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ファーストチェスの理論に学ぶ時短仕事術~10秒考えても30分考えても結論は同じと言われますが…~

1.10秒考えても30分考えても結論は同じ!?


 
 ファーストチェスの理論、ご存知ですか?

 ファーストチェス理論とは、チェスの名人が「5秒で考えた打ち手」と「30分考えた打ち手」を比べると86%は同じになる、という理論のことです。

 つまり、判断する場面に出会った時、あれこれ迷っても、多くの場合、結局結論は変わらない、という意味で使われることが多いです。

 ソフトバンクの孫正義氏の「どんなことでも10秒考えればわかる。10秒考えてもわからない問題は、それ以上考えても無駄だ」という言葉は、よく一緒に紹介されます。

 なので、何か問題が起きた場合、考えても結論が変わらないならその場でスピーディー決断した方が効率良くできますし、直感的な結論はある程度尊重できる、ということになります。

 この辺りは、仕事術としても取り入れていきたいですね。

2.だからといって直感だらけは危険?

 
 一方、86%の物事は10秒で決めても、よく考えても一致するということですが、逆に言えば 14%のことはしっかり考えると判断が変わる、ということが言えます。

 私は、ここに示唆があると考えます。

 これは「何事も即決せよ」というメッセージではなく、「重要でなければ即決、重要なものは丁寧に」という意味で捉えています。

 言い換えれば、物事86%はそれほど長く考えるようなものではないこと、逆に、14%の物事は時間をかけてしっかりと考えた方が良いもの、ということです。

 日々仕事や生活をしていると、判断をする場面がたくさんあります。
 ある研究によれば、人は1日に35000回の決断をするとも言われています。
 確かに、その全てに時間をかけて判断していては、毎日大変になってしまいます。

 しかし、86%は10秒でも30分でも変わらないのだから、全ての判断を即決するべき、というのは、少々乱暴なように思います

 例えば、その日食べる昼食メニューなどは、瞬間瞬間で判断した方が、時間を有意義に使えそうです。
 何かの書類を作成するときも、その仕事がわいた時は思考がそちらを向いているかと思いますので、短時間で一気に作ってしまった方が効率は良いでしょう。
 
 逆に、経営方針や規約といった、その後の判断基準になりそうなものは、ベストな判断をすべく、じっくり時間をかけて検討した方が良いでしょう。
 

3.知識量と判断スピード

 
 また元々もっている知識量によっても、その判断のスピードは変わると思います。
 自分が知らない分野や不得意な分野では、当然その判断には時間がかかるでしょう

 新入社員さんは、知っていることは少ないことが多いので当然一つ一つに時間はかかりますが、ある程度キャリアを重ねている人であれば、素早く判断できることも多いでしょう。

 これは、その分野についてある程度知識をもっているからです。また、この知識の中には、経験知も入ります。知識多ければ多いほど、基本的にはその判断は早くなり、またその精度も高いものになるでしょう。

4.まとめ


 
 ファーストチェストの理論は、一つ一つの判断にあまり時間をかけすぎないようにすることで、無駄な時間を省くことができるという示唆に富んでいると考えられます。
 
 このファーストチェスの理論を用いると、多くの物事はそれほどたくさん考えなくても良いということになります。時間がないと感じている人は、一つ一つの判断を即決するように心がけることも1つの手です。日々の仕事など、早い判断をすることで、スピーディーに片付いていき、負担感が減っていくでしょう。

 一方で10秒考えても30分考えても同じなのだから全部直感で決めよう、というのは少し考えものです。その後の判断基準になりそうな物事については、じっくり時間をかけて考えるべきです。

 「重要でなければ即決、重要なものは丁寧に」というのが、ファーストチェスの理論からの学びではないか、と考えます。

 
最後までお読みいただき、ありがとうございました☆

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