メンヘラと呼ばれる男性達の話

 先日、男性に「男のメンヘラなんているの?w」と問われたのだが、これは何度か問われたことがある。そしてこういう質問してくる男性はメンヘラではない場合が多い。

 もちろんメンヘラは女性だけではない。

 ここではきちんと診察を受けて病名がついている人達ではなく、メンヘラ気質という意味合いで特徴を綴っていこうと思う。
 誰しもメンがヘラる時というのはあると思うが、そういう一時的なものではなく、全体を通してメンタル的に独特な方々のお話。


* * *


 私はある日を堺にメンヘラホイホイになり、出会う人出会う人がメンヘラ……で、友人達に心配される身に。
 よく言われる「メンヘラはメンヘラを引き寄せる」というのは間違いなく一理あるだろうと思う。
 何故なら、私は決まって「気持ちが落ち込むシーズン」に引き寄せるからだ。そして怖いもの知らずだった10代には全くそんなことはなかった。

 誰しも色々と考えて悩みだす、アラサーになってから訪れた現象……ということになる。

 変な男性を引き寄せちゃう、いつもヤリモクばかり……そう呟く女性、それは10代の時もそうでしたか? 20代前半の時もそうでしたか?
 もちろん元々そういう人もいるかもしれない。若い頃もそうだったけど、若いだけにそれに気付かなかっただけかもしれない。でも上手くいかなくなったのは本当に昔からなのだろうか。

 あなたのメンタルが弱りだしてから、起きた現象ではないですか?

 少なからず私はそうで、自分自身が変われば引き寄せる男性ももちろん変わる。それは良くも悪くも。

 ここでは私の独断と偏見で「メンヘラ男子」の特徴を書き出していこうと思う。


* * *


(1) 人あたりがよく友人達には「イイヤツ」だと称されている

 メンヘラはとにかく「人目を気にする」性質がある。
 だからこそ「人の顔をとにかく伺う」ので、友人達には好かれていたりする。ただそれは彼らが「表向きの顔」を使っているからに過ぎない。

 メンヘラと付き合うにあたって一番大事なのは「距離感」なので、友人達だと上手くいくものも「恋愛としての異性」となると距離感が上手く保てなくなったりする。
 それは「表向きの顔」だけでは付き合っていけないからだろう。

 恋人同士になれば自然と距離は近まり、そこには「甘え」が出る。
 そこで彼らは本性を出してしまうだ。

(2) 距離を縮めてくるのが異常に早い

 これは女のメンヘラもそうだが、とにかく距離を縮めるのが早い。大抵の場合は彼らから追いかけてくる。そしてそこでは色々な甘い言葉を吐くだろう。
 それは彼らが相手の気をひく、距離を縮める手段であり、口説いている自覚はあまりないのである。
 その特徴は色を使うヤリモクと似ているけれど、彼らは「性欲がない」と口々に言い、決してそこにゴールを持っていかなかったりする。

(3) すぐに相手の気持ちを試そうとする

 彼らはすぐに相手の気持ちを試そうとする。それは「愛されたい欲求」が人一倍強いからだ。
 すぐに「俺なんかやめときなよ」「もっといい男いるよ」「イケメン紹介しようか?」etc...

 そこで彼らが欲しい言葉はもちろん「それでも○○くんがいい」という縋る言葉なのだ。
 そして彼らは相手がこの言葉を言うとわかっていて、試すように言ってくることがほとんどである。

(4) なんだかんだで連絡がマメ

 「本当はLINEとか苦手なんだけど」「電話嫌いなんだよね」なんて色々言い出すこともあるが、まあそんなことはなく、基本的に彼らは連絡がマメ。

(5) 死にたい願望が強い

 仲良くなると彼らは口々に「長生きするつもりはない」「何歳まで生きられればいい」「何歳ぐらいで死にたい」「死にたい」etc...言い出す。

(6) 人間関係遮断・リセット癖がある

 この間までいい感じだったはずなのに……なんで? という流れでブロックされた経験がある人は少なからずいるだろうと思う。
 もちろんそれは相手に理由を言わないだけで、きちんと理由が存在する場合も多々ある。

 理由がない場合のブロックはメンヘラの特徴で、距離感が上手く保てなくなると逃げるようにLINEだったり、SNSだったり、人間関係をブロックするのだ。
 そして今までの関係性をリセットし、新しい人間と新しい関係を築こうとする。それを幾度となく繰り返していく。

(7) 発言に一貫性がない

 言うことがころころ変わるのはもちろん、突然自信に満ち溢れた発言をしたかと思えば、翌日には絶望の淵かのような自信のない発言をする。
 そして何より他者の影響を受けやすく、それによっては良くも悪くも転がってしまう。


 特徴は言い出すときりがなく、メンヘラにも「攻撃性の強いタイプ」や「粘着性の強いタイプ」がいるのだが、それは私の専門外wなので割愛。
 どのタイプのメンヘラにも言えることだが、とにかく「自分のことしか考えていない(考える余裕がない)」場合がほとんどで、相手が何をしたら傷つくか、相手に何を言ったら傷つくか、というところまで考える余裕がない。

 もちろんこう綴っておいてなんだが、病名がついているけれど、こういう感じのない男性もいる。

 そしてこういうメンヘラ男子を引き寄せる女性は決まって「これに疑問を持たず(持っていても)、大して気にせず受け入れてしまう人」である。

 「死にたい」と言われても「まあまあw」と思いながら深くは受け止めないし、だからといって「なにこいつ、やばいな」と思って見捨てることもしない。
 「どうせ俺のこと好きじゃないでしょ」と言われても「なにこいつ男のくせにめんどくせーな」と思わずに「はいはい、好き好き」と答えてしまう。

 いちいち反応してあげてしまう、構ってあげてしまう、言わば無駄に母性のある女性が多いのではないだろうか。

 ちなみに私はそうで、何も気に留めず相手にしてしまうタイプなので周囲の友人達に「さっさと縁を切れ」「スマホ叩き割るぞ」と叱られる。この反応が本来は普通なのだ。
 彼らがメンヘラ気質であっても、相手女性によって発揮しない場合もあり、それはそうしてすべてに反応して満たしてあげて「甘やかしてしまう」ことで「メンヘラを開花させ、加速させている」に過ぎない。

 男性が女性のメンをヘラさせる「メンヘラ製造機」というのと見かけるが、それと似て非なる「メンヘラ加速装置」である自覚が自分にはあったりする

 「尽くしたがりの女性」と「構って欲しい男性」は、言わずもがな需要と供給が一致する。それは「愛したい欲求の強い女」と「愛されたい欲求の強い男」で必然なのだ。
 しかしそれはお互いに「自分の欲求を相手で満たそうとしている」に過ぎないので、必ず破綻してしまう。

 本当の意味で「相手を思いやる」というのは、きっと私の友人達のように「相手のことを想って厳しいことも言える」ことだろうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?