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長崎原爆投下から学ぶ 原発事故が起こった時に、あなたがやるべきこと

今から75年前の今日、長崎に原子爆弾が投下されました。

今回の記事では、その長崎への原爆投下時のある病院でのエピソードをもとに、私たちがこれから先に、福島原発事故と同規模の事故に遭遇した際に、自らの健康を守るために取るべき行動についてお伝えしようと思います。


結論から言います。

もし将来、福島原発事故級の原子力発電事故が発生した場合に、ただちに次の5つを実行するようにしてください。

①玄米を食べる

②(塩化ナトリウムではない)本物の塩を使う

③(微生物が生きている)本物の味噌で作った味噌汁を飲む

④砂糖を極力摂らないようにする

⑤(微生物が生きている)本物の日本酒を飲む


それでは、上記について、事実とともに解説していきましょう。


まずはじめに、長崎への原爆投下時に起こった不思議な出来事について記した医師の著書から紹介したいと思います。

その著書のタイトルは、長崎の浦上第一病院にて被爆した故・秋月辰一郎医師が書いた「死の同心円」。

著者の秋月辰一郎氏は75年前の1945年8月9日、長崎市内で、病院職員、患者と共に原子爆弾に被爆しました。

その際、爆心地から被爆した病院までの距離はわずか1.8キロメートル。

直接閃光を浴びなかったとしても、通常なら、原爆症(被爆による放射線障害)により亡くなってしまうのが常識です。

ところが、不思議なことに、その地域で同じく被爆した多くの人々が原爆症に苦しみながら次々と死んでいったにもかかわらず、秋月氏自身とその仲間である病院関係者、そして秋月氏の患者たちだけは、原爆症に苦しめられることなく奇跡的に生き延びることに成功します。

そして、その理由が、秋月氏の著書「死の同心円」に書かれているのです。

被爆以来、全身火傷やガラス創などの治療に専念してきた私は、八月十三日ごろから新しい疾病に直面した。あとになって、原爆症と呼ばれるものである。

私は想像と推理によってこれを「レントゲン・カーター」に似たものと断定し、私がそれに苦しめられたとき、よく食塩水を飲んだことを思い出した。レントゲン・カーターの患者に、生理的食塩水より少し多く塩分を含んだ水を飲ませることは、レントゲン教室で働いている者の常識であった。私には原子生物学の知識はなかったが、
「爆弾をうけた人には塩がいい。玄米飯にうんとをつけてにぎるんだ。塩からい味噌汁をつくって毎日食べさせろ。そして、甘いものを避けろ。砂糖は絶対にいかんぞ」
と主張し、職員に命じて強引に実行させた。
それは、私が信奉しているミネラル栄養論とも一致する考え方であった。私は石塚左玄氏の桜沢式栄養学を学び、自分なりに工夫して食用医学をつくり、みずから秋月式栄養論と名づけた。
この考え方に立てば、食塩のナトリウムイオンは造血細胞に賦活力を与えるが、砂糖は造血細胞に対する毒素である。

上記の著書に書かれた事実から、秋月医師は、上記の①〜④を実践することで原爆症から自らの身体を守ったということがわかります。つまり、①②玄米に塩をつけて食べ、③味噌汁を飲み、④砂糖の摂取を避ける、だけで、放射性物質による身体への影響(=リスク)を最小化することに成功したことがわかります。

しかし、放射性物質に有効なのは上記の①〜④だけではありません。「死の同心円」には、上記⑤の日本酒に関する興味深いエピソードが3つ紹介されています。

原子病の治療について、私のミネラル栄養論のほかに、永井先生の「ビタミンB1 ・ブドウ糖療法」、長崎医大影浦教授の「柿の葉煎汁によるビタミンC大量投与法」などがあるが、中でもおもしろいのは「アルコール治療法」である。『長崎精機原子爆弾記』には、つぎのような福田所長の体験記が収められている。
反工師は爆心地から千五百メートルの距離で、防空壕の下検分をやっているとき、露天で被爆して負傷した。彼はその日の夕方、田中工務課長もいるところにたどりついたが、焼けただれて、課長はすぐには反工師とはわからなかったという。
「君はだれかね」
「反です。田中さん、やられましたよ。どうせ長いことはない。どうせ死ぬなら、一杯やりたいもんだ。酒はありませんか」
「酒はないが、アルコールならある」
反工師は、火傷をしているのに、チビリチビリとアルコールをうすめて飲みはじめた。身体が燃えるように熱く感じて、工場の外の川に身を浸して、飲みつづけた。
彼はその後元気になったが、同じ場所で同じように被爆した三人は、一週間以内に死んでいる。これで、原爆には酒がいいという話が広まった。

『炎の中に』の著者である田川衛生兵長は、千四百メートルのところで被爆したが、その日の午後、長崎駅から大波止のほうへ歩いてゆくと、五島町に長崎随一の酒屋があり、酒倉に人々が群らがってフラフラになるほど酒を飲んでいるのを見かけた。
田川さんも、水がわりに飯ごうになみなみと注いで大酒を飲み、疲れと酔いで、そのまま寝てしまい、やっと日が暮れてから大浦に帰りついた。人々は泥と血にまみれ、足もとがおぼつかない田川さんを見て瀕死の重傷と思ったが、ふしぎなことにすっかり元気になっている。とうとう急性あるいは亜急性の放射能症は出なかったのである。

