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やさしい物理講座ⅴ88「『アインシュタイン方程式』のミスリード」

 仮説Aが独り歩きして、その仮説Aで新しい仮設Bが作られる。その仮説Bでまた新たな仮説Cが作られてその仮説Cで仮説Aを証明して、正しい理論として物理学界を闊歩しているのが『アインシュタイン方程式』と言われるものである。
以前からブログで何回も主張していることであるが、原点に立ち戻って検証が必要であろう。あらゆる物理現象を深堀しないで安易に「相対性理論」に結び付けて「それで」結論としているように見えるのである。一つの物理現象をあらゆる角度から検討するべきところを、すぐに「相対性理論」に結び付けてその後の物理現象を研究しないで「特殊相対性理論」だ!とか「一般相対性理論」だ!で結論を終わらせている。ここ100年の物理学界を俯瞰してそのように思うのである。新しい理論や新物理現象の発見の芽を摘んでいるのである。
今回はそのような錯誤に陥った報道記事をそのまま掲載する。くどいようであるが、時間の遅れ、時間の曲がりは以前のブログでも反証をしているのでそちらをご確認ください。

     皇紀2684年6月30日
     さいたま市桜区
     理論物理研究者 田村 司

以前掲載したブログから一部抜粋して掲載


「時間の遅れ(time dilation)」の錯誤|tsukasa_tamura (note.com)

1,「時空」の解説と根拠として、アインシュタインは「光時計」で証明しているが、理論に瑕疵があり「時計の機能」を果たせない。
その「光時計」から導き出された「時間の遅れ(time dilation)」の理論は成立しない。
そして、

2、時代背景を解説する

 音などは振動(波)が媒体(空気など)により伝播する。そこで同様に、光の伝播に必要な媒体「エーテル」の存在を仮定して、それを証明する為に、マイケルソン=モーリーの実験、などが実施された。

そこでの実験結果から導き出された結果が、次の2つの原理(仮説)である。
Ⅰ 特殊相対性原理
  「すべての慣性系は同資格でどのような物理法則もすべての慣性系と同じ形である。」
Ⅱ 速度不変の原理
  「真空中を光が伝わる速さは光源の動く速さや方向に無関係に、どのような慣性系から見ても同じ値(c)である。

しかしマイケルソン=モーリーの実験には実験の錯誤があった。光の通り道に「空気」が存在していたのでその影響(媒質中の光の影響)で観測値と理論値に差異が生じた。その間違った実験結果でできた仮説が Ⅰ 特殊相対性原理 Ⅱ 速度不変の原理である。
その実験から38年後マイケルソン=ゲールの実験で光の通り道を真空空間にして実験した。これにより「速度不変の原理」は否定された。このようなことは物理学者によって全然注目されずに、権威化された『相対性理論』が独り歩きしだして、「時空の歪み」「時間の遅れ」ミンコフスキー空間、ローレンツ変換、ローレンツ収縮、などの数学遊戯に没頭する学問に物理学はなったのである。

マイケルソン=モーリーの実験の結果、「エーテル」の否定になり、光は電磁波の一部であることがマックスウェルの方程式で証明された。
しかし、電磁波の理論だけでは説明できない現象があり、ここで、アインシュタインの光電子効果(E=hν)が証明され、光は電磁波と粒子の2重性の存在が証明された。これが通説となっている。

そこで有頂天となったアインシュタインは「光時計」の前提は光を「粒子」として捉えて、その「粒子」の運動(伝播)により「時間」刻むものとして、思考実験をしている。しかし、光は吸収・放出されるとき粒子の顔を見せるが、伝播するときは、電場・磁場が交互に発生する。野球ボールの玉ような動きはしないのである。


       アインシュタインの思考実験
 1、 「光時計」は右にV1の速度で移動すると想定・・・B
 2、 「光時計」の上まで「光粒子」が移動するものと想定(静止しているときの条件)・・・A 
 3、 光粒子は軌跡上を、「ⅽ」の速度移動する・・・C  
     
    ピタゴラスの定理  A²+B²=C² 
  光速度不変の原理を当てはめると時間の遅れ(time dilation) が生じると主張。
この矛盾を解説するためにローレンツ方程式を導入し時間と空間の歪みと解説し屋上屋の理論を作り上げられたのである。

