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日本生まれ日本育ち在米歴32年。性別移行中(2021年7月テストステロン治療開始)のノ…

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日本生まれ日本育ち在米歴32年。性別移行中(2021年7月テストステロン治療開始)のノンバイナリー・トランス。ロサンゼルス在住。企画屋兼クリエーター。すべての人に尊厳および自由ある世の中づくりのために動いてます。「こと」を起こしたい人は連絡ください。どう動けるか一緒に考えよう。

マガジン

  • トランス日記: ヴォイス+像+自己+アクティビズム

    FTM(女性から男性へ)のトランジション(性別移行)の日記です。アメリカ、カリフォルニア州、ロサンゼルス発。

  • トランス/ラディカル

    2022年のアメリカ。僕たち「トランス」は、「ほんとうの自分を生きる権利」を賭けて、戦うことを選んだ・・・。トランス・ヘイトの嵐が巻き起こるアメリカで、これは当事者(FからMへ性別移行中のノンバイナリー・トランス)がリアルタイムで綴る戦記です。本にするために書いていますが、皆さんには無料で読んでいただきます。これは、「ほんとうの自分を生きたかっただけなのに、戦うことを強いられた人々のものがたり」です。

  • つくる・メディア

    アメリカはロサンゼルスにて20年におよぶビジネス/市場オブザーバーとしての経験を活かし、知っていれば人生の肥やしになり仕事の役に立つビジネス情報や、瞑想家・ヨガ講師の視点から昨今の「マインドフルネス」のトレンド、心がすっとなるようなひとこと、アメリカの政治に関することまでバッサバッサと斬っていきます。毎日更新。執筆、講演、調査、翻訳、交渉、アメリカ視察ツアーのアレンジメント等お仕事も受付中。

最近の記事

「ライブストリーミング・ショッピング」は「タッパーウェア販売モデル」をデジタル化し得るか?

ここ一年間くらいなのだけど、小売業界の流れで一番気になっているのが「ライブストリーミング・ショッピング」の静かなる台頭だ。 ライブストリーミング・ショッピングは中国ではもうすでにビッグで、パンデミックがこれに(当然のことながら)拍車をかけたといわれる。ロックダウンで店舗の休業を強いられた個人店舗のオーナーが急遽ライブストリーミング・ショッピングに切り替え、顧客とチャットしながらお店で接客するのと同様の感覚でモノを売り、廃業を免れたという話も聞く。 ライブストリーミング・シ

    • 「ダラー・ストア」はフード・デザート(食の砂漠)の救世主になりうるのか?

      今、すごく気になっていることのひとつに、英語(アメリカ)では「ダラー・ストア」と呼ばれる、「エクストリーム・ディスカウンター」の存在がある。名前が示すとおり、「ダラー」、つまり、日用雑貨を中心に1ドル程度の価格で販売する小売店舗フォーマットのことだ。日本でも知られているウォルマートやターゲットが、従来的な意味での「ディスカウンター」であるとするならば、彼らよりも価格帯を低く設定して、徹底的に価格で勝負する店舗フォーマット/小売業者のことを、「ダラー・ストア/エクストリーム・デ

      • 「サステナビリティ(SDGs)」のビジネス好機

        自分が創設した会社(「ダイパーズ・ドット・コム」のブランド名で知られる「クイッツィ」という会社)をアマゾンに買収された挙句潰され、自らも数年アマゾンで働いたけど(被買収企業の役員を買収後数年はリテインするというよくある契約だ)そののち「打倒アマゾン」を掲げてマーク・ローリーがオンライン・マーケットプレイス「ジェット・ドット・コム」を立ち上げたときには、まるで復讐劇のようだなとビジネスのロマンを感じたものだった。 そののちさらにジェット・ドット・コムはかのウォルマートに買収さ

        • 「出会い系ビジネス」の無限の可能性

          おそらくバレンタインがつい昨日だったということもあり、「出会い系」ビジネスの話題がちらほら聞かれる。だから今日は僕もそれに便乗したい。 はじめに断り書きをしておくけど、僕はここ少なくとも10年くらい(おそらくもっとだ)出会い系サイトを利用したことがない。だから、今日書くことはいつものような「実体験に基づく」ものとは違う。その点を了承したうえで読み進めてほしい。 しかし、この「出会い系」という響きが、どうしてもいかがわしいものに聞こえてしまうのは僕だけだろうか。英語では「D

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        記事

          チョバニIPO(株式上場)への懸念

          今、個人的にとても気になっていることがあるので、今日は「それ」について書くことにした。 「それ」とは、アメリカで「ギリシア風ヨーグルト」をポピュラー化した「チョバに」という会社の株式上場計画のことだ。 過去10年以上(正確にいうと12年間くらい)の間、僕の研究分野のフォーカスはアメリカのインターネット・ビジネス(特に流通)に加えて、企業文化と新しい経営思想のトレンドだった。その関連で、ザッポスのような会社を集中的に研究するとともに、従業員株式所有制度(ESOP)やオープン・

