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政治(歴史)講座ⅴ1589「腐敗・汚職の綱紀粛正と人民への監視の徹底する現代の習近平氏は、秦の『商 鞅』と相似」

以前、旧ソ連化する中国共産党も記事を掲載した。
今、「秦の始皇帝」のドラマと、始皇帝の誕生以前である戦国時代の興隆を描いている『大秦帝国』を俯瞰して、今の習近平氏が商 鞅に似ていることに驚いているのである。
 
法家思想を基に秦の国政改革を進め、後の秦の天下統一の礎を築いたが、性急な改革から自身は周囲の恨みを買い、逃亡・挙兵するも秦軍に攻められ戦死した哀れな人物である。
 近代の近代歴史における大日本帝国の富国強兵を推し進めた明治維新の改革は『大秦帝国』の商 鞅の変法(へんぽう)と呼ばれる国政改革とも似ているのである。
温故知新、歴史は繰り返されるのである。
今、綱紀粛正している習近平氏は変法を推し進めた商 鞅」のように憎まれている。しかし、後世で再評価されるか分からない。
今回はそのような悪評の指導者(習近平氏)の報道記事を紹介する。

     皇紀2684年1月10日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

はじめに

商 鞅のように憎まれても、国政の変革をして、最貧国だった秦を富国強兵により中国大陸を統一する程の強国にしたのである。中国共産党の不動産バブル崩壊に伴う、経済破綻や金融破綻にさいなまれている渦中にありながら、綱紀粛正などで、腐敗・汚職の撲滅に努力している姿は、評価すべきであろう。国安法や反スパイ法などで金満主義に落ちっている中国共産党を懸命に立て直そうとしている姿は、評価に値する部分があるのではないだろうか。今、経済不振でありながら腐敗・汚職を撲滅し、綱紀粛正する姿は日本の政治家も学ぶべきところがあると考える。
翻って、秦の始皇帝の統一から、法の厳しさから反発する項羽と劉邦のような勢力が現れて、秦は15年で滅亡するのである。そして、劉邦により漢王朝が発足する歴的な流れとなる。その漢王朝も乱れて三国時代となる。
215年に曹操(華北地域)、劉備(巴蜀・荊州地域)、孫権(江南地域)によって後の三国のそれぞれの勢力範囲が概ね確立した。220年に曹操の子の曹丕が漢の献帝から禅譲を受けて魏を建国し、221年に劉備が漢(蜀漢)、229年に孫権が呉の皇帝としてそれぞれ即位し、三国が正式に鼎立した。
歴史を俯瞰すると「歴史は繰り返される」ようである。要は統一後に必ずと言ってよいほど分裂・分割されているのである。現代の中国もそのような運命にあるのであろう。

商 鞅、(紀元前390年 - 紀元前338年)
中国戦国時代の秦国の政治家・将軍・法家・兵家。

中国で奪われた“自由” 故郷捨て外国に逃れる若者が増加 一方で残る決断も…「自由の代償は監獄行き」

日テレNEWS NNN によるストーリー • 6 時間

習近平指導部の一強体制で、言論統制が強まる中国。当局からの脅しや拘束におびえ、故郷に見切りをつけて外国に移り住む若者が増加している。そのうちの1人は「自由が奪われた」と、その理由を語った。一方、北京の街で聞くと「自由をあきらめるのも大切」と、順応しようとする姿も…。

(NNN中国総局 森葉月)

■中国当局の封じ込めから1年  「白紙デモ」制圧訓練も?

中国当局が抗議デモに備え訓練か(X[旧Twitter]より) 日テレNEWS NNN© 日テレNEWS NNN

2023年、中国のSNSなどにある動画が投稿された。1人の男性が“白い紙”を掲げている。すると複数の男性が「警察」と書いた青色の幕を広げ“白紙”を周囲から見えなくする。その後、白紙を持っていた男性は両手を縛られ、拘束される結末だ。

これは、いわゆる「白紙デモ」の制圧に特化した中国警察の訓練とみられる。「白紙デモ」とは、22年末に中国各地で起こった、厳しいゼロコロナ政策への不満を示す大規模デモのこと。中国には表現の自由がないことを、白い紙を使って訴えていた。

こうした一連の抗議活動に業を煮やした中国当局。“あの抗議活動を二度と起こさせまい”という強い意志がうかがえる。

1人を複数人で取り押さえる 中国当局が抗議デモに備え訓練か(X[旧Twitter]より) 日テレNEWS NNN© 日テレNEWS NNN

当局はデモの直後から、ひそかに参加者をあぶり出して警告。さらに、主導したとみられる人物は、拘束して圧力をかけ、再発の芽を徹底的に摘む手法を取ってきた。中国では“異例”とも言える抗議活動から1年。私は当時、北京のデモに参加した女性に、彼女の安全を考慮した上で、話を聞くことができた。

