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政治講座ⅴ1506「台湾総裁選と疑米論」

米国は基本的には商業国家と軍需産業の国家である。この2本の柱から外れる米国大統領は選挙と言う手段(含む弾劾裁判)か暗殺で排除される。今中国は、AI分野の開発分野で米国の商売を脅かしている。もう一つは半導体で作られる軍事兵器の分野をも脅かそうとしている。中国は米国のその2つの分野で知的財産の侵害を犯し、米国の逆鱗に触れているのである。それが戦争に発展するかは不明である。台湾侵攻でも米国は米国の国民の命優先で戦闘に参加しない可能性があるのである。その実例がロシアのウクライナ侵攻であろう。武器を拠出したが、米兵の軍隊を出さなかったのが「疑米論」で米国に懐疑的になる理由である。中国との貿易などの商取引と台湾との商取引を天秤に掛けたら自ずと答えが出てくるのである。そのような利害関係以外に、自由主義の盟主たる米国が台湾を見捨てたならば、米国は信用を失い、米国に逃避している資金は米国から流出して、米国のドル貨幣の信頼も失墜して、超大国の地位から三流国に堕ちる可能性は捨てきれない。かと言って、中国が台湾に侵攻して得られるメリットは「中国統一」という自己満足にしかならないのである。秦の始皇帝で「中国統一」がなされたが、紀元前221年から前206年までの15年間しか存在しなく、瓦解していった。翻って、今の中国共産党の支配する中国は、台湾への侵攻を開始して、成功する、成功しないどちらにしても今の中国の経済破綻状態では、長く存続は難しいであろう。そして、5~6国に分裂がおこるであろう。その一部を中華民国は統治する可能性はあり得る。今回は台湾をめぐる報道記事を紹介する。

     皇紀2683年11月22日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

柯氏「最後まで総統候補」=野党一本化協議の破局示唆か―台湾

19日、台湾北部・新北市で、民衆党の選挙集会に出席した柯文哲・前台北市長(民衆党提供・時事)© 時事通信 提供

 【台北時事】来年1月13日の台湾総統選へ出馬表明した第2野党・民衆党の柯文哲・前台北市長(64)は19日、「民衆党の総統候補として最後まで戦い続ける」と述べた。同党が最大野党・国民党と続けてきた候補者一本化協議は難航しており、破局を示唆したものではないかと臆測を呼んでいる。

 北部・新北市で開いた選挙集会で演説した。柯氏は国民党との共闘に触れ「私は民意に背かず、あなたたちを裏切らない」と強調。「全ての力を結集する」と述べた。一本化協議の評価や今後の見通しには言及しなかった。 

台湾総統選、与党・民進党の副総統候補に蕭美琴氏 駐米代表

Ben Blanchard Yimou Lee によるストーリー • 3 時間

来年1月の台湾総統選の有力候補である与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統は20日、副総統候補に駐米代表を務めた蕭美琴氏(写真中央)を選んだ。資料写真、17日撮影(2023年 ロイター/Carlos Barria)© Thomson Reuters

Ben Blanchard Yimou Lee

[台北 20日 ロイター] - 来年1月の台湾総統選の有力候補である与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統は20日、副総統候補に駐米代表を務めた蕭美琴氏(52)を選んだ。

蕭氏は2000年から台湾の事実上の駐米大使を務め、ワシントンに豊富な人脈を持つ著名な外交官。頼氏の副総統候補に起用されると広く予想されていた。

中国政府は蕭氏を分離独立派と非難している。

頼氏は20日午後に蕭氏を正式に副総統候補に指名するとフェイスブックに投稿。「蕭氏には稀有な外交の才能がある」と述べた。

台湾外交部(外務省)は蕭氏の辞任を受け入れたことを明らかにした。

蕭氏は日本生まれ父は台湾人母は米国人。民進党の陳水扁総統(当時)の事務所で働いた後、民進党の議員を務めた。

「疑米論」台湾で拡大、裏にある意図 “中国の浸透”研究者警鐘

毎日新聞 によるストーリー • 4 時間

呉介民・台湾中央研究院社会学研究所研究員=台北市で2023年11月10日、林哲平撮影© 毎日新聞 提供

 総統選まで2カ月を切った台湾では、中台統一を掲げる中国が介入するとの懸念が指摘されている。中国による台湾への影響力浸透について詳しい台湾中央研究院社会学研究所の呉介民研究員に聞いた。