長崎医大病院で被爆した調教授(現在長崎大名誉教授)は、爆心地からわずか六百メートルの病院内で被爆し、永井隆先生や角尾学長の手当てに奔走し、大ぜいの負傷者を治療したが、八月末ごろから身体に異常を感じ、九月にはいって、亜急性放射能症が悪化した。先生自身、死を覚悟していたが、たまたま九月二十日ごろ、
医専の三年生がやってきて、先生のところに泊まった。
白血球二千、疲労感激しく、溢血斑が無数にあらわれていたので、学生に夜通し話をしかけられて。ほとほと困ったらしい。早く寝てくれないかと思っていると、学生は土間にあったアルコール瓶を見つけ、糖液でうすめて飲みはじめた。
「先生もいかがですか」
「そんなものを飲んで、死んでも知らないよ」
「大丈夫です。メチルてなく、エチルですから……。さ、どうぞ」
すすめられるままに飲むと、急に身体が温まり、いくらしゃべっても疲れを感じなくなった。学生が帰ってからも、先生は朝夕、薬がわりにアルコールを飲んだ。すると、ぐんぐん力がついて一時は危篤といわれたのに、間もなく起き上がれるようになった。アルコールが効いたとしか考えられないのである。

この3つのエピソードは、日本酒を飲むことが、放射性物質に対して身体を守る上で非常に有効であることを示しています。


そして、秋月医師の著書から、私たちは、上記①〜⑤を摂取すること、あるいは避けることで、原爆投下時でも、原爆症にかからずに生き長らえることができるという歴史的な事実を知ることができました。

ここまでのエピソードを読んで、皆さんは、塩や味噌、日本酒をスーパーに行って買ってくるだけなので簡単なことだ、と思われたのではないでしょうか?

実は、話はそう簡単ではありません。

玄米はさておき、皆さんが普段スーパー等で購入している塩や味噌、日本酒を摂取しても、放射性物質から身体を守ることにはつながらないのです。

ここからは、その理由と、どうすれば秋月医師のように、放射能による身体へのダメージを最小限にとどめ、原発事故発生後も、ガンや白血病、心筋梗塞等による死亡リスクを減らすことができるのかを解説していこうと思います。


塩、味噌、日本酒は昔ながらの製法で作られた本物を選ばないと意味がない

もしも、現代の日本に住むあなたが、原発事故に遭遇した時に、故・秋月辰一郎医師と同じく、放射性物質による身体への影響を最小化し、病気にならないようにしたい場合には、塩、味噌、日本酒を、昔ながらの製法で作られた本物を選ぶ必要があります。

なぜなら、秋月医師が生きていた戦前と、私たちが生きている現代では、塩も味噌も日本酒も、その製法の違いにより、似ても似つかないものに変わり果ててしまったからです。

チェルノブイリ原発事故の際も、秋月医師の手記が英訳されていたこともあって、味噌がヨーロッパに大量輸出されていた逸話も残っていますが、秋月医師が実践していた食事法は「対放射性物質」に限った話ではなく、体調をよく保つための基本的な食事だといえるのです。
「玄米ごはん、塩、味噌汁だったら、簡単にできそう」と思った方はちょっと待ってください。どんな玄米、塩、味噌を選ぶかが重要です。
玄米は栽培過程で放射能を吸い取って蓄積してしまう性質があるので、放射能濃度が高い地域の玄米は、逆に健康を損なう可能性があります。
味噌は塩分だけでなく発酵食品であることに意味があるのですが、
食品添加物が入っているものを使ってはいけませんし、「塩分控えめ」と書かれた味噌もNGです。これを使うのは「不健康になりたい」と宣言しているようなもの。
塩を控える代わりに食品添加物を使っているからです。

塩選びも非常に重要です。市販されている塩の大半は化学的に精製された「精製塩」で、精製塩のほぼすべてが「塩化ナトリウム」で構成され、天然の塩が持つ様々な価値を残していないからなのです。
精製塩は人間にとって必須のミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウムなど)がほとんど取り除かれています。その結果、体内のミネラルバランスを狂わせてしまうのです。

「高血圧=塩の摂り過ぎ」と多くの人が思っていますが、大嘘です。天然塩ではなく、精製塩を摂取することで血圧を狂わされているのです。
そもそも天然の塩は、人体に必要なミネラルが多数含まれています。動脈硬化や老化、認知障害を防いでくれる効果もありますし、血圧をコントロールする作用までも持ち、いわゆる生体恒常性が保たれやすいのです。
日の丸弁当に代表される「梅干し」や「漬物」も自然由来のクエン酸や菌、ミネラルが化学物質や放射性物質などを解毒してくれる効果があり、積極的に摂ってほしい食品です。ですが、昔ながらの製法による天日干しや天然塩を使ってこそ、意味があるというものなのです。
人間の血液と海水に含まれる元素はよく似ており、ナトリウム、塩素、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど比率もほぼ同じです。
ということは、海水の組成成分を考えた塩を使うことが非常に重要だということがわかるはずです。

