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マネージャーは見つけ出し、リーダーは見える~最高のリーダー、マネージャーが考えていること~

最近は「リーダー論」やマネジメントの本ばかり読んでいます。

本でのインプットばかりで、身についていないのが玉に瑕ですが常に「リーダーとマネジメントの違い」は自身で腹落ちしておきたいと思っています。


「最高のリーダー、マネージャーがいつも考えているたったひとつのこと」


今回も気になった言葉に貼った付箋はびっしり!付箋の言葉を書き記していきます。

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弱みを明らかにし、同様に強みを明らかに相殺するのは、一見、理にかなっているようだが、残念ながら関係を築く役には立たない。・・・弱みを見つけ出し、はっきりと定義すれば、その弱みに不当な力を与えることになる。弱みはしばらく舞台のそばで隠れているかもしれないが、悪役のようにいつなんどき陰から飛び出してきて、楽しみを台なしにしてしまうかもしれない。

これは夫婦間、つまりは配偶者とのやりとりにおいての金言。強みと弱みを対等に扱っているようで実はそうではないという典型。

例えば子どもの「できる」を見過ごし、「できない」ばかりに目がいってしまう親の目線にも大いに役立つ。


矛盾と葛藤との折り合い


「個人としての謙虚さと、職業人としての意思の強さという一見矛盾した組み合わせを通して、永続する偉大さを築き上げる」

「ビジョナリー・カンパニー」で有名なコリンズの言葉。リーダーやマネジメント論を語る際に必ず出てくるのは「矛盾」。矛盾とどう折り合いをつけるか、葛藤し続けるのかがポイントだと思っています。


すぐれたマネージャーのもっとも重要な職務は、仕事の質を保つことでも、顧客サービスを徹底させることでも、基準をさだめることでも,高い業績のチームを作ることでもない。・・・これはあくまで結果であって、出発点ではない。出発点は部下一人ひとりの才能である。課題は、部下の才能を業績に結びつけるいちばんの方法を見つけ出すこと。

課題、結果そして出発点をごちゃまぜにしてはいけない。


「私は不満を覚える」これこそリーダーの信条だ。リーダーは決して現状に満足しない。よりよい未来が見えるからだ。「現実」と「可能性」の衝突がリーダーを燃え立たせ、奮起させ、前進させる。
リーダーの出発点は、自分が描く未来のイメージだ。よりより未来こそ、リーダーが語り、考え、反芻し、計画し、練り上げるものだ。


マネージャーは見つけ出す、リーダーは見える


ある特定の行動をくりかえしてほしいなら、その行動がかならず、確実・即時的・肯定的な結果につながるようにする。要するに、よい仕事を即座に認めて、褒めるマネージャーになるのだ。

最高のマネージャーは即褒める。

マネージャーがチームに期待をはっきり伝えているか否かのちがいだけなのだ。すぐればマネージャーはそれをどう伝えるのか。上からの圧力や優先事項の指示をどうフィルターにかけ、どうまとめて、明確な短期目標や測定基準を引き出すのか。答えはひとつー「つねに」おこなうことだ。
よい人選をする、期待する内容を明確に示す、よい仕事を認めて褒める、気づかいを示すーこれがすぐれたマネジメントの四つの基本スキルだ。

この4つのスキルは常に目に見えるところに貼りだしておきたい。

凡庸なマネージャーは、ほとんどのことは学習できると信じ、マネジメントで大切なのは、部下一人ひとりの弱みを見出し、それをなくすことだと思っている。すぐれたマネージャーはその逆で、人で最大の影響力を持つ特質は生まれつきのものだと信じている。

マネージャーは部下のことを「思っている」のか「信じている」の違いかもしれない。すぐればマネージャーは動詞から異なる。

最近の調査によれば、正確な自己評価が成果を引き出すのはまれであり、むしろ積極的に成功の妨げになるケースが多い。自信だけが成果を引き出せるのだ。

「自信だけ」がゴールの近道。ストレングスファインダーというように「強み」だけに目を向け、強みだけを信じる、信じさせるのがマネージャー。


この本のいいところは具体的なアドバイスも記載されている。


マネジメントの3つの手がかり、「強みと弱み」「引き金」「個人特有の学習スタイル」においてWHATとWHYで質問をしてみる。

例えばここ3ヵ月で仕事が楽しかったこと、ないしはつらかったことはなにか、そしてなぜそうなったか。その回答を真剣に聞き、その情報を活用すると驚くべき結果が得られるだろう。


