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王者の生ハム「ハモン・セラーノ」



スペインの代表的な美食と言えば、世界三大生ハムの一つ「ハモン・セラーノ」である。

生ハムは日本でも手に入るため、特別な期待をしていなかった私だが、ビルバオの街角のハム屋さんを訪れた瞬間、その場を支配するお肉の誘惑的な香りに心を奪われた。


「ハモン・セラーノ」とは「山のハム」という意味で、この名前はその製法に由来する。
塩漬けにした豚のモモ肉を山で熟成させる伝統的な方法で、通常は2~3年かけて熟成されるが、ビルバオではさらに長い6年もの熟成を施した生ハムがある。
この長期熟成により、肉はさらに柔らかくなり、深い旨味が増していく。


ビルバオでは「ハモン・イベリコ」という高級なイベリコ豚を使った生ハム、その中でも最高峰「ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ」を手軽に楽しめる。
このベジョータはどんぐりだけを食べて育った豚から作られる生ハムで、風味は別格だ。


生ハムはそのまま楽しむのもいいが、サンドイッチも絶品だった。
肉の味わいは非常に深く、油のくどさがなく、お酒を飲みながらどんどん進んでしまった。

生ハムは堅いイメージもあったが、驚くほど柔らかく、口の中でとろけるような味わいが楽しめた。

シンプルながらも、スペインの食文化の豊かさを感じた。
ビルバオでぜひこの王者の味を体験してほしい。


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