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激しく騒がしい真夜中

今日も今日とて雨風が激し…すぎる。


今もこうして机の前で文字を打ち込んでいる間にも、隣に設置されている自室の出窓の向こうでは、台風顔負けの低気圧から大雨と強風が入り混じるように荒れ狂っている。

まるで一台の車を洗車機にかけている、と言っても過言ではないその様について、家族一同そこに引っ越してきてから私が単身で離れるまでの十数年間、地味に悩まされていたものであった。

夜も更けてきた頃になり就寝しなければ…というタイミングで布団に入って目を瞑っても、外から激しく叩きつける音のせいでなかなか寝付けられないのである。

ただでさえ強風あるいは突風が吹くだけでもうるさくてしょうがないのに、そこに大雨が割り込んできてしまった時には…言うまでもなく、寝不足のまま朝を迎えてしまうことがほとんどあった。

私のみならず両親、それに弟も同じであった。下手すれば近隣に住んでいる方々も同じことを考えているかもしれない。


騒がしいのははそれだけではない。他にも、私の自室及びリビングの出窓からすぐ隣に見える、3階建てマンションの屋上に設置された八木式アンテナにおいても悩みを抱えていた。

今現在もなお、突風に煽られるたびに一定の確率で「ビビーッ、ビビーッ」という、一種のブザーか何かが押されたかのような悲鳴なるものをあげている。寝ている間にも、耳をつんざくような音に何度目を覚ましてしまったことだろう。

おまけに普段の生活の中で耳慣れしないうえ、いずれ根本が何かの拍子で折れて飛ばされてはこちらにぶつかってくるのではないかと、小学生の頃から気が気でならなかった。

そして中学生か高校生ぐらいの頃に、たまたま新しいアンテナに取り替えられているところを目撃していた。ようやくあのやかましい音を聞かずに済むと安堵していたが、状況は何一つ変わらないまま現在に至っている。


今でもそのアンテナは強風に煽られ、小刻みに揺れ動いては悲鳴を上げ続けているが、根本が折れてしまいそうな気配は一向にみえない。

それならそれでいいのだが、夜間に風が吹き荒れた日には眠りを妨げられる上、あまり馴染みのない音が耳に入ってきた途端に、ふと不安に駆られてしまうものである。

こんな荒れっぷりでは耳栓だったりイヤホンは絶対に外せない。だが外も一段と騒がしすぎては、遮音性の高いノイズキャンセリング機能の付いたヘッドホンを付けないと、思う様に寝付けられないかもしれない。

私のいる地元では、曇天の空模様が今週いっぱいどころか来週まで続くらしい。 せめて今日みたいな爆弾並みの低気圧については、明日以降特に夜間も含めてこないでほしいと密かに願うばかりである。


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