月の西とわこ(タロットde人生相談)

いくつもの角を曲がって、残り時間を意識する年齢の人文科学系タロット・リーダー。めざして…

月の西とわこ(タロットde人生相談)

いくつもの角を曲がって、残り時間を意識する年齢の人文科学系タロット・リーダー。めざしているものは常に芸術的なリーディング。私のNoteは、ヒラメキ と キラメキ を書き留めておくための白い手帖。

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最近の記事

あなたに合ったツールを

タロットで相談にいらした若い方がセッションの終わりに言いました。 「私、占いに行くと、いつも、占いに向いているって言われるんです。」 (占いが好きで、色々行ってるのかな?) (そういう風に言われる人は案外多いかもね。) そのように言われたことをどう感じているのかは聞かなかったけれども、もしも、あなたが自分でもやってみたいと思っているなら、あなたに合ったツール(道具)を探すことです。 タロットカードの場合は、視覚に訴える働きが際立っています。見た瞬間にパッと伝わるもの

    • タロットに新しいヒラメキを導入

      先日、来てくださった方の相談に乗りながら、タロットカードを展開していた時に、、、  は? もしかすると、こんな風にカードを繰るといいのではないか、と、ひらめいたことがありました。 カードを読むとは、展開されたカードのイメージを言語化することです。それを伝えるだけでも、相談者の方の悩みや疑問は解決の方に向かうことが少なくありませんが、そこにもう一手を加えると、おそらくもっと良い効果が望めるのではないかという感覚。 こういうのって体験したことがない人、鼻から体験する気もない

      • 湖水開き〜野尻湖

        北信州の野尻湖の中に弁天島という小さな島があります。ここには、宇田神という弁財天と並ぶ財運を司る神様が祀られている神社があり、4月末の湖水開きの日から冬が来るまでのの間だけ訪れることができます。訪れると言っても、陸から400メートル離れているため、渡る手段は手漕ぎボート、足で漕ぐペダルボート、遊覧船です。接岸できないため、モーターボートでは行けないと聞きました。 やはり湖を渡っていくところにお詣りの後醍味がありそう、でも、そうなるとなかなか行けそうにもないかも、、、 一度ぜ

        • 黄色に染まる

          眠っていた大地が目を覚まし、 あっという間に花でいっぱいになっている。 種子が静かに根を伸ばし、 葉を抱いた芽が くるくると螺旋を描きながら空を目指す それは、いったい、いつ、 行われていたのだろう こんなにたくさんの生き物が 夜毎、月の下で踊っていたかも知れないのに なぜ、私は気づかなかったのだろう 菜の花は喜びの黄色を太陽に返す それは太陽からもらったものだから あたたかい黄色を風に返す それはあたたかい風が菜の花に運んできたものだから

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        • 今日もタロット
          40本
        • ヒラメキ と キラメキ
          24本
        • 旅の手帖
          12本
        • 彼方へのまなざし
          13本
        • ゆらぐ心のための言葉
          30本
        • はじめ の まとめ
          6本

        記事

          天使のラッパ

          水仙の花をじっと見ていたら、、、 天使が吹くラッパも、こんな形をしているんじゃないかと思えた。 ガブリエル、ガブリエル、ラッパを吹け

          ここにもAI

          先日、予備に持っている古いiPhoneのバッテリーを交換してもらった。場所は、ショッピングセンターの一角に出店しているスタンドで、新しいバッテリーは純正品ではなく互換品とのこと、これがダメになったら、もう処分するつもりだから、それで十分だった。 無事に交換が済んで受け取る時の、店員さんによる動作確認の説明と手さばきには見惚れてしまった。どうやってもあんな風にいじれないと思った。単に扱っている頻度と慣れの違いではないように思える。若い世代は圧倒的に脳の造りが違っているんじゃな

          この世界を生きる

          青空でも、星空でも、空を見上げれば、 私たちの存在などはとるに足らないものでしかないというのが 分かるような気がする。 だからといって、 小さき存在の痛みや苦しみが 「とるに足らない」という意味ではない。 むしろ、みんなひとりひとり、 自分自身の小さな世界の中で、精いっぱい踊っている。 そして、それがみんなの住む世界をつくっている。

          赤い聖堂とパラケルスス

          突然の顔面神経麻痺に文字通り面食らいながらも強行したヨーロッパ行き、チューリッヒから電車に乗ってバーゼルに赴いたことも書いておこう。 移動の途中で立ち寄りたいところがあるとすれば、まず、その土地の大きな教会。私はクリスチャンではないけれども、人々の信仰が形をとったような大建築、その空間に身を置いてみることが好きなのだ。それから、美術館や博物館、生活感のある市場など。 チューリッヒについて調べているうち、ちょっと足を伸ばしたところにあるバーゼル、ここにある博物館の一つに、ど