   ◇

 台湾を「核心的利益」とみなす中国は、あからさまに台湾への影響力拡大を図ってきた選挙への介入は、メディア操作や、旅行やエンターテインメントといったビジネスを通じたコントロールと並ぶ重要な手段だ。台湾は自由、民主、法の支配といった基本的な価値観を重要視しているが、自由で開放的なメディアの環境が中国の浸透を容易にさせている面もある。

 偽情報の拡散は台湾社会の亀裂を広げることを目的にしている。例えば、ここ2、3年の間に台湾人の一部に広がった「疑米論」という考えがある。その中でも中国が台湾に攻撃を仕掛けた際に、米国が助けに来ないのではないかとの疑念が拡散している。1972年のニクソン米大統領(当時)の訪中以来、台湾は米国が中国との関与を深める過程で一定程度の犠牲を払ってきた。近年の中国による台湾への軍事的圧力の増大に加え、ロシアによるウクライナ侵攻で多くの人が大規模紛争が起きる現実に直面した。

 「疑米論」をあおるような多くの偽情報が発信されたのに対し、米国のバイデン大統領は何度も台湾防衛の意思に言及してきた。これが台湾に安心感を、北京に警告を与えた結果、現時点で「疑米論」が取り沙汰されることは少なくなった。だが何のために「疑米論」が広まったのか、その裏にある意図を軽視してはならない

 中国による浸透に対し、台湾社会は学習と抵抗を続けている。2020年の総統選では、香港で自由が失われていくさまを見た若者らが(中国と距離を置く)民進党を大勝させた。当時の中国にとって、台湾への波及は予想外だったはずだ。過去の失敗から教訓を得た可能性のある中国が、どのような新たな介入を仕掛けるか注視が必要だ。【聞き手・林哲平】

台湾・民進党、立ちはだかる「長期政権の警戒」 総統選の行方

林哲平

毎日新聞 2023/5/17 21:06

 来年1月13日に投開票される台湾総統選で、最大野党・国民党は17日、北部・新北市の侯友宜(こう・ゆうぎ)市長(65)を公認候補に決定した。与党・民進党は党主席(党首)の頼清徳(らい・せいとく)副総統(63)、第三勢力の台湾民衆党は党主席の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(63)をそれぞれ擁立することを決めていて、三つどもえの構図となる見通し。
 総統任期(1期4年)は憲法の規定で連続2期までと定められ、2期目の蔡英文総統は出馬できない。立法委員(国会議員)選挙も同日に実施される。
 総統選では中国への姿勢が最大の争点になる。2016年から政権を担う民進党に対し、台湾統一を掲げる中国が圧力を強めていて、台湾海峡の現状維持を主張する民進党と、中国に融和的な姿勢を取る国民党が激しく対立している。
 20年の前回総統選では当初再選が危ぶまれていた蔡氏が、「1国2制度」による統一を迫る中国を強く批判し、大勝につなげた。今回も台湾を巡る中国や米国の動向は選挙戦に大きな影響を与えそうだ。

国民党―鴻海創業者も支持を表明

 国民党は17日に党本部で会合を開き、侯氏の公認を承認した。その後、侯氏は演説し、世界の戦乱や台湾内の対立で若者が未来を見通せなくなっているとして「我々は再び政権交代を果たし、台湾を救わなければならない」と述べた。
 侯氏は警察官出身で内政部警政署長(警察庁長官)などを経て、台北市のベッドタウンである新北市の副市長として政界に入った。18年から市長を務め、現在2期目。手堅い市政運営と飾らない人柄で市民の人気を集める。
 一方で、総統選で重視される外交分野での経験はほとんどなく、…


