⓽量に憂うが「質」なんだ/子育て実る秋とLGBTQとだし昆布
第3章【子育てと私。ほぼほぼタロジロ】
タロジロへの子育てラブレターです。
タロジロはあかんたれお母ちゃんの成長促進剤なんだ。
逞しくしなやかに育つ心はもはや母のアイデンティティ。
生まれてからずっと私を愛し続けてくれてありがとう。
ーーーーーーーーーー
==========
声変わり前の可愛い音が窓から響く。
12歳タロウがやってきた。
密会日ではない。
秋晴れより眩しいタロウの姿。
勝手口で抱きしめるお母ちゃん。
苦笑いエクボのタロウ。
だけど。
タロウはいつも抱きしめられたままなんだ。
だから。
私は永遠にときたくない腕をそっと外す。
タロジロと「今」を踏みしめ歩むんだ。
==========
ーーーーーーーーーー
タロウは中学校でセクシャルマイノリティーについて学びを得る。
トランスジェンダーご本人からお話を伺う時間があったらしい。
実は知ってたお母ちゃん。
必ずアウトプットしにくるとにらんでた。
タロウ10歳ジロウ7歳くらいかな。
「LGBTQ」の親子ディスカッション。
社会的マイノリティーの会話から派生した気がする。
子どもは「人」を「人」として受け止める。
ニュートラルに世界を眺めているんだ。
ーーーーーーーーーー
大好物のだし昆布をしがるタロウ。
おもむろに話しはじめた。
「Q」より「s」だと教えてくれる。
「s」は複数形をさすらしい。
「Q+」の表記もみかける。
なるほど。
性は多様だ。
LGBTQに収まるわけがない。
子の学びは親の学びなんだな。
ーーーーーーーーーー
得た学びを滝のごとくアウトプットするタロウ。
私に会いに来た日が授業の日。
LBGTsご本人。
体は女性。
心は男性。
胸をとる手術。
ホルモン注射。
そして。
自殺願望。
ーーーーーーーーーー
タロウに怒涛取材のお母ちゃん。
ラブレターに書ききれない。
「自殺」のトピックで熱が入るふたり。
談話者のトランスジェンダーさんは死にたくなった過去があるらしい。
タロウがどう感じたのかザックリ尋ねる。
回答は「かわいそう」
理由は「死にたいから」
タロウの心に見え隠れする別の理由。
もちろんほじくりポイントなんだな。
「生きるのが辛かったら死ぬ方が楽かもしれんで?」
12歳タロウは間髪入れずに口を開く。
これから先のことが
考えられへんくらい
行き詰まってしまうなんて
かわいそうやと思う。
子どもは未来をみて今を生きている。
ーーーーーーーーーー
==========
10分ほど喋ってリュックを背負うタロウ。
自転車にまたがるタロウを抱きしめるお母ちゃん。
いつもみたいに腕を外さず数を唱えはじめるんだ。
だし昆布の香り漂う口からこぼれる。
「なんぼまで数えるつもりやねん!」
永遠に数えてたい。
自転車ハグの3分前。
タロウがLGBTsならどうするか質問する。
学びの自分ゴトはきっとしなやかな心を育む。
躊躇なく回答するタロウ。
「お母ちゃんに相談する」
タロウ8歳まで毎日作った鰹と昆布だしのお味噌汁。
今月の親子の時間は約30分。
親権なくとも私はタロウの母親だ。
==========
ーーーー⓾につづくー
まどか生息のFB編⓽ 2021.09.28投稿
noterさんとの拡がるご縁にも感謝!!
⓼≪≪⓵≫≫⓾
ーーーーーーーーーー
▼子どもたちの未来に単独親権制はいらない
▼タロジロラブレター音声版