3、さて、問題は、
⑴、「光粒子」には前述のような、慣性力が働くか否か?
⑵、「光時計」のように「光粒子」は動くのか?
この解答は、光粒子には質量がないから慣性力が働かない。「光粒子」は「光時計」のような運動の影響を受けない。その根拠は次をご参照ください。

、根拠
近年の量子力学や素粒子論、光エネルギー学に従うと「光は粒子として伝播しない。光は伝播するときは電磁波として伝播する。」と結論付けられている。そして、思考実験のような実験は成り立たないので、それにより導き出された「時間の遅れ(time dilation)」としての理論は成立しない。

強いて考えるなら光源の運動は波動による「光のドップラー効果」や、「光の横ドップラー効果」を前提に電磁波の理論構築が必要であろう。

5、解説
アインシュタインは、光電効果でノーベル賞を受賞しているが、光の粒子が伝播すると考えていたようである。1905年にアインシュタインは振動数νの光(一般に電磁波)はエネルギーE=hνを持つ粒子(光子)の流れだと光電効果を説明した(原p5)。
光は波動性と粒子性の両方の性質を示す。とりあえず光の二重性を『光は空間を波として伝わり、物質によって放出・吸収されたとき粒子として振舞う。』(原p4)
文章引用「光とは狭義には可視光を意味するが、一般的には電磁波又は光子「フォトン」と同義である。物質中の電荷が変動することによって電磁波が発生し空間を伝播する。

 電磁波の伝播はマックスウェルの方程式に従う
 素粒子(含む光子)は粒子ではなく「場」の概念を適用する。
 「場」の概念を適用とは
「場」とはいたるところに存在し、あらゆる物理現象の担い手となるものである。
空間と一体化し、空間に対して移動できないことが「場」の特徴である。
時間とともに変化する物理現象では原子のような実体が空っぽの空間の中を動き回るのではなく、「場」の値が変化することで動きをもたらしている。

6、今後の混乱の危惧と新理論の発見
 近年の論文にも「光粒子の衝突」と表現が出てくるが、ガンマー線(電磁波)又はX線の衝突の表現を使い、用語の錯誤、混乱が起こらない厳格な使用と説明を望む。
 いろいろな物理現象を相対性理論に根拠を置いた現象説明がされているが、その物理現象を新たな根拠を探した結果のさきには、必ずや新しい原理、理論が発見されると確信している。光粒子(フォトン)は今や素粒子の一部と捉えられ、「場」の概念理論で説明される。
 吾輩の主張する論文が「蟻の一穴」として科学の発展に寄与出来たら光栄である。


次に報道記事に続く

宇宙を記述する数式「アインシュタイン方程式」はこうして生まれた!「時間の曲がり」とは何を意味するのか

2024.06.23 浅田 秀樹

弘前大学 理工学研究科 宇宙物理学研究センター センター長・教授

宇宙空間の歪みとして捉えられた謎の重力波の存在。世界に衝撃を与えたこの観測事実から宇宙誕生に迫る最新の宇宙論を紹介する話題の書籍『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』。この記事では現代の物理学でも最大の謎の一つとされている「重力」について考察しながら、アインシュタインが生み出した宇宙を記述する数式「アインシュタイン方程式」がどのように生まれたのか、その思考について考えていきます。
*本記事は、『宇宙はいかに始まったのか』(ブルーバックス)を再構成・再編集したものです。

アインシュタイン方程式の概念とは

重力に関する逸話として、ガリレオ・ガリレイが行ったとされるピサの斜塔での落下実験があります。これは、物質の性質によらず同じ加速度で落下するという事実です。

以前の記事で紹介したように、時空の曲がり具合は時空の幾何ですから、ガリレオの実験結果である同じ加速度で落下することと整合します。それでは、時空の曲がり具合を決めているものは何でしょうか。物質のエネルギーと運動量が保存することを表す数式が知られています。

アインシュタインは、その数式と「ビアンキ恒等式」とよばれるリーマン幾何学における恒等式(変数の間で必ず成り立つ関係式)とが同じ形であることに気づきました。

このことから、彼は、のちにアインシュタイン方程式とよばれる「重力場に対する方程式」にたどり着きました。

アインシュタイン方程式の概念

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ここで、重力場という新しい言葉が出てきました。重力と言った場合、作用する「力」のことを指します。そして、その力は空間の各点で物体に及ぼされるため、この力が作用する空間を「重力場」とよびます。

