【茶殻活用】お茶が香るフレーバー焼き芋
毎年この時期になると、Twitterなどで焼き芋のレシピをよく見かけますよね。オーブンや魚焼きグリルのほか、炊飯器や電子レンジを使った方法もあります。
サツマイモはお茶との相性も良く、焼き芋を食べていると(喉が渇くのもあって)めちゃくちゃお茶が進みますよね!
この焼き芋ですが、茶葉と砂糖を振りかけて一緒に焼くだけでお茶のフレーバーが移るのをご存知でしょうか?
お湯を注ぐ前の茶葉でもできなくはないのですが、ぜひ茶葉を飲んだ後の茶殻を捨てずに使ってください!
・茶殻の湿り気によって焼き芋の水分が保たれ、しっとりした焼き上がりになる
・お茶の味や香りが移って、皮まで美味しい焼き芋になる
・焼いている最中や焼き上がった後にお茶のいい香りがする
などなど、茶殻を焼き芋に使うメリットも色々あります。
魚焼きグリルでも炊飯器でも、お好みの方法でお試しいただけます!
お茶によって香りも味も変化するので、ぜひ色んなお茶で試してみてくださいね。
基本のお茶フレーバー焼き芋
サツマイモは個体差が大きいですが、やはり写真左のような細いサツマイモの方が香りが移りやすいです(写真左の細いサツマイモは170g、右は360gです)。右のように太いサツマイモの場合は砂糖も小さじ2、茶葉もティーバッグ2個分が目安です!
濡らした新聞紙やキッチンペーパーでサツマイモを包んだあとにアルミホイルを撒くレシピもありますが、茶殻がその濡れた新聞紙の役割も兼ねます。(後述しますが、炊飯器で作る場合はアルミホイルで包みません)
アルミホイルで包まないほうがねっとりした焼き上がりになると言われていますが、皮が焦げてしまい食べられる部分は少なくなるのと、お茶をまぶしづらく味がつきにくいというデメリットもあります。
アルミホイルで包むとじゃがいものようなホクホクの食感になり、ねっとり仕上がりにくいのですが、皮が焦げづらいので可食部分が多いのと、お茶の味が移って皮まで美味しく食べられるのがメリットです。
ねっとり系の焼き芋がお好みの場合は「紅はるか」という品種のサツマイモを使うと良いようです!詳しくはこの記事の最後に参考記事を貼っています。
ちなみにこの記事でも使用している「紅あずま」という水分が少なめのサツマイモは、アルミホイルで包んで焼くのに適しているそうです。
作り方(魚焼きグリル、オーブンの場合)
①:アルミホイルの上に茶殻(全体の2分の1)を敷き、その上によく洗ったサツマイモを濡れたまま置きます。太いサツマイモの場合は縦半分に切り、一個ずつアルミホイルで包みましょう。
②:サツマイモの上に砂糖を振りかけ、その上に残りの茶殻を載せます。砂糖が一箇所に固まっていると焦げ付きやすいので、満遍なく振りかけてくださいね!
③:なるべくサツマイモ全体が茶殻に覆われるよう、アルミホイルで包んで加熱します。
アルミホイルの上から竹串やつまようじで刺し、スッと刺さればOKです。もし時間通り焼いても砂糖やお茶の香ばしい匂いがしないのであれば、もう少し延長してもいいかもしれません。
④:アルミホイルに包んだまま15分ほど蒸らして完成です。低温でじっくり焼くほど甘みが増すので、時間がある場合はさらに加熱するのもオススメです。
↑20分×2回焼いたものです。火は完全に通っていますが、ねっとり系ではなく、ほっくりした食感です。サツマイモの品種や大きさにもよりますが、ちょっと硬めに感じられるかもしれません。トロトロの焼き芋がお好みの場合はさらに加熱が必要です。
↑しっとり系の焼き芋がお好みの方は、サツマイモを縦半分に切ってから焼いてみてください。この場合、表面はかなり湿っており、丸ごと焼いた時とは違う味わいです!
例えるなら、表面が白いカチカチの干し芋ではなく、水分の残った柔らかい干し芋のよう。まぶしておいた砂糖のおかげもあり、干し芋のような凝縮された甘感じます。干さなくても数十分焼くだけでこの味になると考えたら、とっても早いですね笑
切ってから焼くと断面は乾燥しがちですが、茶殻を載せていたおかげで断面も乾燥しておらず、水分が残っています。しっとり系の焼き芋がお好みの場合は半分に切ってから焼いたほうがいいですね!
作り方(炊飯器の場合)
流行りの炊飯器の焼き芋もお茶フレーバーに。こちらはサツマイモをアルミホイルで包みません。水と茶殻にサツマイモを浸けて加熱して、お茶の蒸気で蒸すイメージです!
