集会所・箱庭 - 箱庭稽古日報5/7
「サード・プレイス」という言葉をご存知ですか?
ファースト・プレイスは自宅などの生活を営む場所。
セカンド・プレイスは職場や学校。1日の中で長い時間を過ごす場所。
そしてサード・プレイスはその二つから切り離された「心地の良い場所」。
アメリカの社会学ではカフェや公園、クラブなどが主なようですが、我々日本人はそういうオープンすぎる場所では心を開きにくいですよね。みなさんにはありますか?サード・プレイス。
私の周りの人を見てると…行きつけの飲食店とか、推しの現場とか?(お金があんまり発生しないってのも本来はポイントらしいけど)
ふらりと足を運ぶと誰かがいて、古い友人に会えたり新しい友人ができたりもして、排他的じゃない空気があり創造的な時間を過ごせる…というのが理想のサード・プレイスみたいです。
私はそういう「第三の場所」作りにとても興味があります。そして生まれたのが今回の「ひみつの箱には、」に登場する "集会所・箱庭"です。
稽古日報
昨日はそんな箱庭に通う人々の紹介ソング「ようこそ箱庭へ」の構成をつけました。ここはわたしの理想のサード・プレイスです。セラピーやカウンセリングがもっと身近な存在になったらいいな、心を病むことがもっと特殊なことじゃなくなればいいな、という希望の場所です。
ここには様々な理由で色んな人が集まっています。
年齢や肩書き、性別やセクシュアリティ、どんな過去があるかも関係なく、お互いが優しい距離感を持っておしゃべりや好きな作業をしています。
廊下をぶちぬいた談話室で各々の時間を過ごす。キッチンもあり、みんなが好き勝手買ってきたお茶や紅茶、コーヒーが棚に集まっています。自分専用のマグを持ってきている人も。談話室の隣にはカウンセリングルームがあり、何かあればカウンセラーである先生さんに相談ができます。
ああ、こんな場所が欲しい!
「多様性を認めあいましょう」とよく言われる世の中ですが、多様な他人を受け入れるためにはまず自分を否定しないことが大事なのではないかと思います。
「ひみつの箱には、」はそのためのお話しです。
天野 一歩(あまの はじめ)という主人公が、多様な人々に出会い、自分自身と出会う物語。
その"多様な人々に出会い"って部分をいかに魅力的なシーンにできるか、とっても大事なトコロです!
佑介くんの振りでカラフルになっていくナンバー。音楽自体も一曲の中でどんどん色を変えていく複雑で面白い曲になっています!
この曲で理想の「サード・プレイス」を表現できるよう、今後も稽古で深めていきたいと思います。
コロナ禍で大事だった「サード・プレイス」からはぐれてしまった人、失くしてしまった人、行きにくくなってしまった人、たくさんいると思います。それが一番辛い。やっぱり自宅でもなく会社でもない、心の休まる他人との時間は必要ですよね。わたしも友達と気軽にお茶に行って喋り倒したい!
今日はここまで。よかったらハートを押してくださいませ〜
公演詳細
ミュージカル「ひみつの箱には、」
日時 (開場は開演30分前・上演時間80分・休憩なし)
6月4日(金)19:00
6月5日(土)11:30 / 15:30 / 19:00
場所:北沢タウンホール
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https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=60950&
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