政治講座ⅴ841「米国の逆鱗に触れた中国」
近年、UFO(未確認飛行物体)の発見の報告が多数あった。やはり、それは、中国の偵察気球であったか。覇権で世界を征服する計画はこの偵察気球で暴露された。今回は「テロ」に敏感に反応する米国の逆鱗に触れたことは難くない。今回も報道情報を掲載する。経済支援をして育て上げた中国共産党は育ってみたら手の施しようのない怪物に成長した。自ら育てた怪物を自ら成敗することになるとは因果応報としか言えないのである。呵々。
皇紀2683年2月12日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
アメリカ、中国の「偵察気球」に激怒
「主権を脅かせば米国を守るために行動する」
「冷戦」は新ステージ突入か 同盟国へ詳細な情報提供開始
米国が、中国に激怒している。中国が米本土上空に「偵察気球(スパイ気球)」を侵入させたことを受け、ジョー・バイデン米大統領は7日の一般教書演説で、「わが国の主権を脅かせば、米国を守るために行動する」と警告し、米下院も9日、「あからさまな主権侵害だ」と非難する決議案を全会一致で可決した。スパイ気球には、複数のアンテナなど通信傍受機器が搭載され、五大陸の上空で飛行していたという。習近平国家主席率いる中国による大規模な偵察活動が明らかになるなか、中国が「報復」を示唆したという分析もある。「米中冷戦」は新たなステージに突入したのか。ジャーナリスト、長谷川幸洋氏が最新情報を報告する。
◇
中国の「スパイ気球」が米国に撃墜された。この事件は、1960年の旧ソ連による「U2(米国の偵察機)撃墜事件」が当時の米ソ冷戦を激化させたように、「米中冷戦」を一段と緊張させる可能性が高い。日本も本格的な対策を急がねばならない。
米国は、日本を含む同盟国に詳細な情報を提供し始めた。
2月7日付のワシントン・ポスト紙によれば、ウェンディ・シャーマン国務次官は6日、約40カ国の大使館から約150人の外交官を集めて、スパイ気球が実施していた諜報活動について説明会を開いた。中国は日本やインド、ベトナム、台湾、フィリピンの上空に気球を飛ばして、情報収集していた、という。
気球の一部は、中国最南端の海南省にある基地から離陸していた。中国は軍と民間が協力する「軍民融合」の枠組みで、軍事力の近代化を進めている。今回の「スパイ気球作戦」も、その一環だったのだ。
海南省といえば、中国軍のJ―8戦闘機が2001年、付近の上空で米軍のEP―3情報収集機に衝突した場所だ。この1月にも、米軍のRC―135偵察機が、中国軍のJ―11戦闘機に異常接近された。中国は明らかに、海南省の基地が偵察されるのを嫌っている。
中国のスパイ気球は過去、ドナルド・トランプ前政権で3回、ジョー・バイデン政権で1回、飛来していた。今回は別の気球2つが米国と同じタイミングで、カナダやコロンビア上空にも飛んでいた。
米国家情報長官室(ODNI)が1月に発表した未確認空中現象(UAP)に関する報告書によれば、「163の気球、または気球のような物体を確認した」という。すべてではないにせよ、一部はスパイ気球だった可能性が高い。中国はれっきとした軍事活動として、気球を運用しているのだ。
米国は軍と連邦捜査局(FBI)が連携して、気球が墜落したサウスカロライナ州沿岸近くの海から、残骸や偵察装置などを回収し、分析している。どんな情報が、どのように収集されていたか、いずれ明らかになるだろうが「たかが気球」とあなどれない。
気球とはいえ、主権侵害は明白
同じ場所に長く滞空できる気球は、地球の周りを動き続ける衛星よりも長時間、偵察できるメリットがある。実際、中国人民解放軍の新聞「解放軍報」は「風を操って飛行し、空をめぐって海を渡る」という昨年6月17日付の記事で、気球について「300日以上の連続飛行が可能で、一部の性能は衛星に匹敵する」と記している。
中国は当初、「遺憾の意」を表明し、「気球は民間の気象観測用。誤って航路をそれてしまった」と釈明した。だが、撃墜されると、「過剰反応だ。さらなる措置を講じる権利を留保する」などと強腰姿勢に転じた。
米国はアントニー・ブリンケン国務長官が予定されていた訪中を直前にキャンセルした。
ブリンケン氏は早期の訪中を検討する姿勢だが、議会は民主党と共和党が互いに中国への強硬さを競っている。多くの米国民は「青空で真っ白な気球が撃墜されるシーン」を目に焼き付けた。「中国の怖さ」を実感したはずだ。バイデン政権が中国に甘く出れば、24年の大統領選にも影響しかねず、米中対立は激化するだろう。
日本では、20年6月に宮城県仙台市、21年9月に青森県八戸市の上空で今回と似た気球が目撃されている。気球とはいえ、主権侵害は明白だ。米国の同盟国として、撃墜を含めて対応策を講じる必要がある。
■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア―本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。
