度があるので、 「ゲイの老後で1番不安なのは孤独」 ではないかと考える。 ①仕事を辞めた時点で6割程度の人と疎遠になる。 ②お金がなくなった時点で7割以上の人が疎遠になる。 ③認知症になれば8割以上の人が疎遠になる。 統計を取ったわけではないが、老後の人生支援をしているとそんなイメージである。 (1カ月で会話をしたのは医者とケアマネージャーと言う高齢者もいるくらいなので) 極論で言

追々の老い 2「両親の老い」

 テーマ「老後」の第2回となります。少しずつ親等下がっていく感じですね。  これもなるべく考えたくないなと思うのですが、避けては通れぬ話題です。まだ祖母の介護については協力しつつもまだ他人事のような部分も多かったです。下の世話、褥瘡の手当て、そういう所も一生懸命母は介護していました。その姿を尊敬しつつも、でもどこか「私はこんなに親の面倒を見たのだからお前も私の面倒を見ろ」という無言の圧力をかけられているようにも見えました。口に出して言われた事はありませんが性格的に思っているこ

Step By Step

いまだに国からマスクは届かない。 ウイルスの拡散防止のためというよりは、シーズン的に花粉から身を守るために必要としていた時期にあの品薄騒動が勃発し、一時はどうなることやらと鼻水を垂らしながら気をもんでいたのだけれど。 自粛の手持ち無沙汰が作らせた友人お手製の布マスクの恩恵にあずかる頃には、花粉も鳴りを潜めていた。 いまや感染を防ぐというよりは、良識ある日本国民であることを証明するバッヂになったマスク。 南の方から入梅の便りが聞こえて来る頃になっても、街行く人々が皆一様にマス

ゲイの老後の問題「お金と孤独」

仕事で老後の人生相談をしているので、常にこの事に関しては考える。 老後に関しては「お金」と「孤独」が問題になるかと思われえる。 それに加えて「老いていく事を実感し、持病や痛みと付き合うのが現実かもしれない。」 「お金」に関しては、大量に貯金があり持ち家に住んでいる人もいれば、お金が全くなく生活保護を受けている人等様々な人がいる。 お金がなくて生活保護を受けている人の老後はどうしたらいいか? 具体例をあげるなら、持ち家ではなく貯金も全くしておらず生活保護の方で寝たっき

世界と世態と世代の中で

ふと、去年のカレンダーをぼんやりと意味なくスクロール。 2019年の4月の今ごろ。 憲政史上初、200年ぶりの譲位に伴う改元が間近にせまったお祭りムードの中、なにかにつけて「令和」を謳えばそれでヨシと言わんばかりのころ。 自分のスケジュールにも「平成最後の〜」といった大義名分の集まりが記録されていた。 平成最後の日は中野でジンギスカンを食べて、翌日の令和初日から車で旅行に出かけたんだった。 そういえば、この『つれづれつづり』だってそれぞれの平成を振り返る企画から始まったんだっ

追々の老い 1「祖母の老い」

 つれづれつづり第4回となりました。今回のテーマは「老後」。いくつかテーマの候補を出し、その中から投票をしていくのですが正直なところ「老後だけは嫌だな」と思っていました。皆さんきっと真摯に向き合って書いていらっしゃることでしょうが、どうしても目をそむけたくなって「その時に考えればいいや」となってしまうのが常です。しかし遠からずやってくるそれとは若いうちに向き合って考えて準備しておかなければいけないものだとも重々わかっています。それでも決して明るい未来があるとは思えない自分には

君の好きな花

老後、またすっごいテーマだよね 残念ながら 「はぁ?老後とかうち全然関係ないしー」って 自分のつけまつげが綺麗にカールしてるか デコった手鏡を見続けられる 年齢じゃないことくらいには気付いてる だからテーマが決まってから 自分の老後ってどんなんかなーって考えていたときに なんとなくタイムリーなのか 昨日敬愛する伯父が亡くなった 私の老後からは少し離れるけれど 少し伯父の話に付き合ってもらいたい 本当に豪傑というのがふさわしい いつ会っても私にとって かっこいい伯父だ

老いるということ

つれづれつづり、シーズン4は老後についてお送りします。 仕事で高齢者と接する機会がとても多いので、自分の老後とはいかなるものか、いつも考えてしまいます。すてきなおばあちゃん?になりたいものです。 仕事をしていてあらためて思うのが、独居高齢者の多さだ。たとえ家族がいても、配偶者に先立たれたり、遠方に住んでいたり、関係が悪かったりすると、支援はなかなか受けられず、孤立する。 高齢者本人たちも、多くは戦後の焼け跡世代であり、幼少期に心の傷を負っていることもある。過酷な環境下で自分

ゲイと老後

つれづれつづり、第4回のテーマは「老後」となりました。 新型コロナウイルスが猛威を古い、世界が未曾有の危機に瀕しており暗いニュースばかりの中ですが、若干辛辣な内容になっておりますのでご了承ください。 今までの「恋愛観」「仕事」のテーマでも触れてきましたが、今の日本においては同性間の婚姻は認められておらず、出産もできないため、我々ゲイの老後は多くのストレート男性が歩む道とは大きく変わってくると考えています。 老後に危機感を持つ老後について語る前に、まずは人生観について考え