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          ペット用品と「コミュニティ/ソーシャル」の関係

          今朝(米国時間2月11日)、ビジネス・ニュース・サイトを見ていて、「あれ?」と思ったニュースがあった。 P2Pのオンライン・マーケットプレイスとして大人気のポッシュマークが、ペット・カテゴリーに参入するというニュースだ。 「P2Pオンライン・マーケットプレイス」というのをもう少しかみ砕いていうと、僕らのような一般生活者で、「売りたい」ものを持っている人と、「買いたい」人をつなげてくれるサイトだ。主に、「ファッション・アイテム」に焦点をあてて成長してきた。僕もつい一年くらい

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          「情報の中抜き」、その行方は?

          過去20年間にわたる「インターネット・ビジネス」の観察・研究の中で、個人的に最も興味をもったビジネス分野をひとつあげるとすると「デリバリー」だ。「デリバリー」という言葉は広範囲にわたるサービスおよび業態をカバーする。古くから日本にある「出前」や「酒屋さんの御用聞き」が定期的にお酒やお米を届けてくれるサービスも「デリバリー・ビジネス」だし、アマゾンなどのネット通販も「デリバリー・ビジネス」だ。また、アメリカでは90年代にステープルズやオフィス・デポなどの「オフィス・スーパースト

          「情報の中抜き」、その行方は?

          米ネット・スーパー市場、成長の落とし穴

          コロナ感染症の拡大抑止のため、僕の住むロサンゼルスが「ロックダウン」になったのが昨年(2020年)の3月、それ以来、いわゆる「ネット・スーパー」を利用することが増えた。 と、いうのも、ロサンゼルスでは、日々の新規感染者数(検査の結果、感染者だと「確定した」人の数という意味だ)が1万5,000人、死者が200人を超える日もあったからだ。とくにスーパーは感染リスクが中の下から中の上と言われていて、さすがの僕も店舗に赴いてショッピングをするのを1週間に一度に控えた。 まあ、もと

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          アメリカにおける大麻ビジネスに関するメモ

          今日はアメリカで急成長中の「大麻ビジネス」について書いてみたい。 僕自身は大麻は過去に一、二回使った程度で、あまり熱心なユーザーではないから、個人的に興味がある、というよりは、これが「業界」とか「市場」としてどんなビジネス好機をはらんでいるのか、横目で見ているような感じだ。はじめにお断りしておくと、今日、今から書く文章も、自分の理解を深めるための「メモ」のようになると思う。 それでよければ、しばしお付き合いいただきたい。 過去20年くらいの間に、アメリカの30州以上が医

          アメリカにおける大麻ビジネスに関するメモ

          「テレヘルス」の到来

          今、個人的に気になっている分野に「テレヘルス」がある。つまり、「遠隔医療」だ。アメリカでは、昨年(2020年)の3月に各地でロックダウンが始まってから、テレヘルスに火がつき始めた。 ネットを通したチャット機能などでRN(公認看護師)などに診断をしてもらい、処方箋を出してもらうのが主な使い方だ。僕も個人的にこの「テレヘルス」との距離がぐんと近くなったのは、昨年の秋のことだった。 ストレス性のUTI(尿道炎)になり、すぐにでも処方箋を出してもらいたかった。僕は尿道炎はもう三回

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          デリバリー・ビジネスが花盛り

          「デリバリー」がアツい。 「何をいまさら・・・」と思うほど、デリバリーはかなり長い間ずっとアツかった。しかしここにきて、いよいよ白熱している。 僕の住むロサンゼルスで昨年(2020年)の3月にパンデミックのロックダウンが始まってから、僕の買い物は全体の7割がたが「デリバリー」になった。 もともと20年来インターネット・ビジネスのリサーチをしてきた僕は、「リサーチ」がてら、新しいネットのサービスが立ち上がるとわりとすぐに使ってみるようにしている。趣味と実益を兼ねて、という

          デリバリー・ビジネスが花盛り

          「キャッシュレス」に思うこと

          実は僕は去年(2020年)の3月以来、「現金」というものを一切使っていない。 僕はアメリカのロサンゼルスに住んでいる。ロサンゼルスは、去年の3月以来、実質上「ロックダウン」したままだ。僕はつい最近(2021年1月31日)に20年勤めた会社が廃業になるまでは会社に「出勤」していたけれども、ほとんどの「オフィス・ワーカー」は3月以来、いわゆる「リモート・ワーク」で在宅勤務をしているんじゃないかと思う。 まあ、それはそれとして、「現金」についてだ。 ロックダウンが始まったころ

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