新たな飛行物体 アラスカで撃墜 アメリカ 中国企業6社に制裁
FNNプライムオンライン - 3 時間前
アメリカ政府は10日、アラスカ上空を飛行していた物体を撃墜したと発表した。
気球かどうかは、確認できていないとしている。
アメリカ軍が撃墜した物体は、小型車ほどの大きさで、民間の飛行機と衝突するおそれのある高度を飛行していたことから、バイデン大統領が10日、撃墜の指示を出したという。
気球かどうか確認できていないほか、どの国から飛行してきたのかもわかっていない。
9日夜に、短時間、領空侵犯をしたというこの物体には、監視用の機器はなく、操縦能力もなかったとしている。
アメリカでは先週、中国の偵察気球が本土を飛行したばかりで、1週間に2度もアメリカ軍が出動し、撃墜する異例の事態となっている。
一方、2月4日に撃墜した中国の偵察気球をめぐり、アメリカ政府は、中国軍の気球の製造や関連部品の調達などを支援した中国の企業など6社に対し、アメリカ製品などの輸出を事実上禁止とする制裁を発表した。
米軍がICBMの発射実験 中国の気球撃墜の後に「定期的な活動」
朝日新聞社 - 4 時間前
米軍は10日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験を行ったと発表した。定期的な実験だとしているが、米軍が先日、米本土上空を飛行した中国の気球を撃墜し、米中の溝が深まるなかでの発射実験の実施となった。
ICBMは9日、米カリフォルニア州の米軍基地で発射された。米軍は「21世紀の脅威を抑止し、同盟国を安心させるために、米国の核抑止が確実で信頼性があり、効果的であると示すための定期的な活動」だとし、「現在の世界情勢を受けたものではない」と説明した。発射実験は従来の予定通りに行われたとみられる。
米国は昨年8月には、ペロシ米下院議長(当時)の台湾訪問を受けて米中間の緊張が高まったことを受け、予定されていたICBMの発射実験を短期間、延期していた。
米、謎の飛行物体を撃墜 アラスカ上空に小型車程度、国籍不明 4日には中国のスパイ気球を撃墜したばかり 世良光弘氏「やはり中国の可能性が高いのでは」
オピニオン 37 分前
米国が再び実力行使に出た。米軍戦闘機が10日午後(日本時間11日未明)、アラスカ州上空を飛行していた物体を撃墜したのだ。物体は小型車程度の大きさで、高度4万フィート(約1万2190メートル)付近を飛行していたという。ジョー・バイデン大統領が、民間機に危険が及ぶ可能性があるとして命令を下した。米軍は4日に、中国の「偵察気球(スパイ気球)」を撃墜したばかり。現時点で、物体がどこから飛来してきたかや国籍は不明。何者が米国の主権を侵害したのか。今後、さらに緊張が高まるのか。
◇
「(中国のスパイ気球=バス3台程度=よりも)はるかに小さい。小型車程度の大きさだ」「民間機の潜在的脅威となる危険があった」
米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は10日、記者団にこう明らかにした。物体が気球かどうかは明らかにしなかった。
米軍は9日夜、この物体の存在を確認したという。接近したパイロットの報告では、人は乗っておらず、操縦可能な状態には見えなかったという。中国には連絡しなかった。
バイデン氏は9日夜に報告を受け、10日朝に撃墜命令を出した。
国防総省のパット・ライダー報道官によると、米軍の最新鋭ステルス戦闘機「F22ラプター」が、空対空ミサイル「サイドワインダー」で撃墜したという。
物体は、カナダとの国境に近いアラスカ沖の氷上に落下したといいい、残骸を回収して分析するという。
米軍は4日にも、中国のスバイ気球を撃墜した。
スパイ気球は1月28日にアラスカ州アリューシャン列島北方の防空識別圏に入った後、カナダや米本土の上空を飛行していた。中国政府は「民間の気象研究用飛行船」と説明したが、バイデン政権は「スパイ気球」「明白な主権侵害と国際法違反」と断定した。
2月4日にサウスカロライナ州沖の領海上で「F22ラプター」が撃墜した。スパイ気球が複数のアンテナなど通信傍受機器が搭載していたことも分かった。
バイデン政権は10日、中国のスパイ気球製造に関与したとして、中国企業6社を禁輸リストに追加すると発表した。
カービー氏は、10日に撃墜した物体について「所属」や「目的」は不明としているが、何が考えられるか。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「現時点では、はっきりとは分からないが、やはり中国の可能性が高いのではないか。ロシアがこの時期に、世界の注目を集める大ごとを犯すとは考えにくい。中国だとすれば目的は前回同様、情報収集だろう。米軍が4日に撃墜したスパイ気球もアラスカ沖から米国領空に侵入している。偏西風のルートに乗って飛んできたことを考えると、今回は小型の気球ではないか」と推測する。