実は、同時期にゲッチンゲン大学(ドイツ)の大数学者ダフィット・ヒルベルトもまた、重力場に対する方程式を模索していましたが、その競争にアインシュタインは勝ったのです。

アインシュタイン方程式は、物質の分布と時空の幾何(これは、重力を意味します)を結びつける方程式です。物質の分布を仮定すると、それに対する重力場(時空の幾何)に対する方程式となり、その方程式を解くことにより、重力場が求まるのです。

時空の曲がり具合を記述するためには

さて、ここで重要なことは、曲がり具合は1ヵ所では測れないということです。

たとえば、地表の1点は平らにしか見えません。この事実は、一般相対性理論における「等価原理」と密接に関係します。ここでの等価原理とは、時空がたとえ曲がっていても、その時空における任意の1点では、曲がりのない場合の物理学、つまり、特殊相対性理論(重力を除いた相対性理論です)が成り立つということです。そのため、曲がり具合を論じるには、その点と周辺の点とを比較する作業が必要となります。

「時間」の曲がりとはなにか

時空は、「時間」と「空間」から成り立ちます。空間の曲がりについてはイメージがしやすいのですが、時間の曲りとは何か、ここで考察してみましょう。

一般相対性理論の説明において、「空間の曲がり」は概念図などでよく見かけます。

実際、地球儀と壁に貼られた世界地図を比較しながら眺めれば、曲がっている空間のイメージは容易に(実際の計算の複雑さは脇に置いておいて)持つことができます。しかし、一般相対性理論は時空の曲がりを用いるので、この「時間の曲がり」の方をイメージすることは難しいようです。

そこで、概念図として、次の図をご覧ください。

ブラックホールで距離の異なる2人の宇宙飛行士。ブラックホールからの距離で時間の進み方が異なる(図版作成:酒井春)

ブラックホールの重力によって時空が曲がっている状況で、そのブラックホールからの重力以外の力を受けずに宇宙遊泳している2名の宇宙飛行士AとBを考えてみましょう。

宇宙飛行士AとBは、ブラックホールからの距離が異なる場所、ここでは宇宙飛行士Aの方が、Bよりもブラックホールに近い場所で宇宙遊泳をしているとします。

「重力による時間の遅れ」

重力の強さはブラックホールからの距離によって異なりますから、その宇宙飛行士2名が感じる重力の強さは互いに異なります。一般相対性理論によれば、重力の強さに応じて、時間の進み方が異なるのです。

ブラックホールがない状況で、宇宙飛行士Aが午後1時に発した信号(光としましょう)は、もう一名の宇宙飛行士Bに午後2時に届いたとします。しかし、いまの状況では、宇宙飛行士Aと宇宙飛行士Bの時間の進み方が違うため、宇宙飛行士Aが午後1時に発した光の信号は、宇宙飛行士Bには午後2時には届かないのです。

重力によって時間の進みが遅れる現象のことを「重力による時間の遅れ」とよびます。

先ほどの宇宙飛行士の例え話では、ブラックホールにより近い宇宙飛行士Aの時間の進み方はBに比べて遅くなります。よって、宇宙飛行士Aにとって1時間経った時、宇宙飛行士Bの時計では1時間より長くなっています。

その結果、宇宙飛行士Aが午後1時に発した光の信号が宇宙飛行士Bに届いた時刻は、Bの時計では午後2時を過ぎているのです。

つまり、宇宙飛行士Bにとって、ブラックホールに近い側にいる宇宙飛行士Aの時計は見かけ上、遅れているのです。もちろん、このことは、宇宙飛行士Aの時計の不具合で遅れているせいではありません。

この比較する作業を数学的に定式化して得られる幾何学が「リーマン幾何学」です。

この状況を概念的に表したものが、下の図です。

時間の曲がりの概念図

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ユークリッド幾何学では、机の上に置かれた方眼紙の個々のマス目は正方形です。しかし、重力のために時空が曲がっている場合、空間の目盛りと時間の目盛りがなす四角形は正方形ではありません。

この図のように歪んだ四角形から構成されます。これが時空の曲がりのイメージなのです。


参考文献・参考資料

宇宙を記述する数式「アインシュタイン方程式」はこうして生まれた!「時間の曲がり」とは何を意味するのか(浅田 秀樹) | ブルーバックス | 講談社(1/3) (gendai.media)

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