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中国で食べたもの(クレープ的な)

大学時代、
第二外国語として学んだ中国語に
どっぷりハマった。

大学には日本文学専攻として入学したはずだったが、
卒業するときには
中国文学専攻になっていた。

大学在学中に
北京へ語学研修に行き
何週間か
中国で過ごした。
もう
30年も前の話。


30年前の北京は
日本と全然違っていて
(今でもかな??)
びっくりするようなことがたくさんあった。

学生寮のシャワー室の
天井に備え付けられたシャワーは
肝心なシャワーヘッドがなくて
打たせ湯だった。

トイレにドアがなかったり
ドアがめちゃくちゃ小さかったりした。

売ってるペットボトルの水は買うな飲むな
と教えられた。
空き瓶にそこらの水を詰めてるから
お腹を壊すと。

季節の変わり目に
体調を整えましょうと言って
学生寮の全員に
お湯に溶かして飲む葛根湯みたいな
薬草の粉が配られた。

街を歩きながら
タンを吐くひとがたくさんいた。

日本人め、
と通りがかりの人にバカにされた。
が、親切にしてくれるひともいっぱいいて、
仲良くなった商店のおばちゃんは
帰国するとき泣いてくれた。

ものがなんでもかんでも安かった。
気を抜くとすぐにぼったくられた。

ケンタッキーのチキンについてくる
マッシュポテトが
なんか甘かった。



遠い記憶だが
いろいろあった。
ほこりっぽくて
やかましくて
いいかげんで
繊細さのかけらもなくて、
そして、
楽しかった。


そんな
当時の北京のことを思い起こしていたら、
懐かしい食べ物のことを
思い出した。

それは、
道端の
屋台みたいなお店で売っていた、
クレープみたいな食べ物。

クレープみたいだけど
甘くない。

よく焼けて
ちょっとフチがパリッとなった生地に
卵とか
あとなんだっけ…
おかずがはさんであって、
クレープみたいに
くるくるってしてある。

「ちえんびーん」
って呼んでたから、
あれ、
漢字で書くと
「煎餅」かな。

あれはとっても美味しかった。
そして
その後
日本では一度もお目にかかっていない。


すっかり様変わりしたであろう北京には
今でも
そんな屋台があるのかな。

あれから一度も訪れていない北京へ
また行ってみたいなと
ふと思った。

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