内海聡著「医者が教える あなたを殺す食事 生かす食事

このように、塩であれば天然の塩、味噌であれば添加物の入っていない酵母菌が生きた本物の味噌を選ぶ必要があります。

一方、日本酒はどうかというと、こちらも現在広く流通している市販の日本酒は、添加物の混入した偽物で、故・秋月医師が被爆した当時の戦前のものとは異なっています。

本来、日本酒の材料は米と水、麹(蒸した米に麹菌を植えつけ、麹菌の酵素によって米のデンプンを糖化させたもの)のみです。いい米といい水、いい麹がそろえば、あとは酒蔵に棲みついている微生物(発酵菌)がアルコールを生み出し、米が持つ滋味滋養をいい感じで引き出して、自然とうまい酒を造ってくれます。
昔はどこの酒蔵でも、このような自然に任せた酒造りを行っていましたが、私が酒蔵の仕事を始めた頃はすでに廃れていました。
このやり方では規格どおりの酒を安定して造ることができない上に、酒ができるまでに時間がかかり、コストも何倍にもなるからです。
多くの酒蔵は蔵つきの微生物の代わりに、国に管理された酵母を用い、短期間でできる酒を造るようになっていました。もちろん、ウチの酒蔵でもそうでした。
しかも私は原価をできる限り安く抑え、効率よく大量の酒を造るために、農薬・化学肥料を使って栽培した安い米を使って「三増酒」(「三倍増醸酒」の略)を造るよう、蔵人たちに指示を出していたのです。
ちなみに三増酒とは、醸造用アルコールのほかに、ブドウ糖や水あめ、味を和らげる食品添加物、うま味調味料などを人工的に加えたものです。
もちろん、三増酒を造っても法律違反ではありません。しかし、三増酒は本来の酒とはかけ離れたものです。日本酒の体裁をとりながらも、中身は偽物と言っても過言ではありません。

寺田啓佐著「斎藤一人 発酵力 微生物に学んだ人生の知恵


ここまでで、原発事故発生時に、私たちが自らの身体を放射性物質の影響から守るためには、玄米、そして本物の塩、味噌、日本酒を摂り、砂糖を避けることが重要であることは理解できたものの、食に詳しくない読者の方は、本物の塩、味噌、日本酒の探し方がわからないという方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、ここからは、本物の塩、味噌、日本酒の探し方と、私も愛用しているおすすめの商品を紹介したいと思います。


本物の塩、味噌、日本酒の選び方とおすすめの商品


本物の塩の選び方

まず、スーパーの棚でよく見かける食卓塩などの精製塩を避け、その成分表を必ずチェックするようにしてください。本物の塩であれば必ず、栄養成分表示の欄に、カリウム、カルシウム、マグネシウムの記載があるはずです。これらの記載があり、昔ながらの製法による天日干しや天然塩であれば銘柄は何でも構いません。


本物の味噌の選び方

本物の味噌の見分け方は簡単です。それは、味噌の容器にバルブ(=空気穴)が空いているかどうかをチェックするだけです。本物の味噌の容器には、生きている酵母菌が呼吸をし続けることで生じる二酸化炭素を排出するためのバルブが必ずあります。

したがって、このバルブがある味噌を必ず選ぶようにしてください。近所のスーパーでも、このバルブ付きの容器で売られている味噌は必ず売っています。ただし、特売の味噌よりは値段が若干高くなります。


本物の日本酒の選び方

こちらは、普通のスーパーでは見つけることはできません。
微生物が生きている自然酒として、先ほど紹介した「斎藤一人 発酵力 微生物に学んだ人生の知恵」の著者である故・寺田啓佐さんが立ち上げた酒蔵「寺田本家」の商品が挙げられます(ちなみに、寺田本家の商品は、都内では「こだわりや」などの自然食品の店に置いてあります)。

寺田本家の商品ラインナップとしては、「五人娘」、「香取」などが値段もリーゾナブルで飲みやすい定番商品になります。また、ちょっとクセのある味わいにはなりますが、玄米酒である「むすひ」や、どぶろくの元祖、生酛の原型ともいわれる、鎌倉室町時代にお寺で造られていたお酒を再現した「醍醐のしずく」もおすすめです。


ここまで、原発事故が起こった時に、あなたが自らの身体を守るためにやるべきことを紹介してきましたが、これらのメソッド(=手法)は、戦前の原爆投下時の出来事を参考にはしているものの、現代でもかなりの点で有効なのではないかと私は考えています。

何しろ、先に紹介した秋月辰一郎医師とその仲間たち(=同僚、部下、患者)は、爆心地からわずか1.8キロメートルの距離で被曝しながら原爆症に苦しむことなく生き延びることができたのですから。


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