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聴いて理解する力を身につける方法

こんにちは。企業変革コンサルタントの小野司です。

企業変革に取り組む若きリーダーさん、そしてコロナ禍で、企業変革に取り組まれる企業さまに、変革のヒントをお届けしています。

私、若い頃は、会議などで周りの話について行けませんでした。つまり、人の話を聴いて理解する力が弱かったのです。学生時代、国語の成績も非常に低かったこともあります。

今では、公的機関の専門家の評価などで、話の聞き方や理解力という項目では、高評価を頂くようになりました。

今回は、国語力の弱かった私が、人の話や会議の流れを理解するために、行ってきたことを紹介します。

なぜなら、企業変革を進めていく上で、メンバーの話の聞き、それを理解することは重要だからです。

会社員時代、30代前半の頃、ホワイトボードの板書および議事録作成の仕事を多くやらせていただきました。いわゆる書記という業務です。

その会議の多くは、私が一番年下でした。

最初は、会議の流れについて行けませんでした。話し手と聞き手の間のキャッチボールが見えない、質問と回答の関係が見えない、議題がコロコロ変わるようでとらえられない、というものでした。
そのため、ホワイトボードに板書できないのです。

ホワイトボードに板書できなければ、議事録の上手く作成できません。

ホワイトボードは会議室の中央にあることが多いです。その一番目立つ場所で、何もできずに立っているだけです。キツイ思いをしていました。

そこで、社内で技術コンサルを専門にしている部署のエースでもある同期に相談にしました。今でも私のメンターです。

その同期から言われたことは「理解できなかったら聞き返す。」ということです。

「お前が一番理解できてないということは、お前が理解できれば全員が理解できるということになる。」また、「お前が理解できていない時は、会議の参加者にも理解できていない人が意外と多い」
「だから、聞き返すのだ。」というものでした。

といいましても、会議で一番の若手が会議を中断させて、聞き返すことには勇気が入りました。

そこで、「板書できなかったので、もう一度、お話してもらえませんか」と聞き返すようにしました。
「私の仕事は、ホワイトボードに板書して、議事録を作成することです。その仕事の質を高めるために聞いています。」という想いを込めて、先輩方に聞き返しました。実際には言葉には出していませんが、想いは伝わった気がしました。
実際に聞き返しますと、2回に1回程度は、話し手が詰まるのです。聞き手からももう一度話してという空気が生まれるのです。
もちろん、先輩方から「それくらい理解しろ」と言われたこともありました。

これを繰り返しますと、前者の「もう一度話して」の場面が増え、後者の「それくらい理解しろよー」の場面が減って行きました。

企業変革活動でのワイガヤでも同じです。

「不」(不便、不自由、不安、不平、不満など)の吐き出しでは、メンバー各自がポストイットに書き出します。

しかし、メンバーの中にはポストイットに不を上手く書けない人もいます。その場合、リーダーが聞きとりしながら、ポストイットの書くことをします。

また、ポストイットに書けても抽象的な場合があります。その場合は、具体的に聞いて書き出します。

例えば、「リーダーからの指示がわかならい」という不に対して、「どういう場面で、どのような指示でしたか」と聞き返します。

その事実を、ポストイットに書くのです。

ホワイトボードなどの板書も基本的にこれと同じです。

書記が聞き返すことで、その場のメンバーの認識が合ってくるのが分かるのです。

そのうち、書記が会議をリードしているような場面まで現れてくるようになりました。

若き企業変革リーダーのみなさま

聴く力を身につけるには、第一に、書くことです。

板書がなければ、自分のノートでもいいです。

自分で書けないということは聞き取れていない、理解できていないということです。

第二に、書けなかった場合(聞き取れなかった場合)は、聞き返すことです。

メールでも電話でも同じです。理解できなかったら聞き返すのです。話し手は、聞き返してもらえるということは、伝わっているかを確認できますから、ウェルカムという人が多いです。

第三に、これを繰り返すことです。

聴いて理解する力を高めるには、ある程度期間を要することが多いです。あせらず、コツコツと積み上げるイメージの方がいいと思います。

みなさまの参考になりましたら、ありがたく思います。


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