ドイツのテロとIS、ユースバルジ

ドイツにて刃物によるテロが起きた。ISが犯行声明を出しているようだ。

今世紀に入って一番大きな変化は、ヒトが大移動するようになったことだと思っている。その変化を支えているのはおそらく、
・LCCなどの移動コストの低減
・世界的な所得の上昇
・人口動態の変化
なかでも、人口動態の変化は、国のあり方そのものに影響を与えているように思える。イスラム圏の若年層が増え、EU圏内は少子高齢化して、働き手として移民を受け入れるような構造になっている。

「自爆する若者たち」という本で提唱された、ユースバルジという概念がかなり参考になる。中東やアフリカは、若年層の人口が多いが、若年層に仕事がない国が多い。働きたくても働けない、そして未来も明るいものと思えないとなると、絶望してもおかしくない。
そんななか、テロリストたちから、天命のような役割を与えられたように洗脳されて、この世界の正義のために戦うといった、血湧き肉躍る感情を惹起される。

「イスラム」が悪いんだと、過度に一般化している意見も目立つが、問題はイスラムではなく、テロリストを生み出す構造であると見た方がいいだろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?