①:洗ったサツマイモをそのまま炊飯釜に入れ、水(200ml)と茶殻と砂糖を加えて「玄米モード」(なければ普通の炊飯モード)で炊きます。炊飯釜に入らないほど大きいサツマイモは半分に切ってください!
特に、太いサツマイモは縦半分に切ると火が通りやすくなります。
②:炊き上がった後に竹串やつまようじでサツマイモを刺し、スッと刺さればOKです。低温でじっくり焼くほど甘みが増すので、時間がある場合はもう一回加熱するのもオススメです。
下の写真は、加熱してから横半分にカットしたものです。オーブンやグリルの場合と同様、一本丸ごと加熱するとホクホク系、縦半分に割ってから加熱するとしっとり系になります。
炊飯器以外にもアルミホイルで包まない焼き方はいくつかあります。フライパンで焼く方法などは記事末尾に掲載しているリンクをご参照ください!
どのお茶がオススメ?
基本的にどのお茶でもお試しいただけます。特に特選釜炒り煎茶などの煎茶は茶殻が柔らかく、焼き芋と一緒に食べてしまえます。その他のお茶の茶殻も、長時間の加熱によってかなり柔らかくなっているので食べてしまって大丈夫ですよ!
しかし今回特にお勧めしたいのは、和紅茶です!
細いサツマイモを和紅茶の茶殻と一緒に焼いたのですが、半分に割ったときに断面から和紅茶の香りが!
サツマイモが細かったのも理由ですが、加熱に強い茶葉だからこそ長時間加熱しても香りが残っていたとも考えられます。(その他の茶葉の場合は、焼いている最中や焼き芋の皮から香ることが多かったです。)
もう一つのオススメはヌクモリ茶!
三熟番茶をベースにルイボス、シナモン、生姜、月桃などがブレンドされており、身体が温まるブレンドティーです。
ヌクモリ茶の茶殻の香りが焼き芋の皮に移り、うっすらシナモンの風味がします。実はシナモンパウダーを用意していたのですが、焼き芋にかけるのを忘れたほどです笑
芋を焼くときに砂糖をまぶすと茶殻も味がしっかりつき、焼き芋の皮と一緒に食べるとデザート感が増します。
ブレンドティーのほうがブレンドされている素材の味もして、よりフレーバーが移りやすいかもしれません!
お茶フレーバー焼き芋のアレンジ
そのままで食べても美味しいですが、品種によってはトロトロにならないサツマイモもあるため、もし甘みが弱かったり、硬めに焼き上がってしまったりした時は、アレンジして食べるのがオススメです。
【アレンジ1】クリームブリュレ風
縦半分に切ったサツマイモに、さらに砂糖を振りかけてバーナーで炙り、表面をカリカリにしてみました。これだけでも食感が変わって美味しいです。
アイスも載せたり、シナモンをかけたりしてもいいですね。ヌクモリ茶の茶殻と焼いた芋はシナモン風味になるので、このアレンジにオススメです。
さらにブリュレ風にするのであれば、簡単なカスタードクリームを載せてから炙りましょう。茶殻の上にそのままクリームを塗ってしまって大丈夫です。
卵黄(1個)と砂糖(大さじ1)、小麦粉(小さじ1)、牛乳(70ml)を弱火で煮詰めたカスタードクリームを塗って、仕上げに砂糖を少し振りかけてから炙るとブリュレ風に。
↓砂糖がかかっていないところは下の写真のように黒く焦げます笑 砂糖は一面にかけてくださいね...!
【アレンジ2】炙りチーズ
オーブンやグリルで焼いたサツマイモは、ホクホク系の少し固めの仕上がりになることが多いです。
そこで、溶けるチーズをかけてオーブンまたはバーナーで炙り、ジャガイモのように食べるのもオススメです。さらに岩塩を追加するとジャンクな味に。ただ甘いだけじゃない、おかずになる焼き芋です。
↓輪切りにするとチーズを載せやすいですね。
焼き芋には欠かせないお茶!
今回は家で作れる方法をご紹介しましたが、焚き火でもお茶フレーバー焼き芋はできます。屋外で焼き芋をするときこそ、茶殻を捨てずに焼き芋に活用したいですよね!!
お茶とサツマイモといえば、ティーバッグと一緒に炊いたお芋を炊き込んだご飯もこの時期ならではです。下の記事も合わせてご覧ください!
サツマイモはスーパーで買ってすぐ食べるよりも、常温で2週間ほど追熟させたほうが甘みが増すとも言われています。数週間後に「お茶フレーバー焼き芋」ができるよう、この記事をマガジンに追加したりブックマークしたりしておくのもオススメです!笑
また、サツマイモは水分が少なく繊維が多いため、大変喉に詰まりやすいです。ぜひお茶を多めに飲みながら、ゆっくり食べてくださいね。
お茶を飲んで、その茶殻と一緒にサツマイモを焼いて、焼き芋と一緒にまたお茶を飲むという、秋ならではの無限ループをお楽しみください!
W:矢島愛子
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