ひょっこり現れたパン屋さん。/柏市 BOULANGEIE ChouChou エッグタルト ¥230
いわゆるデパ地下が好きだ。
スイーツ売り場の華やかさ、デリカッセンコーナーの賑わい、ベーカリー近くの香ばしい香り。どれを買おうか吟味している人を見ているだけでこちらもわくわくしてくる。何の目的もなくぶらぶらとデパ地下を歩くと、帰る頃には何かしらの手土産を持っているから私って本当に単純な性格だなとつくづく思う。期間限定の文字に弱いんだぁ。
今回は柏にあるBOULANGEIE ChouChouさんのエッグタルトをいただいた。僭越ながらレポさせて頂きます。
急に現れた複合ベーカリー
柏高島屋、私がよく行く百貨店だ。ユザワヤも入っているし、東急ハンズもあり、もちろんデパコスも一通り揃う。しかし何といっても柏高島屋、デパ地下が本当に魅力的だ。一階がスイーツ、和菓子系が多く、地下一階にデリ系が配置されている。
訪れた日、特別久々というわけでもないのだが、この日も目的を持たずデパ地下街へと訪れた。地下一階に降りる。ふわっと香る油の香りが鼻を撫で、コロッケ食べたいなぁと食欲が刺激された。
ショーケースに並ぶ揚げ物を眺めながらまずは一周、とフロアの奥へと足を運ぶ。歩いて数歩、フロアの一角に見覚えのない店舗が出来ていた。
「BAKER's JOY KASHIWA」
柏市にあるベーカリーが複数店舗出店している複合ベーカリー🍞だ✨
初めて見るベーカリーの名前ばかりで店の前にいる私はもう興奮で鼻息が荒くなる。マスクをしていてよかった。
店内の奥には冷蔵コーナーもあり、クリーム系、サンドイッチ系のパンはここに陳列されているようだ。
ついさっきまで揚げ物の気分だったのに現金なもので、もうすでに頭の中は甘いもの一択。あんぱんやデニッシュの誘惑を通りすぎ、冷蔵コーナーへ。ここもとにかく誘惑がすごい。スタバで初めて食べたあんバターがたっぷりと挟まったコッペパンや、生クリームが溢れ出ている小ぶりなパンなどが余すところなく全員、「私は美味しいのよ！！！」と全力で主張してくる。
キラキラと輝いているパン達に怯みつつ、視線を巡らせると、
「エッグタルト」
これだ。これしかない。
いざ実食
というわけで「BOULANGEIE ChouChou」さんで販売されているエッグタルトをお迎えした。「Racine,Bread&Salad」さんの（おそらく）日本一のエッグタルトを頂いてからエッグタルト欲がむくむくと大きくなっていたところで巡り合えたこの艶やかな黄色の艶。買うしかない。
エッグタルトにも種類があるようで、香港式とポルトガル式と別れているらしい。エッグタルト歴が浅すぎて知識がないのだが「Racine,Bread&Salad」さんのはおそらくポルトガル式、「BOULANGEIE ChouChou」さんのは香港式のエッグタルトだろう。それにしても艶がすごい。
袋から出した時、おや、この子は脆いのか…？と錯覚するほど触った感触はしっとりとしていた。しかし手がベタつく感じではなく、水分量が多いしっとりタルトという印象。
行儀が悪いのだが、あまりの艶感を持つこのエッグタルトの核に触れたくなった。軽くフォークの背で押してみる。うん、弾力がある。ゴムボールまでとはいかないけれど、結構反発してくる感じ。ぶりんっ、という効果音が似合いそうだ。昔懐かしい、オブラートに包まれた四角い寒天のお菓子の弾力に似ているのではないだろうか。この感触からさっくり歯切れのいいフィリングなのでは、と期待した。
一口齧る。舌に最初に触れたタルトのガツンとくる甘さ、鼻から抜けるは小麦の香り。クッキー生地はさっくりとした歯触りで味も相まって甘食を思い出した。甘食好きだったなぁ。
フィリングと合わさって、タルトの甘さが弱まり、ちょうどいい塩梅に変わる。フィリング自体の甘さは控えめなようで、甘さの印象よりもふっと抜ける卵の風味の印象の方がより強く感じた。
後味、舌に甘さが残る。しかしねっとりとした引っ付くような甘さでなく、後を濁さずすっと溶けていく甘さ。氷砂糖のような甘さに似ていた。
しかし甘めの生地のため、甘党の方でなければ甘いと感じる人も少なくなさそうだ。もう少しタルトの甘さを弱めに、フィリングの味を引き立てたほうが私は好みだなと思った。
思いがけない出会い
デパ地下、やはり楽しい場所だ。時折開かれる物産展もあり、期間限定で出店している店も少なくない。
そんな中で常設店、複数のパン屋さんが一気に集結しているともあれば嬉しい限り。これからも通わせていただきます。今度はあんバターを頂いてみたい。冷蔵コーナーに何店舗かのあんバターがあったのを私は見逃していないぞ。食べ比べしてみよう。
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