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毒になる親/スーザン・フォワード著,訳:玉置悟 読書メモ


私に救いはあるのか。そんな気持ちで読んだ。
この本を読む前にはいくつか心の準備が必要だ。

1.自分はアブノーマルであると自覚していること
2.毒親とは完全に決別していること
3.著者のような素晴らしいカウンセラーには出会えないということ
4.メタ思考を持っていること

自分自身で問題を解決したいという強い意志を持っているか。
誰かが助けてくれると思っているフニャフニャな精神では駄目だ。
「毒親が全て悪い、○ね。」と短絡な考えだけを持っていても駄目だ。
その様な人には本書の前に読んでおくべき本を紹介しよう。
あくまで個人の感想です。

加藤諦三氏の著書
たくさんある。自分にブッ刺さりそうな本を選んで頂きたい。
自分がどれだけアブノーマルであるか自覚できるだろう。

加藤諦三氏の本が難しいと感じられる方には
『”子供おばさん”にならない、幸せな生き方 ~自分を愛するということ~』
コラムニスト・ひかり著

をお勧めする。
「あたしおばさんじゃないわよ!」と言ってしまうイタイおばさんにも是非読んで頂きたい。
もちろん若い方にも反面教師の材料として読んでおくのも良いだろう。
男性には関係ないようなタイトルかもしれないが精神的自立とは何かが分かる1冊だ。

メタ思考については検索して。簡単だから。

ここまで準備できたら本書を読めるだろう。

著者はアメリカで活躍されている方だ。
詳細な事例も海外の話だと思うと障壁なく読むことができる。
これが日本国内の話だったら怒りや吐き気で読むことは出来なかっただろう。
自分自身に差し掛かる議題になったときにメタ思考が必要だ。
幽体離脱のように自分から離れて俯瞰しよう。
取り込まれるとメンタルがやられる。

感銘を受けた個所は、自分自身の中にある得体の知れない怒りは毒親から受けてきた虐待が根源だという事を受け入れよう。というところだ。

本書の中では毒親の虐待により体に不調が現れた人がカウンセリングを受けている。
実際に毒親と対決する場面も書かれている。
毒親は自分のしていることが虐待だとは認めない。
和解はあり得ないのだが、対決することは自分自身に意味がある。
そこから一歩前へ進むことができるのだ。

また実際に対決しなくても良い。ロールプレイングで良い。
毒親へ手紙を書き、
「あなたの行動は許されないこと。私を罵っても自分を正当化してもあなたのしてきた事実はなくならないという事。」
これで私も枷がひとつ外れた気がした。
私にとっては救いのある本だった。


ふと思った。
ある日突然親族や知人、または職場の人から
「お前は毒だ!許されない!」と言われたらどうなるだろう?
たぶん「何の事だ!私は悪くない!お前のためだ!普通のことだろ!」と言うかもしれない。
毒親とはそういう感覚で生きているのだろう。
自戒にもなった。
自分自身が普通だと思っていることが毒になっているかもしれない。
自分の言動を見直す機会にもなった。


検索したら同じ著者で「毒親の棄て方」とい本も出版されていた。
機会があれば読んでみたい。

スーザン・フォワード

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