#9 それでも書くことをやめられない
ライターという職業に就いていると、仕事時間の7、8割は「もう書きたくない」「ライター向いてない」という気持ちで占められている気がする。
先日も仕事で上手くいかないことがあり、ひとりでへこんでいた。
ありがたいことに赤入れやアドバイスなどは編集者だったりクライアントだったりから、してもらえる環境だけど、自分の失敗や心のうちを思いきり吐露できる場所はあまりない。
へこむときも立ち直るときも、基本ひとり。
ひとりで悩んでると、あーもうこのままライターやめようかな。
とかいう考えがよぎることもある。
もう35歳なのに、なんでこんなことで悩んでるんだろ、なんで若くないのにこんなところで立ち止まってるんだろ、ってさらに落ち込む。
でもへこんでる暇があるなら、上手くいかなかった要因を分析したり、苦手な部分を克服できる手段を探したり、そういうほうに時間を使うかとなり、結局ライターとして働き続ける道を模索してる。
きっとここでやめても、胸の奥がモヤっとしたまま、「あーあのとき続けていたらどうなっていたかな」と未練にすがるのが目に見えてる。
ライターとして残った後悔は、ライターの仕事でしか晴らすことしかできないのだ。
それに、すごくいい仕事ができたと感じられると、「ライター向いてない」と思っていた負の気持ちが、「この仕事、ずっと続けていきたい」という熱意にかき消されていく。
ライターだけでなく、どんな仕事にもこうした一面があると思う。
きっとこの繰り返しで、書くことと向き合い続けていくのだろう。
どれだけ落ち込んでも、結局は書くことはやめられないのだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?