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ツッチー式保育/第一の進化の過程  (生まれてから歩行獲得まで)

【ツッチー式保育】は0歳から5歳までの進化の獲得期を3期に分けてを考えます。
●第一の進化の過程(生まれてから歩行獲得まで)
 抗重力筋を育てる。情緒の安定から安心へ

●第二の進化の過程(歩行から3歳まで)
 安心から自信、そこから自由へ。自由な中で自己表現


●第三の進化の過程(3歳から卒園期まで)
 自由な中で、仲間と共に力を合わせる。想像力を土台とし、工夫して創造
第3回のテーマは、〝第一の進化の過程(生まれてから歩行獲得まで)〟について

皆さんこんにちは。
今回からは、ツッチー式保育について詳しくお伝えしていきます。
早速、第一の進化の過程から見ていきましょう。

出生から歩行獲得までには
〝抗重力筋〟の育ちが大切

母の胎内での10ヶ月、それはなんと!
生命誕生である何十億年分です。

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また第一の進化では数百年の進化を、
一年数か月で獲得するのです。(個体発生は系統発生を繰り返す)

誕生とは、羊水から空気中に出て、
重力との戦いが始まることです。

その中で、赤ちゃんは重力と戦いながら、
抗重力筋を付けて歩行を獲得します。

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まず初めての動きから見ると、

出生
仰向け遊び  
腹はい(うつ伏せ遊び) 
はいはい
( 後ずさりハイハイ → 前進ハイハイ → むつんばい → 四つん這い )
たかばい
アヒルすわり
一人立ち 
歩行獲得

と、まるで水中から陸へと這い上がった生物のように成長していきます。
(これが〝個体発生は系統発生の進化を繰り返す〟と言われる由縁です)
これらの動きを経て、人は歩行を獲得するのです。

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足の親指は突き出た大脳、しっかり使うことで大脳の働きも活性化。

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しなやかな身体で回転運動の5ヶ月児。

そして、背中・首・手足・内蔵の働きは、
抱っこされる〝うつ伏せ遊び〟から。

この間に子ども達が獲得する力はすごいものです。
神経系の働きと共に、抗重力筋がしっかり育ちます。
この力があってこそ、
しっかりした歩行の力も獲得できるのです。
手足の自由を得て転んだ時も、
手が出るなど、自分を守る力も獲得
していきます。

〝向き合い〟を通じた〝五感〟への働きかけが
情緒の安定と心の育ちに繋がる

第一の進化では身体の育ちと同時に、
人と人が向かい合うことで、
心の育ちも大きい事も忘れてはならない事です。

脳神経系の発達を獲得するのに大事な事は
五感(目、耳、鼻、舌、皮膚)の働きですが、
ただ五感を刺激してやればいいのではありません。
赤ちゃんとしっかり向かい合いながら、
生活の中で五感を働かせるのです。
具体的には次のような働きかけが有効です。

【視覚(目)・聴覚(耳)神経へ】
・向き合いで目と目を合わせる〝まなかい〟
・吊り下げ玩具遊び
・散歩での木の葉の揺れ
・母の言葉がけ

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目と目を合わせるまなかい遊び


【臭覚(鼻)・味覚(舌)神経へ】
・母乳
・ミルクの味
・離乳食の味


【皮膚感覚神経神経へ】
・赤ちゃんマッサージ

 →皮膚感覚が目覚めるなど、
  関わる中で(自然や人間への)神経系の働きが活発なる。
・暑さ寒さ
 →過保護過ぎ、厚着、冷暖房使いすぎはダメ
・沐浴
・水遊び

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胎内記憶と水遊び。水は全身皮膚刺激(五感の働き)。
こどものあそびにはかかせない。


このように、人と人の間で、五感にを通じて育てられるからこそ、
人間としての心が成長していく
ことを忘れてはならないのです。

まねて学ぶのが人間です。向き合うことが、
人としてのコミュニケーション獲得の始まりなのです。

(狼に育てられた少女(3歳と5歳児)は、発見されたのち手厚く育てられたが、オオカミの習性はなくならなかったことで証明されています。)


赤ちゃんのコミュニケーションは泣くことから始まります。
大人側には、答える力・受け入れる力が求められます。

この相互コミュニケーション過程の中で、脳神経系が、
そして人としての心が育ちます。

赤ちゃんだから分からない、
などとは、大人が思うだけですね。

子どもはおかれた環境の中で精一杯、
自身で生きる力を付けて行く
のです。

次回は引き続き、(第一の進化の過程)の遊びについて
詳しくお伝えしたいと思います。

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