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推しについて聞かれてもいない魅力を早口で語り出すオタクの独り言気味なコスモテック箔宝石ななめリングメモの魅力:事例01

コスモテック様作成の箔宝石ななめリングメモが手元に届きました・・・!!
見た社員全員が「え?うわ!すご!!」と声を上げるさすがのクオリティ。
 

ここ!ここいいよねーー!!」ということを文章にしていたらtwitterには収まらぬのはもちろんのことinstagramでこんな量読まねぇよ、という文章量になったのでnoteで公開します。
 
タイトルの通り推しについて聞いてもいない魅力を語り出す早口オタクの独り言と思って読んでください。。。
加工の詳細についてはコスモテック様のnoteをご覧ください!

版屋が思うここがすごいよ箔宝石ななめリングメモ

①2回箔押ししているのにズレがない・・・だと?!

今回ご使用された箔は金箔とホログラムゴールド箔とorホログラムシルバー箔の2つです。

黒が金箔+ホログラムゴールド箔 グレーが金箔+ホログラムシルバー箔

つまり版も2種類使用されています。
しかし、お分かりいただけただろうか・・・宝石のカットを表現している細い線のところは箔押しされていないのです…!

実は細い線は下地の色

髪の毛ほどの隙間を残して2工程で箔を押す、、、
1工程で箔押しした印刷物に寸分のズレもなく2回目の箔押しをしなければいけない、ということです。
なんとなくイメージしただけでも

どんだけ~!!
ってなりません?あ、なりませんか、すみません。
 
今回の柄に関しては少しでもずれていると線が埋まってしまったり、
線幅が広がったりして、ズレが非常に目立ちやすい柄なので
私が加工者だったら柄を見た瞬間敵を威嚇する犬みたいな顔してしたと思います。

こんな顔

②もりもりエンボス

やはりこの突出したエンボスはこの製品の大きなチャームポイントです。
今回のように段階的な深さのエンボスは腐食版では作成できないため彫刻版をご使用されました。

奥が樹脂凸版 手前が彫刻凹版 コスモテック様インスタグラムより

彫刻版は腐食版よりも格段に深度のある版を作成できるため、 今回のような高いエンボスをかける場合は彫刻版一択となります。
では、彫刻版を使用すればだれでもこんなもりもりエンボスを再現できるのかというと、
答えはNoです。
浮き出しが大きくなると

・紙がひび割れる(破れる)
・浮き出ししていないところが引っ張られてしわになる
・(箔押ししてる場合は)箔が割れる

といった問題がでてきます。 
紙厚を測ってみると0.6mm程度の紙でした。 これに対して浮きあげている高さは同じく0.6㎜程度(概算)。
おそらくこの紙に対して浮きあげられるMAXの高さまで浮きあげている状態です。

つまりそれだけ破れやシワのリスクがあるのにも関わらず、
製品面が非常に綺麗です。
裏側によく見ないとわからない程度の縦シワが認められますが、エンボス加工は紙を盛り上げるために無理矢理引っ張ってる状態なので当たり前です。
裏面すらほとんどシワがわからない状態で仕上がっているのはさすがの一言です。

表紙裏面

どんだけ〜!!!!(ひつこい)

クリアランスについて

版に関して言えば、浮き出しに伴う割れや破れなどを防ぐためには
版のクリアランスが非常に重要です。

エンボス加工には紙の選定、紙に適した温度と圧の調整やムラ取りなども非常に重要ですがそこらへんに関しては小生まだまだ薄っぺらな知識しかないので割愛いたします。。。

型のクリアランス とは浮き出し用の凹版と凸版の間に持たせる余裕のことです。
浮き出しは金属の凹版と樹脂の凸版で紙を挟むことで加工されます(金属版で挟み込むことも有りますが割と稀なケース)。

凹版と凸版が紙を挟んだ状態で最適にかみ合うように隙間を持たせることが版作成においては非常に重要です。 弊社では彫刻版を作成する際は必ずご使用される紙厚・種類を確認します。
 
また、柄の密度や大きさによっても版の深度を変えたり、彫刻角度を変えるなどの微妙な調整を行います。

柄が密集していたり、広い面積を浮き出す場合は、その部分に集中して圧力がかかるため、圧力を逃しつつ、自然な浮き出しになるよう工夫しております。

どんなデータが必要??

彫刻版を作成するとき
どんなデータを渡せば良いですか?」と聞かれることがあります。
ちなみにコスモテック様からいただいたのはこんなデータ↓

これ実は箔版(腐食版)データと同じものです。
基本的にアウトライン化されたイラレデータがあればOK。
見本からのデータ作成も可です。
二次元のデータに対して弊社でエンボスのデザインを施します。
こんなふうにしたいんです、と理想をイメージできるような
画像やスケッチがあるとさらに精度の高いデータを作成することができます。

 
今回は箔版データ加えてイメージ用の画像データを数点いただき、そこから
3Dモデリングデータを作成しました。

エンボス完成イメージ図

 こちらのデータをコスモテック様にお渡しし、校了をもらったうえで版の作成を進めました。 

「こんな感じにしたいというイメージはあるけど、デザインデータ作成できない!」

というお客様にはツジカワ東京デザインセンター(TDC)がサポートいたします。
3Dモデリング技術のあるベテランデザイナーがお話を伺い、デザインからデータ作成・3Dプリンターによるモック作成まで請け負います。

今回は推しについて語る回なので割愛しますが(自社製品ちゃんと推せよ)、ツジカワのデザインからモデリング・版作成までワンストップで請け負えちゃう痒いところに手が届くサービスに関しては改めてちゃんと取り上げます。

③ななめリングって革命的

箔押し・エンボス関係ないんですがこのメモ、リングが右斜め上に小さくついているだけなので、書く時全然邪魔にならなくていいんですよね(もったいなくてまだ書いてないけど)。
ちぎりやすいし(もったいないからちぎらないけど)。
印刷加工連さんのHPやら鈴木製本有限会社様のHPを見てみたところ、ななめリングって加工が難しいようです。
パンチ穴を手差しで加工せざるを得ないからかなぁ。
通常のななめリングメモはこちら↓でお買い求めいただけます!!

以上寝起きの髪型ぐらいまとまりのない話でしたが
この小さなメモ帳に関わった各社の技術がぎゅっと凝縮されているということが伝わりましたでしょうか。
 
そんなコスモテック様の箔宝石ななめリングメモはサンプル直売所で
4月29(金)日から発売予定です!
推せる!!という方はお早目にお申込みを★

長々と独り語りを読んでいただきありがとうございます!

インスタやってます!
Twitterもやってます!


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