米国は今回、物体を発見翌日に撃墜した。
米国事情に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は「中国のスパイ気球に対し、バイデン政権は領空侵入から約1週間後に撃墜した。野党・共和党から『中国に弱腰』と猛烈に批判された。今回は、その重圧が効いたのだろう。米国民も本土領空にスパイ気球が飛来したことで『中国の脅威』を身近に感じた。生物化学兵器などを積んで上空から散布できるという説も出ている。今回の物体も中国のものとなれば、米国内の『反中世論』はさらに高まり、米国政府が反中姿勢を強めることも考えられる。日本も、領海上空で撃墜できるような態勢を整えなければ抑止力にはならない」と語っている。
ニュース裏表 峯村健司 「スパイ気球」の真相 中国側は対話拒否で米偵察機への「報復攻撃」を示唆か レーダーによる発見が難しく…深刻な課題が露呈
オピニオン 40 分前
米本土に飛来した中国の「気球」によって、両国関係の緊張が一気に高まっている。
中国政府は「民間の気象観測用が不可抗力で紛れ込んだ」と説明したが、ジョー・バイデン米政権は「軍事偵察(スパイ)目的」と判断した。4日、気球が南部サウスカロライナ州沖の大西洋上に出たタイミングで、米軍の最新鋭ステルス戦闘機「F22ラプター」が発射した空対空ミサイル「サイドワインダー」1発によって撃墜された。
気球は国際法上、航空機に位置付けられ、他国の領空に侵入するのは国際法に違反し、領空侵犯にあたる。飛行ルートをたどっても、米軍の核やミサイルの施設と重なっており、偵察用であったことは間違いない。米軍の判断は的確だったといえる。
これに対して、中国国防省は5日、「必要な手段を使って類似の状況に対処する権利を留保する」とのコメントを発表した。さらに、米国防総省報道官によると、米側が提案したロイド・オースティン国防長官と、中国の魏鳳和国防相の電話協議を拒否した。
一連の中国側の行動は、今回の問題を「対話による解決」ではなく、米軍が軍事偵察目的で南シナ海や東シナ海に派遣している偵察機に「報復攻撃」する意向を示唆したものだ。
こうした中国側の強い反発が予想されていたにもかかわらず、米軍が撃墜に踏み切った背景には、事態の重大性があったようだ。
気球が兵器として本格的に活躍したのは、第1次世界大戦である。地上につながれた状態で1000メートルの高度から敵の動向を監視していた。太平洋戦争においては、日本軍は気球に爆弾を搭載した約1万個の「風船爆弾」を米本土に向かって放ち、西海岸の一部の都市を攻撃した。
前近代的な気球だが、レーダーによる発見は非常に難しいのが実情だ。
米国防総省によると、米軍が確認しているだけで、中国からの偵察気球はこれまで4回飛来している。ただ、いずれも米軍が探知できずに、飛び去った後に情報機関が確認した。発見できなかった理由について、米空軍当局者は「レーダーで気球を見ると、ほこりのようにわずかに映るだけで探知は事実上難しい」と説明する。今回もカナダ領内から長距離を飛んでいたので確認できたに過ぎない。
さらに、米軍が撃墜にかけたコストの問題はより深刻だ。
国防総省の予算などから計算すると、「サイドワインダー」は1発あたり40万ドル(約5200万円)前後。今回、1機あたりの平均調達価格が2億ドル(約260億円)近い「F22」が2機出動しており、1個の気球を撃ち落とすのに多額の費用がかかっていたことが分かる。
今回の気球は偵察目的だったが、爆弾や生物化学兵器を積んでいた自爆型だった場合、どうすればいいのか? 複数に大量の気球が飛来してきたら? いくつかの深刻な課題が露呈したといえる。
日本も人ごとではない。
2020年6月、今回と外観がそっくりな気球が宮城県上空を飛んでいるのを目撃されている。この時、日本側は特に対処をしておらず、その後も検証をしている形跡はない。
今回のケースを「他山の石」として、外国の気球が飛来した場合の対処法を早急に検討すべきだろう。 (キヤノングローバル戦略研究所主任研究員、青山学院大学客員教授)
参考文献・参考資料
ニュースの核心 アメリカ、中国の「偵察気球」に激怒「主権を脅かせば米国を守るために行動する」 「冷戦」は新ステージ突入か 同盟国へ詳細な情報提供開始 (msn.com)
新たな飛行物体 アラスカで撃墜 アメリカ 中国企業6社に制裁 (msn.com)
米軍がICBMの発射実験 中国の気球撃墜の後に「定期的な活動」 (msn.com)
米、謎の飛行物体を撃墜 アラスカ上空に小型車程度、国籍不明 4日には中国のスパイ気球を撃墜したばかり 世良光弘氏「やはり中国の可能性が高いのでは」 (msn.com)
ニュース裏表 峯村健司 「スパイ気球」の真相 中国側は対話拒否で米偵察機への「報復攻撃」を示唆か レーダーによる発見が難しく…深刻な課題が露呈 (msn.com)
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