一貫性にこだわりすぎるリーダーはやがて信用を失う


ここからはリーダーのお話。

一貫性にこだわりすぎるリーダーは、やがて融通のきかない、想像力の欠如した人物として映りはじめ、そのうち信用を失う。

一貫性にこだわる≒正論と捉えても良いと思う。ビジネスはすべて想定外だとしたら(あながち間違っていない)一貫性はリスクでもあったりする。


あなたが自分の声にあきあきしはじめるころやっと、あなたのことばが混乱を貫いて私たちの心に届き、初めてあなたの、そして私たちのよりより未来が見える瞬間が訪れるんのだから。

リーダーシップは明確で、それを繰り返す忍耐力があると信じていること。


みずから選んだ分野で一流でありながら、満足してはいない。彼らはつねに動いている。つかんだ勝利は一時は誇りに思うからもしれないが、そんな勝利は喜んで踏み台にし、次の課題、また次の課題へとのぼっていく。

「勝利を喜んで踏み台にする」。周りの成功者は確かにこんな共通点がある。つねに動いている、動かないことはイコール停滞。


やるべきではなく、やめるべきことから考える


じぶんがしたくないことを見つけ出し、それをやめる。
ストレスそれ自体は、一般に私たちが思っているような敵ではない。途切れずに続くストレスが敵なのだ。人生は短距離走の連続であって、マラソンではない。

途切れずに続いてるストレスは何か。それをやめる手立てはないかをまず考えてみる。


「初めての状況やむずかしい状況のもとで、よりより仕事をするために、新しいコンピテンシーを進んで習得する能力。学習者は、すでに知っている方法や自分が好む方法に反する行動を進んでとる。なぜか。己を改善するため、新しいスキルと行動様式を習得するためだ」

ロンバード博士の言葉。課題を与え続けることでバランスをとり、謙虚さを保たせてくれる。常に持つ探求心は謙虚さを兼ね備えている。

新しい課題にどれだけうまく対処できるかは、自己効力感をひとつの活動から別の活動にうつす能力によって決まる。最良の方法は、新しい課題と以前い成功を収めた課題の類似点を意図的に探すことだ。

私は自己効力に繋がる仕掛けを作るようにしています。例えばランニング後の記録をSNSにアップしてみたり、今日のタスクを紙に書き出し、完了したら赤線を引く。気が付けば赤線を引くことで達成感を得られる。

※自己効力感とは「できると自分を信じられる力」、自己肯定感とは「できても、できなくても、ありのままの自分を受け入れられる力」参照ページ

ネガティブな感情は過去の失敗を思いださせ、ポジティブな感情は過去の成功を思いださせるのだ。

至極当たり前だけで大事なこと。

すでに成功を収めている人がなぜそうなったかと言えば、自分の仕事の嫌いなところを我慢しなかったからだ。我慢しないことが成功の原因だったのだ。
大きな成功を収めている人は、バランスを欠くほど多くの時間を好きなことをして過ごせるように、自分の仕事を彫り刻んでいる。・・・好きになれない活動に目を光らせ、できるだけすばやくそれを排除するからこそ起こる。

「彫り刻んでいる」という表現が好き。私はもちろん彫刻家ではないが、熱中して彫り続けることができる作業場、ストレスを排除した環境になっているかを考えるといいかも。

役割をやめる、役割を微調整する、正しいパートナーを探す、役割のなかであなたの力を引き出す側面を見つけるーこれが強みの道から障害物を取りはらうのに、もっとも効率的な四つの戦術だ。

まとめ「結局目指すべきはリーダーかマネージャーか?」


決定的なスキルは、バランスをとることではなく、逆にアンバランスをめざすことだ。すぐれたマネージャーは、一人ひとりの部下の個性を拡大し、強調し、活用することで勝利を収める、すぐれたリーダーは、核となる顧客層、組織の強み、核となる尺度、いますぐとれる行動について結論を出し、明確さだけを念頭に置き、思考と会話からほかのすべてを追いだす。

私個人では目指すべき、強みを活かせるのは「リーダー」だと思っています。とはいえマネジメントにおいての基本、少なくとも「やってはいけないこと」を抑えておくことで最低限の地雷は避けられるはず。

リーダーを極めつつも一貫性にこだわり過ぎず、アンバランスと矛盾、葛藤を抱えながら勝利を踏み台にして謙虚にいきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。そしてお疲れさまでした。ちなみにここまでで3,800文字程度ありました。

読書感想ブログは未来の自分が読者ターゲットですが、少しでもお役に立てば幸いです。

最後に本から多くの引用を書いていますが、あくまで個人的に感銘を受けた言葉です。このブログだけで本書を読んだ気にならずに、興味を持っていただけたのであれば是非本を手に取ってみてくださいね。


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