■「無力感」友人拘束された女性 故郷捨てる決意

日本で暮らす張さん(仮名) 日テレNEWS NNN© 日テレNEWS NNN

張さん(仮名)は、2023年10月に日本に来たばかりの20代女性。“自由”を求め、生まれ育った母国・中国を捨てることにした。

張さんは、まだ北京に住んでいた22年11月27日夜、SNSを見て目を疑った。中国政府が鉄壁の警備を敷くこの北京で…若者たちが声を上げていたのだ。

「この国で行動を起こすチャンスは今後、一生ない。誰も国民のために闘ってはくれない」

張さんはいても立ってもいられず、タクシーに飛び乗ってSNSで投稿されていた北京の川沿いに駆け付けた。現場に着くと、集まっていたのは、ごく普通の若者たち。

当たり前の日常生活が欲しい!

自由にSNSを使いたい!

張さん(仮名)が撮影 デモ参加者が続々と拘束されていった 日テレNEWS NNN© 日テレNEWS NNN

ほかの国の若者たちなら当たり前に享受できる権利を望み、訴えていた。しかし、張さんが着いてから約1時間が経過すると、最初は遠巻きに取り囲んでいた警察が、続々と参加者を拘束し始めた。恐怖を覚え、張さんもその場を離れた。

デモから1週間後、張さんの自宅を警察が訪れた。なぜ自宅まで割り出されたのか…。携帯電話の位置情報で特定されたと思った。応対した張さんの父親に、警察はこう言い放った。

あなたの娘の思想はおかしい。厳重な監視が必要だ

さらに、デモに参加した張さんの友人が半年間にわたり拘束され、今もフラッシュバックで不眠の状態が続いているという。こうして張さんは、国を捨てる決意を固めた。

「この国では無力感しか感じない。私だけでは今の現状は何も変えられなかった。中国に“自由”という言葉は存在しない」

こう語った彼女の目には、警察の監視を逃れた安心感と同時に、自分だけが逃げてきたという自責の念も浮かんでいるように感じられた。

■国を捨てる若者続々 「自由は自分で勝ち取るもの

生活拠点を日本に移す中国の若者 日テレNEWS NNN© 日テレNEWS NNN

中国の体制下で仕事に行き詰まりを感じ、国を離れた若者もいる。

23年春、日本に移り住むことを決めた30代の王さん(仮名)。中国で映像制作に携わってきた。王さんによると、6年くらい前までは、映像制作の分野は比較的自由で、社会問題をテーマにした作品なども制作し、海外のコンペに出品できていたという。

空気が一変したのは18年。映像作品への中国当局の検閲が、突然、強化されたという。この年は、2期目の習近平政権が正式発足した時期と重なる国家主席の任期を撤廃するなど、習氏の一強支配が急速に確立した時期だ。

それ以降、映像業界に限らず、芸術、学術などあらゆる分野で制限が、ますます厳しくなっていくのを感じたという。

「年々、創作の自由は奪われていく。怒りはもう通り越した。この業界でやっていく以上、何かを失う覚悟はできている」

そして王さんも、張さんと同じ言葉を口にした。母国を離れる彼の背中を押したのも「無力感」だったという。

「表現の自由に関しては、無力感を感じる。でも、中国で失われていく発言の場の代わりに、自分の作品が生かせるのなら。自分が、記録という形で中国の将来に生かせるのなら…」

■移住しても安心できないワケ 暗躍する“秘密警察”

日テレNEWS NNN 日テレNEWS NNN© 日テレNEWS NNN

今回、私は中国から日本に移り住んだ何人もの若者と出会うことができたが、皆、日本に来た後も、中国当局の圧力をひしひしと感じていた。

ある女性の家族の元には「あなたの子供は最近、海外にいるのか」と当局から電話があったという。私が取材した時期と重なる。また別の男性は、SNS上で政権を批判した直後に、中国当局とみられる人物から電話がかかってきたと明らかにした。彼らは、自分たちの日本での行動も見張られているのではないかと、強く警戒する。

23年には、アメリカで中国の民主活動家を監視するため「秘密警察署」を運営した疑いで、アメリカの司法当局が中国系の男らを逮捕した。スペインの人権団体は、欧米や日本など50を超える国に、合計100か所以上の拠点があるとの調査結果を報告した。東京・秋葉原にも「秘密警察の拠点」と指摘される建物が存在するが、実態はよくわかっていない。