          噴水の都を歩く

          本当に行くのかを迷う 海外に行くのも、だんだんできなくなるかも知れないという思いは、年々強くなる。ならば、死ぬ前に行きたいと思っている特別の場所のひとつに、「この夏こそ行こう」と準備していた矢先、顔面神経麻痺を起こしてしまった。それは、2023年のことだ。 安値で買った航空券はキャンセルしてもお金は戻ってこない。なので、キャンセルするのをギリギリまで控え、行けるかどうかの判断を先延ばしにした。祈るような気持ちで期待していたのは、ある朝突然顔がマヒしたように、ある朝目を覚

          「スゴイ!」の連発

          私の祖父母は明治生まれでした。 幼かった頃のことをぼんやりと思い起こすと、明治あるいは大正の暮らしの名残り、それから親世代が通った大戦の時代のあれこれなど、いろんな話が語られていたし、暮らしの中にはそれらと関わりのある品々が残っていて、たとえ知らない時代のことであったとしても、それらが分かるような雰囲気が、うっすらとあったように思い起こされます。 ふと、昭和生まれの私たちは、それ以前の明治、大正と、それから平成、令和と五つの時代を知っている者という風に考えられなくもないし

          過去問集

          問題や困難に行き当たった時、「ええ~っと、前は、どんな風に解決したっけ?」と、考えるのが普通ではないでしょうか。それなりに年を重ねていれば、たいていのことは、過去に似たような問題や困難として通ってきているものだからなおさらです。 知恵の引き出しが充実していれば、まあまあ役に立つことも少なくないわけですが、何度も何度も似たようなことが起きているのに、ふと、気づくと、、、「いい加減、この問題は終わりにしたいよね~」と、いうようなため息が出てくるものです。そういうことってありませ

          滝の瀬音

          新潟県の魚沼地方には、へぎ蕎麦と言う独特のお蕎麦があります。つなぎに布海苔を使っており、信州の更科蕎麦とは大分違う食感です。そんなへぎ蕎麦を津南の方に食べに行った折、スマホのマップで近くにあると示された見玉不動尊に立ち寄ってきました。そこへ行くのは初めてのことでした。 正式には、天台宗の正宝院というお寺ですが、平家の落人伝説が残っている所です。日本の各地に、弘法大師や源氏や平氏の縁(ゆかり)を伝える箇所はたくさんあり、その真偽の全てを確かめることはできない、最も、それを求め

          魔都プラハでミュシャに会う

          世界は広く、誰にでも、行ってみたいと思われる場所があることでしょう。 そうして、実際に行ってみた時の感激が大きいのは疑いもないはずですが、ほとんど予備知識もないのに行ってみて、その場所の風物に目を見張り、驚きを持って触れ、いつもの生活に戻ってきてからも熱が冷めず、思いの空白を埋めるように歴史を調べてみたりすることがあります。私にとってプラハは、そんな場所の一つです。 1991年にソ連が現在のロシアに変わりました。ソ連の前はロシアでしたから、名前を元に戻すだけでなく、これか

          魔都プラハでミュシャに会う

          夢のまた夢

          以前書き留めたものを数年分読み返した後に削除する、と、いう作業をしていました。ずうっと、そのままでもいいんじゃない? と、言ってくれた人もいたのですが。 自分で書いたものを読み返してみると、そうそう、こういうこともあった、あんなこともあった、と、思い起こされるのではありますが、こうして過ぎてしまえば、何もかも夢と同じだったのかも知れません。

          この世の仕組み

          タロットの練習会や勉強会では、まあまあうまく読むことができていたけれども、実践の場では、全くそんな悠長なことは言っていられない、、、 とすぐに気づかされました。駆け出しの頃の話です。 たとえば、、 どう考えてもすぐには答えの出ない質問が来る、、、 考えられることは全てやってみたがダメと、煮詰まった状態で相談に来る、、、 今後の人生を大きく左右する決断に迷って、何かしらの手がかりを求めて来る、、、 関わりのある人達の中にあって、どうすればいいかに悩む、、、 そもそも

          東京でミュシャに会う

          2023年5月、八王子市夢美術館で開催中のミュシャ展に行きました。タロットの勉強会参加の合間のことでした。 この展覧会は個人のコレクションとしてはかなりの規模なのに驚きまして、美術館の係りの方に「これはどういう方のコレクションなのですか?」と尋ねたところ、ちょうどコレクターの方が在廊中とのこと、そんなわけで、コレクターのO氏に蒐集のきっかけなど、直接お話を伺う機会に恵まれました。 これらの作品群は、O氏がドイツ在住時に蒐集したもので、当時は比較的入手しやすかったそうです。