「役名をつける」という贅沢でロマンチックな行為

お気に入りの役名がある。

名前をつける、というのは世界で一番ドキドキする作業だ。

脚本を書き始める前に絶対に通るばしょ。

わたしの場合は、作品のヒントは名前から生まれると言っても過言ではない。

その子の名前が物語を動かすことだってある。

ああ、この名前の子はどんなふうな性格だろう。どんな風に物語を走り回って、座り込んで悩んで、また立ち上がるときはどんな顔をするんだろう。

名付けは脚本家に与えられたとっても贅沢な行為だと思っている。

わたしはね。

だってその子はずうっとその名前で呼ばれるんですよ。

「だれだれさんの、(役名)とっても好きでした!」とか

「だれだれさんが(役名)してた時観ました!」とか

そりゃあ覚えられなくても結構結構。

お母さんの役でしたよね、とか、先生の役でしたよね、とか。そんなんで全然いいんですけれど!

いくつか紹介したいと思います。せっかくなので。

・「ひとりぼっちの夜」 ヨシュカ

・「おしまい おしまい」 空山川きつね・いるか

・「知ってる?あの子の夢は誰も触れないけど嘘じゃないから市立夏ノ音高校」 鈴鳴 怜・浮足 由布子

まずは最近のものから。


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