中国政府は、秘密警察の存在を否定している。

自由の代償は「監獄行き」 若者が語れない本音

日本に移り住んだ若者(向かって左側)は記者の前で涙を流した 日テレNEWS NNN© 日テレNEWS NNN

中国国内では、X(旧Twitter)やインスタグラムなどにアクセスする時に、VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用している。中国のSNSでは、当局の意に沿わない意見を投稿するとすぐアカウントをブロックされるか当局にマークされるため、自由な考えを発信するには、こうした場を利用するしかない。

中国の若者たちは不自由を感じていないのか。「白紙デモ」の熱気は本当に消えてなくなったのか。本当のところはどう思っているのか。北京の若者に人気の散歩スポットで聞いてみた。

日本や韓国は、バラエティー番組で首相のモノマネができたり、ニュース番組の街録で政府をやゆしたりできる中国でそれをやれば監獄行きだ

「政府に抗議すれば、鎮圧されないわけがない。私たちは洞窟の中で暮らしているようなもの。自分の本当の気持ちと周囲の環境、政治状況をゆっくり擦り合わせる。自由をあきらめることも重要なのだ」

自由をあきらめるのも大事…。自分の気持ちに踏ん切りをつけるかのような声が強く、印象に残った。一方で、母国を去るという選択肢に、懐疑的な声もあった。

「他の国に行っても、何もかも100%共感してもらえるわけじゃない。簡単に『自分の国が悪い、他国の方が良い』と判断するのは、おかしい。意見を持ったり意見を伝えたりすることは重要だが、自分の国を恨んではいけない。自分の人生を犠牲にする必要はないよ」

確かに、中国から日本など海外に移り住んだとしても、故郷を離れる覚悟とは比にならないほどの困難も、待ち受けるだろう。

今回出会えた、日本での生活を選択した若者たちに、こう尋ねた。中国に戻りたくないのか? それとも戻れないのか?

皆、一様に複雑な表情を見せた。大粒の涙を流しながら語ってくれた男性の言葉が忘れられない。

あの国はおかしくなっている。でも悔しいことに、そんな国も“生まれ育った祖国・故郷”なんだ…

2024年、この国を覆う閉塞感(へいそくかん)に変化の兆しはあるのだろうか。

習近平氏による中国軍粛正、背景にミサイル欠陥-米情報機関が分析

Peter Martin、Jennifer Jacobs によるストーリー • 14 時間

(ブルームバーグ): 中国の習近平国家主席による徹底的な軍粛清の背景には、腐敗の広がりが習指導部による軍近代化の取り組みを損ない、戦争する能力に疑問が生じたことがあったと、米情報機関の分析が示した。この分析について詳しい複数の関係者が明らかにした。

  これら関係者が匿名を条件に語ったところによれば、人民解放軍ロケット軍内部および国防産業全体の腐敗は非常に広範囲に及んでおり、習主席が向こう数年間に大規模な軍事行動を検討する可能性は、そうした問題がなかった場合と比較すると低いと、米当局者は考えている。

Xi Jinping© Source: Bloomberg

  米国の情報は、汚職の影響の例を幾つか挙げている。燃料ではなく水を詰めたミサイルや、効果的な発射を可能とするようにはふたが機能しない中国西部のミサイル倉庫などだ。

  米国は、人民解放軍、特にロケット軍内部の腐敗がその能力全体に対する信頼を失墜させ、習主席が掲げる近代化の最優先課題の一部を後退させたと分析している。過去6カ月間の腐敗捜査では軍高官十数人が対象となり、軍への取り締まりとしては現代中国において史上最大とみられている。

中国全人代、元ロケット軍司令官ら9人を解任-理由示されず

Bloomberg News

2023年12月30日 16:17 JST

中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会は29日の会議で、中国軍司令官だった高官ら9人の代表職を解いた。国営新華社通信が報じた。突然の解任で、理由は示されていない。

  最近の一連の更迭に続くもので、軍上層部の粛正の動きは広がり見せている。こうした混乱が中国軍の円滑な運営にどう影響するのか疑問が生じている。

  9人中5人は人民解放軍ロケット軍の出身で、司令官を務めた李玉超氏も含まれる。同氏は汚職疑惑で取り調べの対象と報じられていた。


参考文献・参考資料

中国で奪われた“自由” 故郷捨て外国に逃れる若者が増加 一方で残る決断も…「自由の代償は監獄行き」 (msn.com)

習近平氏による中国軍粛正、背景にミサイル欠陥-米情報機関が分析 (msn.com)

中国全人代、元ロケット軍司令官ら9人を解任-理由示されず - Bloomberg

大秦帝国 - Wikipedia

始皇帝 - Wikipedia

「大秦帝国」あらすじネタバレ全話を最終回まで(ドラマ) | Dramas Note

商鞅 - Wikipedia

三国時代 (中国) - Wikipedia

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