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レクシード・テックへの参画

本日2023年11月1日(水)、弁理士法人レクシード・テックに参画した。

唐突で、意外に思った人が多いのではないかと思う。
実は、僕が弁理士になって間もない5年前から、この物語は始まっていた。


1.出会い

2018年の12月に講師を務めた経済産業調査会の対面セミナー@銀座。
その参加者リストに知財業界で有名な弁護士の名前があった。
セミナー当日、主催者の方から、紹介したい方がいるのでランチを3人で一緒に行きましょうと言われた。
それが、野中啓孝 弁護士だった。

主催者の方曰く、「角渕先生が野中先生と組んだら面白い」とのことだ。
専門分野も同じであるし、相性が良さそうであると。
それを契機として野中弁護士とは定期的に食事をしたり、仕事を一緒にしたりと交流が続いた。

時をほぼ同じくして2018年の10月、弁理士会のバイオ・ライフサイエンス委員会で出展したBioJapanでゲノム編集について講演した同世代(後で判明したのだが実は同い年)の弁理士がいた。

まさに圧巻の内容で、こんな凄い同世代の弁理士がいるのかと驚いた。
僕は無名の議事録作成係で、彼は副委員長である。
それが誰であるかは言わなくても分かると思うけど、南野研人 弁理士だ。

なんの関係もない出来事が繋がるなんて誰も気づいていなかった。

2.誘い

2019年のとある日、夕食を一緒に食べている時に、野中弁護士から「独立して化学・バイオの専門家が集まった事務所を開業したい。関西の弁理士さんとやることにしてるから、創業メンバーとして一緒にやりましょう!」と言われた。

このときは、「関西の弁理士さん」が誰なのか、その名前を聞いてはいなかった。
その時、僕は今後のキャリアについて、具体的なイメージを思い描いておらず、書籍も出てなかったし、今ほど色々な活動はしていなかった。

数年後、丸の内のレストランで野中弁護士から、
「来年に創業することになった。調査のピースが必要で一緒に創業メンバーとして独立しましょう。弁理士さんは南野さんって言うんだけど知ってます?京都でバイオ系に強い博士の弁理士なんだけど。」
と言われた。

えっ、南野さん!?

この頃になると僕も知名度が上がり、実力もついてきたのもあり、ありがたいことに、色々な方から一緒に働きませんか?と誘われる機会も多かったが、転職をする気持ちは大きくはなかった。
けど、具体的な構想を聞いたこのときに初めて自分から、これはやりたいと感じた。
化学のバックグラウンドと調査能力を最大限に活かすことができる。

3人が組めば、絶対に成功する。

その後、2021年の11月には、南野弁理士から会食に誘われ、その中で、レクシード・テックに参画して欲しいという打診を受けた。

ここでは割愛するが、色々な事情があり、そのタイミングでよい返事はできず、創業のタイミングで一緒に独立することはできなかった。

3.自問自答

博士課程を単位取得満期退学した後に知財業界に参入し、サーチャーを4年半、弁理士として7年半の12年で、特許調査・分析だけではなく、出願権利化、無効審判、侵害訴訟まで、さまざまな業務を担当させてもらえた。

普段の業務は勿論、執筆講演などの活動をしていく中で、自分のやりたいことと、組織から求められることが少しずつズレていくのを感じていた。

多くのクライアント、色々な方々から依頼を頂き、1つ1つの案件に全力で取り組む中で、自分のやるべきことは何か常に自問自答し続けてきた。

アカデミックを辞して、調査から知財業界に入り、特許検索競技大会で優勝したサーチャー、弁理士、特定侵害訴訟代理付記、博士(理学)など色々な側面を持つ身として、サーチャーと弁理士と研究者の架け橋などなり、日本の産業の発達に寄与することが、自分の使命であると考えるようになった(偉そうであるとの意見は至極当然である)。

歴史ある大きな組織に所属していては、自分の思うように活動できないことは理解していたし、組織の枠からはみ出てしまっていることも自覚していた。

このままでは、所属組織や自分だけではなく、クライアント、ひいては我が国の産業の発達に寄与できない…と悩む日々が続いた。

野中弁護士と南野弁理士が2022年7月1日に設立した弁理士法人レクシード・テックは急成長を遂げていた。
設立時に一緒に独立することを断っていたが故に、自分から今更一緒にやりたいですと都合の良いことを言うことはできなかった。

4.決断

苦しみもがく日々を過ごす中で、2023年の6月に会食に誘われ、その中で、改めてレクシード・テックに参画して欲しいという打診を受けた。

本当に嬉しかった。

1年遅れてはいるが、最初から3人でやることを考えていたし、調査の機能は必要不可欠であると言う熱い思いに触れ、僕は決断をした。

化学やバイオの分野の修士や博士の弁理士が集まり、法律(Lex)、技術(Tech)、調査(Search)が組み合わさることで、真の意味で一気通貫のサービスを提供できたら良いなと考えていた理想郷を実現できると思った。

高度な技術でも理解して対応できる弁理士と弁護士がタッグを組み、調査を行うことでシナジーを発揮し、調査の可能性を拡げられるって考えただけでワクワクした。

弁理士として、サーチャーとして、博士として、法律知識、調査スキル、材料化学のバックグラウンドを活かすことができる組織で、真の意味で一気通貫のサービスを提供してクライアントに最大の価値を提供して行きたい。

その夢を実現し、発展させることができるのがレクシード・テックであることを事務所の構想段階から、野中弁護士や南野弁理士と想いを語り合っていたし、実現できると信じている。

姫路城をバックに
3人とも経済産業調査会で書籍を出版
東京駅、日本の中心にある始発駅

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