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【詩】わたしはロボット

わたしはロボット
わたしはロボット
制御機能がついている
しかも自動の制御機能

わたしはロボット
わたしはロボット
走ってすこししてみると
足が勝手に止まってくれる

「走ったら具合わるくなる」って
「だから走っちゃダメだよ」ってね
言われて育ったわたしの特別
お医者さんのね、お墨付きだよ

わたしはロボット
わたしはロボット
制御機能が働いた後は
息がはあはあ、胸はドキドキ

わたしはロボット
わたしはロボット
この信号からあの信号まで
わたしが楽しく走れる距離は

この制御機能、振り切っちゃったら
わたしはどうなってしまうんだろう
ワクワクに、まかせてもっと走りたい
ムカムカに、まかせて走ってやろうか

わたしはロボット
わたしはロボット
そんなの誰にも分からないけど
ちょっと分かる気もするんだよな

わたしはロボット
わたしはロボット
制御機能を振り切っちゃうのは
いざってときに、しようと思う

わたしはロボット?
ほんとはちがうよ
胸に手をあててみてよね
きこえる音がそこにあるでしょ

わたしは生きてる
わたしは生きてる
きょうも、ふつーに生きているから
わたしを、守る機能があるから