線状降水帯
雨は大丈夫、わたしを隠してくれるから
きっとわたしのいやなところとか、
汚い気持ちとか、
ぜんぶ無かったことになるように、
計らってくれる。
雨は大丈夫、きみを忘れていられるから
君の知らないような世界のこわさを、
わたしは知っているこわさを、
愛していれば
大丈夫になるよ、もうすぐに。
すぐに消えてしまう、霧だとしても、
幻なんてそもそも、
なかったんだこの世に。
雨が大丈夫にしてくれる、
わたしはいなかったことになる。
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