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家族が病気になったときの情報収集について【寄り添い疲れから身を守る方法】

家族が病気を告知されたら。身近に病気になった人がいなかった場合、もう、どうしていいのかわからなくなります。未知なものには大きな不安が押し寄せるものです。

そして、ネットで検索してしまうのですよね。たいていは、いいことなんて書いてありません。人間はネガティブな情報から目が離せなくなるもので、その心理をついて、視聴時間を長引かせるため、さらにネガティブな情報が表示されるようにできているのです。

衝撃を受けているときは、その情報が正しいのかそうではないのかを判断する力も持ち合わせていません。ネットはすぐに検索できるというのは利点ですが、人間とは元来そういうものだということを、覚えておいてください。

私の場合は、勤務先のナースステーションに本棚がありまして。当時は産婦人科に配属していたので、それに付随する本が。そして、新刊としてこちらの本が置かれていました。

著書は、非常に信頼性が高く、がんに関することが網羅されております。
入院費にまつわることや、社会復帰についても。患者さんにも、家族にも読みやすい内容になっています。

この本の存在を知っていたので、夫が告知されたとき、まっさきに手に取りました。病気を受け止めるまでのロードマップ、これから何をしなくてはならないかが書かれてあります。医師への質問の仕方が印象的でした。「この治療は何週間続いて、何回行う予定ですか」というのは、私が実際、夫の主治医に聞いた内容です。スケジュールが見えると、とても安心したのを覚えています。

割と早い段階で、夫にこの本を差し出しました。絶対に本を読まない人でしたが、読んで理解していました。私がどうのこうの説明するよりも、よかったのだと思います。

本と言えば、友人が私にくれたものがあります。こちらです。

「これを渡して、はるかを傷つけてしまったらどうしようって悩んだけど、でも、読んでほしい」と渡してくれました。友人には、感謝しています。

病気の旦那さんを支えるお話が、コミカルなイラストで描かれています。病気の話はどうしても暗くなってしまうのですが、それも笑いに変えてくれていて、「私だけじゃない、頑張ろう」と思うきっかけになりました。患者さんとご家族それぞれの苦悩、それを乗り越える内容は生きる希望になるはずです。現在紙媒体は販売されていないようですが、とても良い作品です。

そしてもう一つ。夫が小学校のときの担任の先生が同じ病気を経験されていたとのこと。先生はお見舞いに来てくださり、励ましていってくれました。経験者の話は、家族にとってもありがたいものです。

私の勤めていた病棟でもそうでした。初めて手術や抗がん剤治療をする患者さんは、漠然とした不安を抱えています。しかし、同じ病室の方が親身になって話を聞いてくださったり、「看護師さんはこんな風にお手伝いしてくれるよ」など、声をかけてくれていました。看護師より、もっと身近な存在として支えてくれていたのです。

今や情報は膨大で、それも指一本でたどり着くようになっています。でも手間がかかっても、心のざわつきが少ない情報に触れてみませんか。情報を得て不安を取り除くことはできなくても、増強させないようにすることは、できると思っています。


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