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「プレイングマネージャー」経験を高評価に繋げる。 スタートアップ転職攻略法 #SaaSキャリア

セールスなどの職種で、プレイングマネージャーとして経験を積んだ人材が、更なる裁量ある機会を求めてスタートアップ企業への転職を検討することが増えてきました。

一方で、なかなか面接で内定が出ず苦戦していたり、そもそも魅力的な企業に出会えず悩んでいる方が散見されます。

そのような悩みを抱える方々のキャリア相談にのる中で、共通する課題は3つです。

1.企業がプレイングマネージャーを強く必要とするステージを理解出来ていない。
2.プレイングマネージャーとしての経験を、充分に訴求出来ていない。
3.適切なサーチ方法で、企業を探せていない。

これら3つのポイントについてキャリア面談でアドバイスをさせていただき、理解を深めると、数ヶ月で魅力的な企業から内定を獲得されるケースが多くあります。

そこで今回は、キャリア面談でお伝えしている上記3つの課題を解決するポイントをまとめてみました。

いま、スタートアップ転職で模索している方はもちろん、これから転職活動を開始するプレイングマネージャー経験者の何かヒントになれば嬉しいです。

プレイングマネージャーに、裁量を大きく与える企業とは!?

「プレイングマネージャー」に裁量を大きく与える企業は、3つのステージにスタートアップを分類すると、理解しやすくなります。

【オススメ度 ★☆☆】  シード

シードと呼ばれるスタートアップのステージでは、プロダクトのリリースに向けて会社が集中しており、エンジニアを中心に組織が形成され、「強い個」の集団で形成されます。

このステージでは、まだ組織化は進んでおらず、「プレイングマネージャー」経験が充分に活かしきれない段階です。​​シード期のスタートアップでは恐らく、フィットする可能性は低いと思われます。

  プロダクト・・・ リリースに向けて会社全体も開発に集中
   組織  ・・・ 組織化はしておらず、強いプレイヤーが個の力で推進
求められる人材・・・開発に関する知見とプレイヤーとしての推進力がある

【オススメ度 ★★★】 プレシリーズA~シリーズA

プロダクトがリリースされユーザヒアリングを繰り返しながら、拡販を徐々に進めるタイミングです。この段階が、「プレイングマネージャー」経験を持った人材採用を積極的に企業が取り組むタイミングです。

「個」の強い集団だったところから、組織化を進めるにあたり、現場業務に専門性を持ち、経営者の視点に立って業務進捗を把握、指示、必要に応じて現場業務を遂行する存在が、必要不可欠になります。

転職先候補として、このタイミングのスタートアップに挑戦することは、会社が組織化を進め、プロダクトの拡販を進める中で組織のキーマンとして挑戦できます。

  プロダクト・・・ヒアリングを繰り返しながら磨き込みを実施
   組織  ・・・ 組織化を開始するが、まだまだ少数で推進が必要
求められる人材・・・プレイヤーと経営者を繋ぐハブになる経験

【オススメ度 ★★☆】 シリーズB

いよいよプロダクトが拡販する時は、「セールス」「カスタマーサクセス」を中心にメンバー採用を進めるタイミングです。

部門ごとの責任者は、これまで中間管理職になっていた人材が、責任者として組織を統括するケースが一般的です。

各セクションの責任者採用は終えており、メンバークラスの採用を進めるフェーズとなります。

  プロダクト・・・拡販フェーズに入り、「セールス」「CS」活動の強化
   組織  ・・・ 「プレイング」「マネジメント」など役割の分業化
求められる人材・・・拡販に向けたプレイヤーをたくさん集めたいフェーズ

まとめると、「プレシリーズA〜シリーズA」のステージが特にプレイングマネージャーの採用ニーズが高く、裁量も多く与えられる可能性が高くなります。転職先候補として、企業を選定する際の目安にすることをオススメします。

スタートアップが高評価。プレイングマネージャーの魅力4点

プレイングマネージャーがスタートアップから特に高く評価されるスキルは、特に次の4点です。プレイングマネージャーの経験が高く評価される企業へ選考に進む上でも重要になります。 面接では、この4点を意識的に訴求しましょう。

1.業務推進力

特に設立から間もないスタートアップほど人材不足が顕著なため、プレイングとマネジメントを明確に分けた組織運営は難しくなります。プレイングとマネジメントを兼ね揃えるスキルは高く評価されます。

