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人間のリハビリ



開業して1ヶ月半が経った。

仕事の受任はゼロ、無職に毛が生えたような生活を続けている。
収入は微々たる株の配当金(小学生のお年玉程度)が毎月まばらにある程度。
いわゆる「貯金を切り崩して生活」というのをやっている。

生活水準は無職になる前からほぼ変わらず、強いていえば3人家族から2人家族になった分、光熱費が少し下がったくらい。
それでも毎月大体同じくらいの生活費が出て行く。
コロナ禍の最初に作ったお金のしくみ(格安SIM、無駄な支出の排除、NISAで積み立てなど)と母のわずかな共済金のおかげで、総資産の大きな目減りはない。
特別増えもしないが、数字はとてもわかりやすいので極端に減ると人間は不安になる。

だから収入がほぼない現状を悲観したり焦ることもなく、のんべんだらりと無職時代と変わらない生活を続けている。

まるは食堂目当てに知多まで行ったのに臨時休業だったよ



無職に生えた「毛」の部分といえば、多少人に会う回数が増えたこと。
行政書士会の交付式や総会に出向いて名刺を交換したり、他士業の先生にご挨拶に伺ったり、友人知人や彼氏の知り合いに会って

「開業したよ〜!何かあったら思い出してね〜!」

と名刺を配ったりした。
それくらい…まじでそれくらいしか営業活動をしていない。
いいのか???(突然の不安)


事務所のインスタグラムはたまに更新している。
1つの投稿を作るのに丸1日かかるのでめちゃめちゃ効率が悪い。
でも以前は3日4日かかっていた。
続けているうちに多少進歩はしているのだ。
ゆっくりでもいい、歩みを止めてはいけない、継続することが何よりも大事…
と己に言い聞かせ、ゆるい日々を送っている。


とはいえ、長年思い描いてきた生活には少しずつ近付いている。
なるべく家から出たくないので在宅でできる職に就きたい、という夢はもう叶った(実績は別として)。
幼少期からHSPガチ勢だった私としては、日々穏やかに過ごすことが一番の健康法なのである。

大きな変化はストレスにしかならないが、ここ最近の退職、ある程度難易度の高い資格試験の勉強、資格取得、開業、というのは結構ハードな変化でもあった。
しかし、今後まだ何十年と続くであろう日々に向けての準備でもあるので、多少無理をしてでも受け入れるようにしている。
その分無理をしたら絶対に休む、というのを徹底した。
1日動いたら2日休む。
HSPの四十路はリカバリーにとても時間がかかる。
それも生きるための要件なので、受け入れて生きていくしかない。

今後3年くらいかけて頑張って安定した収入を得る仕組みを作り、その先30年楽をしたい。
今頑張った分未来の私に感謝されるから…
私は私が大好きなので、私を喜ばせたい。
最終的に辿り着くのはそこである。


これは先月友人と食べたHARBSのアップルマンゴーのケーキ



士業というのは横のつながりがあればあるほど強い。
特に行政書士は他士業の業際と多く接する業務がほとんどなので、自分ひとりで解決出来ない問題にぶち当たったときに頼れる他士業の存在が重要だ。

私がメイン業務にしたいと思っている相続業務でいうと、税理士さんと司法書士さんとのつながりは最低限必要である。
相続が発生すれば相続税がかかるし、不動産の名義変更をしなければならない。
相続登記も今年の4月から義務化されている。

我が家のように財産がわずかにしかない家庭には無縁の話だが、士業に相談するような家庭の相続はそれなりの規模の財産があるか、揉めている。
揉めている場合は弁護士さんしか対応が出来ないので、今後は相続問題に強い弁護士さんとのつながりが生まれれば安泰かも。


そう考えると行政書士ができる業務の範囲って広いようで狭いな…と思うことが最近増えた。
だから行政書士試験に合格したあとに司法書士試験や司法試験の予備試験を受けたりする層が一定数いるんだな〜と納得した。

私はもう資格試験のための勉強をしたくないので(しんどいから)、今できることを最大限まで伸ばすしかない。
業務に関する知識と横のつながりを増やすこと、これをとにかく重ねていく。
その結果、きっとベテランと呼ばれる頃にはそれなりに行政書士として満足のいく仕上がりになっていることだろう、多分…

これは友人がデザインしてくれためちゃめちゃかわいい名刺



先日、ご挨拶させて頂いた司法書士の先生のご厚意で、相談会の見学をさせて頂く機会があった。
先生は歴15年の超ベテラン、私はレベル1の超新人である。

学ばせて頂くことがもう山のようにあり、お金を払わせてください!と言いたくなるほど有益な時間であった。
相談の聞き方、話し方、提案の仕方、声の大きさ、緩急、そしてお気遣い、全てが完璧でとにかく素晴らしい。
士業とはサービス業であり営業、そしてカウンセラーでもあるということを知った。
私が相談者なら間違いなく先生にお願いするだろう。

相談をする人、相談を受ける先生、そしてそれを全くの第三者として聞く私。
今後の人生、こんな機会は二度とないかも…
と思いながらめちゃめちゃ勉強させて頂いた。


行政書士は各単位会が研修などを行ってはいるが、大体が強制ではなく任意である。
実務経験ゼロで開業できてしまう職業だからこそ、生で実務を見学させて頂くことの重みを感じる。
開業したばかりで素人に産毛が生えた程度の知識しかない私を同席させて下さった先生にめちゃめちゃ感謝…
私も数年後、ある程度経験を積んだとき

「良かったら見学にいらっしゃいますか?」

と言える余裕と人間としての器を持っていたい。
逆の立場になったとき、言えるのかな?
言えないかも…人に自分の挙動を観察されるとめちゃめちゃ緊張して自律神経がぶっ壊れるから…
そう考えると先生のすごさを身にしみて感じたのであった。
早くベテランになりたい!

久々に作った完全目分量パスタ



無職期間中、日々の中で接触する人間といえば、家族と彼氏くらいしかいなかった。
母が入院してからは病院の方々や親族と関わる機会も増えたが、それは新規の人間関係ではなかった。

私は常日頃から「無駄な人間関係を構築したくない」というのが口癖である。
なるべく新たな人間関係の構築はせずに生きていきたい。
狭い人間関係の中で暮らしたい。
限りなくひとりがいい。
ずっとぬるま湯に浸かっていたい…


それなのになぜ行政書士という職に就いてしまったのか?

自分でもあまりの矛盾に笑ってしまうが、私はそこまで人間のことが嫌いじゃないのかも…ということに最近気が付いた。
人間と関わることで自分に変化が生まれることが、そこまで嫌ではないのかも。
自律神経がぶっ壊れて全身汗だくになってでも、他人と関わりを持つことをやめたくないと思ったのかも。
なぜなら人間はめちゃめちゃおもろい生き物だから…


しかしこれまで積極的に人間関係の構築を避けてきたため、現在の状況は人間のリハビリをしているようなものである。
早く人間に戻れるといいね!



◎最近のできごとコ〜ナ〜◎

ひとりで青森に行き空港から片道3時間運転して恐山に行った
耳が痛くなるほど寒くて全く電波が届かなくて夢の中かと思った
雨に濡れないようIKEAのジップロックに入れられたカニちゃん


神戸でDEZERTのライブを観た
京都でもDEZERTのライブを観た


コストコのビジネスメンバーになった
42歳上の風呂友達からもらった赤玉ねぎと宮崎産のマンゴー


叔母がめちゃめちゃかわいいスカートをくれた



早く人間のベテランになりた〜い!


おわり


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