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変革活動は、がんばらない方が上手くいく

こんにちは。企業変革コンサルタントの小野司です。

カイゼン、業務改革、企業変革に取り組む若きリーダー、経営者様に、変革活動のヒントをお届けしています。

変革活動に取組む場合、がんばらない方が上手くいきます。

がんばるということは、心のどこかに、無理が生じています。

また、がんばるということの気持ちには、できればやりたくないという感情も潜んでいます。

そして、やりたくないことに取組んでも長くは続きません。上手くいく確率も低くなります。

ですから、変革活動では、がんばらないでできる課題を探し、それに取組みます。


がんばらないで取組める課題とは、
ワクワクするとかおもしろいと思える課題になります。

そういう課題を見つけます。


ここで問題があります。

多くの場合、変革活動のメンバーに、ワクワクするとかおもしろそうと思える課題を見つけてもらうことは難しいからです。

変革活動の現場には、ネガティブな感情を押し殺し、仕事と割り切って、作業している人は少なからずいます。

ネガティブな感情を押し殺すとすべての感情を押し殺してしまうそうです。つまり、ポジティブな感情も押し殺すことになってしまいます。

感情を押し殺してしまっている人(≒仕事と割り切っている人など)の多い現場で、
ワクワクすること、おもしろそうなことを書き出してみましょうと言っても、出てこないのが普通なのです。


では、どうすればいいのでしょうか。

結論からいいまして、「不」(不便、不自由、不足、不平、不満など)を書き出してもらいます。

人はもともとネガティブな感情を持っているそうです。人は生きるために危機意識などを必要とするため、ネガティブな感情は必要なのです。

また、日本人は、欧米人やラテン系の人に比べて、ネガティブな感情が強いとも言われています。

そのような背景があるのか、変革活動の場合、
ネガティブな感情の方が、書き出しやすいです。


ですから、「不」を書き出してもらいます。

そして、これを出し切る頃になると、ポジティブな感情が生まれ始めることがあります。

ネガティブなことを出しても解決しないし、空気も重くなるので、
そろそろ建設的なことを話しましょうよ〜、
というポジティブな感情が生まれることがあります。

変革リーダーは、このタイミングを見極めます。

そして、このタイミングをつかんだら、
現場のみなさんに「不」を解消した状態をイメージしてもらいます。

そうしますと、現場のメンバーの中に、
「変革活動はワクワクするかも」とか「変革活動はおもしろそう」という感情が芽生えてきます。

 みんな「不」を解消したいのです。

そして、ワクワクするとかおもしろそうという感情を活用して、変革活動の課題を決めるのです。

それががんばらない活動につながります。

 その課題の決め方は、
 拙著『ちっちゃな「不」の解消から始めるカイゼン活動』日刊工業新聞社刊 
 にございますので、ご参照ください。

どこかで読んだのですが、
「がんばったら負け」
という言葉がありました。

変革活動も似ています。

がんばらないほど上手くいくのです。

ですから、変革リーダーは、“がんばらない”方法を掘り下げてゆきます。

変革リーダーのみなさまの参考になりましたらありがたく思います。

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