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政治講座ⅴ1079「スパイ法の当然の帰結(外国企業の投資抑制)」

これでは中国から外国企業は脱出し、投資も逃げ出すのであろう。中国は本格的にデカップリングを考えているようである。今回は報道記事から紹介する。

     皇紀2683年5月11日
     さいたま市桜区
     政治研究者 田村 司

中国の外資誘致に暗雲、スパイ対策強化で外国企業の動揺広がる

Bloomberg News によるストーリー • 昨日 16:47‎

(ブルームバーグ): 中国の習近平国家主席が国家安全保障上の脅威への対策を強化したことで、世界の大手投資会社が中国を理解するのを手助けしているコンサルティング業界や調査会社に動揺が広がり、ストレスの兆しが増えつつある経済に外資を呼び込もうとする政府自体の試みも脅かされている。

  最新かつ最も顕著な標的は、上海とニューヨークに本拠を置くコンサルティング会社キャップビジョンだ。中国当局は9日、同社が国家機密を漏らし、外国の情報機関とつながっていると非難。中国の国営テレビは8日夜、当局者が同社のオフィスを家宅捜索して従業員を尋問し、機器を押収する映像を放送した。

  国営メディアによれば、これはコンサルティング会社を標的とする反スパイキャンペーンの一環で、数週間前には米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーの中国オフィスでスタッフが当局者から事情聴取され、ニューヨークに拠点を置くデューデリジェンス会社ミンツ・グループにも当局の家宅捜索が入っていた。

  カメット・キャピタル・パートナーズのケリー・ゴー最高投資責任者(CIO)は「非友好的な国々の独立系調査会社やコンサルタントが今回の標的になっているようだ。ほとんどのヘッジファンドがキャップビジョンなどのさまざまな調査会社を使っている」と述べた。

  中国企業に関する情報を得るには他のチャンネルを利用すれば良いという投資家もいるが、そうしたサービスを提供する企業にとって、状況はますます厳しくなってきている。キャップビジョンの顧客で中国に特化した投資助言を行うある企業の責任者は、スタッフが拘束されるリスクがあるため事業を停止することを検討していると明かした。この人物はセンシティブな問題だとして、匿名を条件に話した

目標のバランス

  習政権は国家安全保障の維持と外国投資の促進という2つの目標のバランスを取ろうとしており、特に半導体製造などの重要な産業を対象とした米国の制裁やロシア支援を巡る新たな制裁リスクを踏まえ、政府は機密データの管理強化に向けた措置を講じている。

  中国の治安・司法部門を統括する共産党中央政法委員会の9日の報告書によると、キャップビジョンは外国政府や軍事・情報機関と密接な関係を持つ国外企業のプロジェクトに従事していた。

  2006年に設立されたキャップビジョンは自社の「微信(ウィーチャット)」アカウントに掲載した8日の発表文で、国家安全保障政策に従い、コンサルティング業界の健全な発展のために主導的な役割を果たすと表明。ブルームバーグは9日、電話と電子メールで同社に取材を試みたが、返答はなかった。キャップビジョンのウェブサイトによると、同社はヘッジファンドや経営コンサルティング会社、多国籍企業など2000社を超える顧客を抱える。

  中国の金融データ会社が最近、自国企業の詳細情報を外国の顧客に提供するのをやめたことも規制強化を示す別の例だ。

強まる締め付け

  ワシントンのシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)の戦略技術プログラム上級研究員、グレゴリー・アレン氏によれば、米国が昨年10月に半導体技術への中国のアクセス制限を強化して以降、中国政府の「秘密保持への執着」は新たなレベルに達している。

  「最も劇的な例は中国で事業を営む国際的なコンサルティング会社やデューデリジェンス会社に対する警察の家宅捜索だが、中国での事業や同国とのビジネスを行うために企業や政府が必要とするデータを収集しようとするあらゆる組織に締め付けが及んでいる」とアレン氏は語った。

  その一方で、中国は新型コロナウイルス禍後の経済再開を受け、投資拡大に向けた取り組みを引き続き進めている。党中央政治局は先月、外国からの投資拡大の取り組み強化を呼び掛けた。

株価低迷

  在中国欧州連合(EU)商業会議所のヨルグ・ワトケ会頭は、「中国は外国投資の拡大を望んでいるのか、それともわれわれには説明も理解もできないような行動で外国の実業界を混乱させても構わないと考えているのだろうか」と疑問を呈した。

  カナダ中国ビジネス協議会のマネジングディレクター、ノア・フレイザー氏は「中国全土で『新規投資を増やしたい、新規投資が必要だ』との声が聞かれるが、投資しにくい事業環境になりつつある」と指摘した。

  世界の投資家は中国株に厳しい目を向けており、経済再開後の株価回復は短命に終わった。MSCI中国指数は9日に約2%下げ、1月の高値からの下落率は16%となった。21年のピークを50%余り下回っている。


Foreign investors lose interest in Chinese stocks | MSCI China Index has fallen more than 50% from its peak© Bloomberg

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原題:Xi’s Latest Crackdown Snares Experts Hired by Hedge Funds, CEOs(抜粋)

--取材協力:Lorretta Chen、ジェームズ・メーガ、Sarah Zheng、Sofia Horta E Costa、Jill Elaine Disis、Colum Murphy、Xiao Zibang、Ishika Mookerjee、Rebecca Choong Wilkins.

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©2023 Bloomberg L.P.


参考文献・参考資料

中国の外資誘致に暗雲、スパイ対策強化で外国企業の動揺広がる (msn.com)

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