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そもそも「あながち」ってなんだね?

高校の時長らく使用していた携帯電話には「空気読み。」というアプリゲームを入れていた。そのゲームじゃ今となってはYouTubeを中心に、ゲーム実況者たちがプレイ動画を続々と投稿されてきている。
出始めの時と比べると、だいぶ表沙汰にされているのを目の当たりにした気がしている。
自称古参者(?)である私にとっては、ようやく日の目をすることができて嬉しいような、有名になりすぎてなんだか寂しいような複雑な気分に軽く浸っていた。

「空気読み。」は赤く描かれた「おまえ」という人物を操作して、それぞれ出されたお題にそって「空気」を読んでいく診断ものゲームだ。
その内容はあたりきたりな日常ものから、非現実的なものまで多種多様にある。その中には、一度でも見たことがありそうな某有名作品に出てくるパロディものも出てきている。

そして5問か10問ごと進めていくたびに「そこはかとなく」「なんとはなしに」「あからさまに」などといった、曖昧な意味を示す単語の後に「読めてるっぽい」という具合にまとめられた、途中結果の画面が現れてくる。
お題は全部で100問とかなり多くあり、初見なら進めるごとに段々モヤモヤしてくるものだ。すべてやり終えるまで本当にうまく進められているのか、このやり方で本当にあっているのかと気が気でならない。

それでいえば常にただ一つしかない正解を追い求める人や、とにかく几帳面な人にとってこれが場合によっては、その靄を通り越して苛立ちの一つや二つを覚えてしまうだろう。
私も最初からプレイした時は、折り返しの部分に到達してからやがて不安に駆られてしまったのを憶えている。

ちなみに初回をクリアすると、そのご褒美としてミニゲームが追加されてくる。特に「ホームラン競争」とやらに関しては、まさに暇人の域に達するほどにやり込みすぎてしまったものである。

後にリリースされたスマホ版をプレイした時、初回を一通り終えた後で空気を「読まない。」という、本来と趣旨が異なっているモードが追加されるようになったのは、正直ビビってしまった。
思えば携帯のアプリ版をやり込みすぎて、単に普通にプレイしているだけでは飽き足らず、わざと真逆のことをしていたからである。

ただやり方や進め方が決して一つだけでないのが、このゲームの魅力なのだろうと最近つくづく思うようになった。
そのお題から正しいやり方で空気を読むのか、わざと間違ったやり方で空気を読まないか。掘り深く考えようとすればキリがなくなってしまうが、意外にも実はプレイする人の人間性が試されているのかもしれない。

そういや「あながち」ってどういう意味だっけ?と思った時、素直に「空気読み。」を思い出してしまった、という話である。
それだったら国語辞典で調べるかググりなさいよ、自分。 

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