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映画『14歳の栞』かつて14歳だったあなたに届け

実在する中学校の「2年6組」35人全員に密着したドキュメンタリー映画です。特定の主人公はいません。ひとりひとりの物語を見せていく作品。

主題歌はクリープハイプの「栞」です。主題歌がどう使われているのか確かめたくて観に行きました。

企画・プロデュース栗林和明、監督竹林亮。2021製作。

あまりないタイプの映画だと思います。予告編を観ていただけると雰囲気が伝わりやすいと思います。

14歳という大人になりかけの年齢の子供たちの姿を、とても自然に切り取っていることに驚きました。

製作陣と生徒たちの信頼関係が無ければ絶対に撮影できていない作品です。

「きっと娘の14歳の頃を思い出すんだろうな」と観ていたのですが、それだけでは無かったです。

自分自身の14歳の頃も思い出されて感情が忙しい。

担任教師にも感情移入してしまう。

中学生の日常を観て、こんなに心が動くとは想像していませんでした。

気がつけば、まわりの若者も泣きながら一緒に映画を観ていて、

ああ、映画館で観て良かったなと、ほっこり温かい気持になりました。


リアルであることが心を動かす。登場人物の負の面も含めて撮影は行われています。

劇場で配られた学級通信風チラシには「お願い」の記載がありました。

お願い
この映画に登場する生徒たちは、これからもそれぞれの人生を歩んでいきます。SNS等を通じての、個人に対するプライバシーの侵害や、ネガティブな感想、誹謗中傷を発言することはご遠慮ください。どうかご協力をお願い致します。

生徒たちの人生が幸多いものとなりますように。


エンドロールで流れる主題歌、クリープハイプの「栞」です。

大好きな曲です。

恋愛の詩でもあります。作詞作曲・尾崎世界観です。

途中でやめた本の中に
挾んだままだった
空気を読むことに忙しくて
今まで忘れてたよ
句読点がない君の嘘は
とても可愛かった
後ろ前逆の優しさは、
すこしだけ本当だった
簡単なあらすじなんかに
まとまってたまるか
途中から読んでも 
意味不明な2人の話
桜散る桜散る 
ひらひら舞う文字が綺麗
「今ならまだやり直せるよ」
が風に舞う
嘘だよ ごめんね 
新しい街にいっても元気でね
桜散る桜散る 
お別れの時間がきて
「ちょっといたい 
もっといたい ずっといたいのにな」
うつむいてるくらいがちょうどいい
地面に咲いてる
初めて呼んだ君の名前 
振り向いたあの顔
それだけでなんか嬉しくて 
急いで閉じ込めた
あのね本当はね 
あの時言えなかったことを
あとがきに書いても 
意味不明な2人の話
ありがちで退屈な
どこにでもある続きが
開いたら落ちてひらひらと
風に舞う
迷っても 止まっても 
いつも今を教えてくれた栞
ありがちで退屈な
どこにでもある続きが
終わってからわかっても
遅いのにな
うつむいてるくらいがちょうどいい
地面に泣いてる
この気持ちもいつか 
手軽に持ち運べる文庫になって
懐かしくなるから 
それまでは待って地面に水をやる


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