2.経営層とメンバーのパイプ役

経営層の方針をメンバーに伝え、チーム一丸となって事業を推進してきた経験です。スタートアップでは従業員数が20名を超えるあたりから、経営者が全てのメンバーを直接マネジメントできる限界が来ると言われます。
そこで経営層とメンバーのパイプ役になる存在は必要不可欠です。

3.人材育成力

スタートアップが急成長するタイミングでは、メンバーの採用を加速し、同じ業界の経験者に限らず、毎月複数の人材が、続々と入社が発生するタイミングです。

そのような中で、いかに新しいメンバーを早期に即戦力化できるようマネジメントしていくかは、プレイングマネージャーにとって注目されるスキルです。

4.マルチタスクの解決能力

PMF(プロダクトマーケットフィット)を迎えたスタートアップでは、マネージャーとメンバーに役割が分かれ始め、マネジメント層にはマルチタスクの推進力が求められます。

自分にあった「最適な企業」との出会い方

大きくは、「能動型」「受動型」「相談型」の3つに分類されます。
プレイングマネージャーの経験が活かせる「最適な企業」と出会うためには、自分にフィットした最適なアクションを選択しましょう。

【自分でじっくり調べる】能動型

ビジネスSNSなどを活用して、自ら求人を探していくパターンです。ある程度自分の興味関心のある業界が定まっていることが前提となってきます。

メリットは、自分のペースでじっくりサーチできる点で、デメリットは時間が掛かることです。

Wantedlyでの検索方法💡

例えば「SaaS」領域のスタートアップに関心がある場合、左のキーワード検索で例えば「セールス・事業開発」「中途」「法人営業」「シリーズA」といった形式でフィルタをかけます。(113件ほど検索結果が出てきました)

そこから「一人目」といったキーワードやマネージャーを募集しているスタートアップを検索すると、高い確率で「一人目ミドルマネージャー」求人に出会えるかと思います。

【企業から声がけを待つ】受動型

受動型は、人材データベースにこれまでのキャリアを掲載し、企業からのスカウトを待つパターンです。媒体は、スタートアップがミドルマネージャー採用において活用が多い、ビズリーチを利用することをお勧めします。

メリットは、時間が大幅に短縮できる点です。デメリットは、職務経歴の訴求力が、スカウトの質と量に影響する点です。

※スタートアップは初めて採用活動に挑戦する経営者も多いため、職務経歴書は「詳しく記載しすぎているかな」と感じるくらいがちょうど良いかと思います。

【マッチングを期待する】提案型

提案型は、ベンチャーキャピタル(VC)で投資先のキャリア支援を担当しているタレントパートナーから情報を集めるパターンです。 

メリットは、スタートアップを専門にしたキャリアコンサルタントから、転職軸の整理やスタートアップでのキャリアビジョンの設計までサポートが受けられる点です。

デメリットは、投資先の求人が中心になります。

VCごとに注力する投資フェーズや領域が異なるので、まずはどこのVCの投資企業が相性が良さそうか調べて見ることをお勧めします。

ちなみに、「提案型に人材紹介エージェントは含まれないのか?」と感じた方もいるかと思います。

今回、取り上げたステージのスタートアップでは、エージェントに支払いする紹介手数料を払える余力がないため、エージェントに求人依頼が出来ていないケースが多いです。

そのような企業も漏れなくマッチングして欲しいという方に、VCを上手く活用することを推奨しています。

※「VCに馴染みがなく、進め方がわからない。」という方も多いと思います。以前、Meetyが企画してくれたVCにキャリア相談がカジュアルにできる以下の特設ページを参考にしてください。

(VCとしての魅力を感じた場合、ジュアル面談に応募してみるのもよいかと思います!)

さいごに

今回はスタートアップ企業における、プレイングマネージャーにフィットする最適な企業の探し方をテーマにお話しいたしました。

ちなみにALL STAR SAAS FUNDの場合は、SaaSに特化したベンチャーキャピタルのため紹介企業はSaaS企業に絞られます。一方で、SaaSに関わる事業トレンドや、キャリア設計における情報とノウハウを持ち合わせています。

今回テーマに取り扱ったSaaS企業におけるプレイングマネージャーのキャリアについても、多くの情報提供ができるかと思いますので、ご興味がある方は、コチラからエントリーいただけると嬉しいです。

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