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間違いだらけの顧客中心主義(番外編)〜「NPSが経営指標なのは意外?」

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皆さんこんにちは。通販エキスパート協会事務局です。

当協会は文字通り「通販のエキスパート」を目指す方々に向けた資格「通販エキスパート検定」を実施しています。

少し気になる話題をネットで見つけたので、今回はそれについて番外編としてお届けします。

とある外食チェーンの経営母体の会社が、NPSを積極的に取り入れているらしいのですが、そのことを特集した記事を自身のTwitterで紹介している方が、「経営指標にNPSが使われる時代になったのか」とつぶやいていたのです。

しかも更にそのツイートを結構有名なマーケターがリツイートしているのを見て、「ん?NPSは最初から経営指標としての活用(利益成長と関係する指標)を目指して開発されたものだったはずでは?」と違和感を覚えました。

以前、間違いだらけの顧客中心主義(4)でNPSについて話題にしました。以下、引用します。
「NPSの生みの親であるフレデリック・ライクヘルドは、企業の利益成長と相関する顧客満足度調査の項目を2年間かけて研究したそうです。そしてその結果、「あなたはこの会社を友人や同僚に勧めたいですか?」というたった一つの項目が企業の利益成長と相関関係にあることをつきとめたのです。(参照:HBR「顧客ロイヤルティを測る究極の質問〜推薦者の数が利益成長のカギ」)」

どうも日本人の多くは(それは日本人の真面目さを表しているとも言えますが)顧客満足と利益の関係について、「顧客満足の話をする時に利益の話を同時にすべきではない」、「利益はあくまで結果であって、目的ではない」と漠然と考えているのではないでしょうか。

これは顧客中心主義への誤解と同根ではないかと思うのです。「顧客に奉仕する」「顧客を起点に考える」という側面だけを重視し、企業の利益成長の源泉として、「顧客を収益管理する」という側面をどうも無視している人が多いのと似ています。

更に言えば、バブル崩壊後の30年間、日本経済がほとんど成長していない理由とも繋がっている気がしますが、話が大きくなりすぎるので今回はこれで終わりにします。



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