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本: 20 CONTACTS 消えない星々との短い接触


私へ

この手紙は挑戦状である。


20 CONTACTS 消えない星々との短い接触 
原田マハ

https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344034990/


というくだりから始まった
現実と妄想のコンタクト。

綺羅星のごとく
歴史に名を残した二十人の物故作家へ
著者・原田マハさんが手土産と
質問をひとつ携えて会いにゆく
20+αの星との出会い。

それでも私は私を信じて、コンタクトを開始した。
ひとりひとりに、心を込めて接触し、
心尽くしの手土産を持って、
うれしさではちきれんばかりになって、
星々に会いに出かけていった。
日本の、
世界の、
さまざまな時代、
さまざまな場所へ。

P203

コンタクトする前からコンタクトは始まっていて、
歓迎されることもあれば、逃げ出されることもあり、
ゆっくり話せる時もあれば、会話なき対話もあり。

紡ぎ出された物語すべてが、
著者から星への愛と感謝とリスペクトに満ちている。

ひとつ、またひとつ、
星星とのコンタクトが終了するたびに、
私は私自身にコンタクトした。
そして話して聞かせた。
今日は驚かされた。
今回は笑わされた。
それはもう、あたたかかった。
せつなくなった。
しみじみ、うれしかった。
胸がいっぱいになった。
ーーーすばらしかったよ、と。

P204

***

名前だけ知ってる作家さん。
作品だけ知ってる作家さん。
感銘を受けた作家さん。
初めて知った作家さん。
20名の星たちは私にとってそんな存在。

その朝、私は異様に早く目覚めて、
出かけるまでの時間を持て余し、
ハイド・パークで散歩をすることにした。

P42 

萌えいでた森の若葉が目にまぶしい。
陶芸の里、栃木県は益子に来ている。

P109

そこはどんなとこだろう?
次は誰に会うのだろう??

コンタクトに合わせて作品を検索しながら、
縁の地をGoogleマップで調べながら、
星との会話にその姿を妄想しながら、
私自身も、星々との時空を超えた出会いと希望をいただいた。

「僕はね、世の中に美がわかる人を増やしたいんだ。
そうすることで世の中が平和になると思う。
美がわかる人は、人の気持ちがわかる。
人の気持ちがわかる人が増えれば、戦争がなくなるはずだ」

P31

年始1冊目に紹介する本を選んでいて、
この本だと思った。

世の中に美がわかる人が増えたら
世の中は平和になる。

私も、ある時ふと
「正しく美しい言葉を使う人が増えたら
 世界はもっと美しくなる」
という予兆を感じて、
なんでもいい、
私がときめいた本や、人や、言葉や、世界について、
伝えようと挑戦し始めた。

今、あちこちで戦いが起きつつある、
そんな時だからこそ、
平和を願う思いを込めて、
人の良心、美の持つ力を信じて、
今与えられているすべての奇跡を伝えていこう。

いかなる災厄に襲われようと、
人類はいくたびでも立ち上がってきた。
文学者は文章に残し、
音楽家は人々の心を癒す旋律を奏で、
画家は絵を描き続けた。
どんなときもアートは人間のそばを離れなかった。
人々はアートの手を決して離さなかった。
アートの星々は輝き続け、
地上の星屑である人類を導いてくれた。
その事実に励まされて、いまがある。

P213

笑ったりじーんとしたり、
ユーモアのセンスも抜群。

2024年、
ぜひ手元に置いていただきたい1冊です。

*****

本は時間と空間を超えて出会える人との出会い。
心に響く光る言葉を知る機会。
知は力なり。

たくさんの人に読んでもらえたらなと思い本の紹介しています。
気になる本があったら、ぜひ読んでみてください😊

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