偽情報、発信元は中国か 台湾総統選、戦うボランティア2400人

深掘り 林哲平

毎日新聞 2023/11/21 05:31

 来年1月の台湾総統選を前に中国の関与も疑われる偽情報が増え、8割を超える台湾市民が過去1年間に偽情報を受け取ったとの調査結果もある。こうした中、台湾では民間団体を中心に偽情報に左右されず、正しく判断する力を社会に作り出そうという動きが広がっている。
 台北市に住む40代の元会社員はLINEを使ったファクトチェックのサービスを提供する民間団体「Cofacts」に今年3月からボランティアとして参加している。時間を見つけてはノートパソコンを開き、ユーザーから虚偽かどうか確かめたいと寄せられた情報についてチェックして回答を書き込むのが日課だ。
 「偽情報の発信元をたどるのは難しいが、中国からだと見分けられることもある。『発』という漢字が(中国語で発音が同じ)『髪』になっていたり、『台湾当局』といった台湾では使われない言葉が入っていたりすれば、怪しいとわかる」
 国民党独裁政権が1987年まで戒厳令を敷いた記憶が残る台湾では、…


「金を受け取りサクラ」フェイク音声 台湾総統選、偽情報の大波

深掘り 林哲平

毎日新聞 2023/11/21 05:30

 来年1月投開票の台湾総統選の立候補受け付けが20日、始まった。選挙ムードが高まる中、台湾では出所不明で中国の関与も疑われる偽情報が急増している。実態と対策の現場を追った。
 今年8月16日夜、いくつかの台湾メディアあてに1通の電子メールが届いた。添付された58秒の音声ファイルを開くと、男性とみられる人物のくぐもった声が流れる。
 「(参加者は)1人当たり800台湾ドル(約3800円)を受け取って、彼を応援した」「記者たちは誰もこのことを知らない」
 当時は与党・民進党の頼清徳副総統が南米パラグアイを外遊中で、「男性の声」は頼氏が立ち寄り先の米国で開いた集会を成功させるため、サクラを集めていたと訴えていた。
 メールの本文には、第三勢力の台湾民衆党の柯文哲主席(党首)が党内会議で発言した。

台湾総統選、中国を受け入れるかどうかの選択に=与党候補頼氏

Ben Blanchard によるストーリー • 7 時間


来年1月13日に投開票される台湾総統選について、有力候補である与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統は21日、台湾が民主主義の道を進み続けるか、中国に取り込まれるのかの選択を迫られていると訴えた。写真は台北市の中央選挙管理委員会で次期総統選挙登録を終え、記念撮影をする頼清徳副総統で21日撮影(2023年 ロイター/Ann WAng)© Thomson Reuters

Ben Blanchard

[台北 21日 ロイター] - 来年1月13日に投開票される台湾総統選について、有力候補である与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統は21日、台湾が民主主義の道を進み続けるか、中国に取り込まれるのかの選択を迫られていると訴えた。

中央選挙委員会(選管)に立候補を届け出た後、記者団に述べた。

台湾の安全保障は国際的な問題であり、世界中がこの選挙に注目しているとし、「台湾の人々は台湾を信頼して民主主義の道を進み続けるか、中国に依存して『一つの中国』という古い道をたどり、中国に取り込まれていくかのいずれかを選ばなければならない」と述べた。

頼氏は20日、駐米代表を務めた蕭美琴氏を副総統候補に指名した。

中国国営テレビは20日夜、ウェブサイトに論評を掲載し「悪党が共謀している」と頼、蕭両氏を非難した。「台湾独立は戦争を意味する。両氏は中台の緊張と対立を激化させる」と主張した。

参考文献・参考資料

柯氏「最後まで総統候補」=野党一本化協議の破局示唆か―台湾 (msn.com)

台湾総統選、与党・民進党の副総統候補に蕭美琴氏 駐米代表 (msn.com)

「疑米論」台湾で拡大、裏にある意図 “中国の浸透”研究者警鐘 (msn.com)

台湾・民進党、立ちはだかる「長期政権の警戒」 総統選の行方 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

偽情報、発信元は中国か 台湾総統選、戦うボランティア2400人 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

「金を受け取りサクラ」フェイク音声 台湾総統選、偽情報の大波 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

台湾総統選、中国を受け入れるかどうかの選択に=与党候補頼氏 (msn.com)

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