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建築設計の視点からサステイナブルを考える【サステイナブルトークVol.6】

こんにちは!

4月10日にBAR芦屋日記の草野智和さん司会の下、ゲストに小畦雅史建築事務所の小畦雅史さんをお呼びしてトークイベントを開催しました。

その内容を簡単にご紹介したいと思います!

小畦雅史さんの生い立ち

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小畦)小さい頃から工作がわりと好きで、空箱で椅子を作ったりしていました。中学生の頃に父が家を建てたことをきっかけに建築に興味が湧いて、大工さんが家を建てて段々出来上がっていくことが楽しかったんですよ。一方で学校の授業でも歴史が好きで、昔の人がどんな暮らしをしていたかに興味を持っていましたね。

草野)それってやっぱり奈良で育ったことが何か関係あるんでしょうか?

小畦)そうかもしれないですね、小さい頃から奈良歴史民族博物館などによく訪れていましたよ。あと工事現場とかも見かけたらよく行っていましたね笑

草野)そんな小畦少年はどうなったんですか?

小畦)考古学も良いな、なんて思いつつやっぱり何か”つくる”系が良くて建築士になるための勉強をしに大学に入学しました。でも”人”に対して興味が部分もあるので構造の授業などがつまらなくてあまり大学に行かなくなって、留年してしまったんです。

でも面白い授業をしてくれる先生が1人だけいて、その人が後の私の師匠になるんですよ。

草野)そうなんですね笑 全然勉強しなかった小畦少年に響いた面白い授業ってどういうものだったんですか?

小畦)家を表す言葉っていろいろあるじゃないですか、例えば住居とか家とか、うちもそうですね。でもそれぞれが指しているものは全然違うもので、住居であれば機能を指していて、お風呂があってトイレがあってみたいな感じですね。でも家っていうのは形を伴うもので、屋根があって壁には窓があって、という感じです。そしてうちは家族の姿であったり暮らしですね。よくよそはよそ、うちはうちっていうじゃないですか笑

こういうのってめっちゃ面白くないですか?

草野)僕もそういう授業受けたら面白いって思うかもしれない笑     それをどう表現するのかが建築士ってことですか?

小畦)そうなんですよ。そこをちゃんと整理しないといけなくて、住居だけをつくるのが建築士ではなくて、うちっていうところまで踏み込んでデザインしないと良いものはつくれないんですよ。

そうして大学院に進学し、師匠のところと別のところで5年間ずつ働いたのち35歳で独立をしました。


小畦さんのサステイナブルな取り組み

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草野)今小畦さんが取り組まれているサステイナブルってどのようなものがあるんですか?

小畦)本日紹介するのは6つですね。                  (時間の関係で4つまでしか紹介できませんでした😓)

・古民家空き家を遊ぶ

・リノベーションパーティ

・賃貸でも自分のお気に入りの空間を作る

・モノの「物語」を引き継ぐ

・リノベとりっぷ

・りぼんプロジェクト

草野)文字だけではどういったものなのか想像ができないですね笑

1.古民家空き家を遊ぶ

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小畦)これは築70-80年くらいの南淡路市の古民家を簡易宿泊所にしているんですよ。カフェもやっていて、最大8人まで泊まることができます。天井も抜いたりしましたね。

元々神戸でリノベーション起業研究会っていうのがあって、倒産してしまうような中小企業でも特別な技術屋お客さんを持っているまま倒産してしまうのは資源がもったいないからそれをリノベーションして起業しようっていう集まりがあったんですよ。それで南淡路市の後継のない美味しいみかんをつくる農家がこれからどうしようってときに、じゃあみんなで拠点を作って手伝おうってなったんですよ。最初は町を楽しくするために始まったんです。

空き家を活用するとき、なぜ順調に進まないかっていうと誰がどのように使うかが不透明であることが問題だと思っていて、事前にそれが分かっていれば活用が進むはずですよね。建物を使い続けるというのも環境に良いことであると思います。

視聴者さんからの質問)SDGsの17項目の取組でやっているともうひとつプラスすべきとみられるのが、「あらゆる場面での人と環境への安全・安心」で、特に化学製品の「SDS」(Safety Data Sheet)の一般活用が普及していないと思っています。建築DIYでの塗料・塗装扱いなどに絡み、これに関してコメントがありましたら、よろしくお願いします。

小畦)「SDS」をあまり聞いたことがないんですけど、活用が進んでいないっていうことですよね。僕は人体に影響のない塗料を使用しています。あとは塗装しているときに気持ち悪くならないように匂いや刺激の少ないものを使うように考えています。そういった塗料もそこまで高くないんですよね。

草野)じゃあ私たちの意識次第で未来が変わっていく可能性もありますね


厚生労働省「SDS」 https://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo07_1.html

2.リノベーションパーティ

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小畦)自分の手で気に入ったものをつくるときに1人でやるとすごくしんどいんですよ。もうやりたくないってなりがちなんですけど、鍋パに擬えて”リノパ”しようや!って流れで気軽にでいれば良いなと。

自宅を黒板にしたいなってときに1人でやるのはしんどかったので友達呼んでパーティ感覚で一緒にペンキ塗ろうって呼びかけたら興味ある人がたくさん来てくれたんですよ。

いつもたこ焼きとかご飯を食べながらやるようにしていて、実際これが全体の時間の5-6割りを占めています笑

草野)乾いている時間に食事をしているんですね笑           自分の家でこれをやろうってなったとき費用的にはどれくらいかかるものなんですか?

小畦)壁一面を黒板にする際は3万円くらいですね。

3.賃貸でも自分のお気に入りの空間をつくる

草野)僕はこれめっちゃ興味あるなぁ

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小畦)山奥の賃貸で、特に上の階は居住者が結構減っていたんですよ。そこで居住促進するためにDIY可能な賃貸をつくりたいなって思って一緒に考え始めたんです。

小畦)本来はそこに住んでいる人とやるんですけど、これは神戸大学の生徒と一緒におこないました。仕組みとしては、元々住んでいた人が退去するときに修繕を実施するんですけど、それをやらない代わりに充てるはずだった費用を新しく住む人に渡して自分でやってもらう感じですね。そこで僕はどのような物を買うべきで、どの業者に頼むのかを振り分ける際のサポートをしています。

草野)相談窓口のような存在なんですね。

4.モノの「物語」を引き継ぐ

レスキューとリユースの話

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小畦)建材のレスキューっていう古い建材を救出して別の場所で蘇らせるっていう話があって、例えば建具屋フローリングを壊される建物から取り出して別の場所で使うんです。

草野)すごいなぁ、僕が家を建てるときは絶対小畦さんに頼みます笑

最後に

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草野)もうこんな時間ですよ、僕めっちゃ楽しかったです!                  最後に、小畦さんの思う明日から誰にでもできる「サステイナブルアクション」とはなんですか?

小畦)さっきの話とも繋がるんですけど、ホームセンターに行ってペンキを買うことですかね。空間を自分の手を加えながら使い続けることがサステイナブルですね。

草野)つまり何か不満があったら自分で改善できる策を考えてみようってことですよね。これはSDGsの「つくる責任、つかう責任」に関連してきますね。

今日は時間の関係で4つまでしか紹介できなかったので是非第二回を開催しましょう!

前回までのイベントの振り返りはこちらから↓


最後までありがとうございました!!



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