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一流から学ぶ哲学-「仕事の基本」を読んで-

「世界の一流って誰だろう?」


そう思わないひとはいないはず。わたしも思わず手に取った一冊。

タイトルは「仕事の基本」ですが、「仕事の哲学」と言い換えても良い本です。


この本で「一流」とされている36人は以下。

最初のウサイン・ボルトが個人的には好きな人選です。


【第1章】目標を高く持つ
●ウサイン・ボルト●ビル・ゲイツ●福澤諭吉●バラク・オバマ

【第2章】決定の土台を持つ
●ジェフ・ベゾス●松下幸之助●キム・クラーク

【第3章】前向きにとらえる
●チャールズ・イームズ●マーガレット・サッチャー●井深大●イーロン・マスク

【第4章】あきらめずに行動する
●オプラ・ウィンフリー●ロバート・デ・ニーロ●ヒラリー・クリントン

【第5章】時間を活かす
●ティム・クック●ピーター・ドラッカー●ウォーレン・バフェット●サンダー・ピチャイ

【第6章】行動を律する
●リチャード・ブランソン●アーネスト・ヘミングウェイ●アレックス・ファーガソン●スティーブ・ジョブズ●デレク・ジーター

【第7章】変化に生き残る
●スチュアート・ブランド●アンディ・グローブ●エリック・シュミット●マーク・ザッカーバーグ

【第8章】自分と社会を俯瞰する
●マイケル・ジャクソン●アルベルト・アインシュタイン●メリンダ・ゲイツ

【第9章】適切な場所にいる
●ドリュー・ヒューストン●ドリュー・ギルピン・ファウスト●ココ・シャネル

【第10章】勇気を持つ
●ヨーゼフ・シュンペーター●エイミー・カディ●エマ・ワトソン


私に響いた言葉


以下私に付箋を貼らせた言葉をまとめます。


早起きしてジョギングすることを「目標」と定めるのであれば、その「コスト」は、前日の夜更かしを我慢することかもしれません。働きながらの資格取得を「目標」とするのであれば、その「コスト」は土日どちらかの余暇時間を削ることかもしれません。

ウサイン・ボルトで書かれた「仕事の基本」です。陸上界のスーパースターからは想像もつかない目標コストという表現。スポーツの世界だろうがプロフェッショナルの基本は変わりません。


松下幸之助の「日に三転す」の真意について

常に新しい「知」に触れ、それを吸収して行動に生かすことで、一日に最低でも3回、自らを「進歩」させよという意味なのです。ただ気まぐれで考えを二転三転させるのではなく、素直に傾聴した知の力で意思や行動を改善していく、ということです。

松下幸之助の本を改めて手に取るべきだと教えてくれます。


「失敗を気軽に受け止める」の言葉の主は?


自分の思い描いていた結果を手にできなかった時、それを即座に失敗と認識し、気持ちを切り替える余裕はないというのが現実です。そのような時は、もっと軽い気持ちで、「挫折の1つ」と表現してみてはいかがでしょうか。不思議と、次へのエネルギーがふつふつと湧いてきませんか。

この言葉は誰からの教訓か分かりますか?

ヒラリークリントンです。大統領になれなかったことを「挫折の1つ」と捉えているかはわかりませんが、次のエネルギーにはなるべく早く切り替える術はもっておくべき。


クック氏によると、アップル社内では日々素晴らしいアイデアが飛び交うものの、それらのほとんどに「ノー」が突き付けられるのが現実だと語っています。「どれも素晴らしいアイデアだからやってみる」ではなく、「どれも素晴らしいアイデアだからあえて却下する」という哲学です。

「ノー」といえる心理的安全性がその組織にあるかがポイントだと考えます。「ノー」といえる優先順位が明確だからこそ選択できるのでしょう。

それは本当にやらなくてはいけないことなのか?私でなくてはいけないのか?自問自答しなくてはいけません。


ドラッカーが考えるスタート地点


「成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする」

「工夫をして時間をまとめる」ピーター・ドラッカーの言葉です。できないのは能力ではなく時間の使い方だったりします。報告だけのムダな会議、繰り返される質疑応答などは時間の工夫で解決できる。


たとえば転職と「キャリアへの投資」と考えた場合、給料アップという短期的な成果よりも、新たな環境で着実に経験を積み、5年後の見返りが最大化するような成果を生む転職をする方が、望ましい投資です。

「短期でぶれない」ウォーレン・バフェットからです。引用元が誰かに寄ってはいけませんが、何事も投資という視点はとても大事。

私も子どもへのゲーミングパソコンの購入はゲームを娯楽アイテムの一つではなく、教育における投資と考えています。ゲーミングという業界が明らかに今後伸びるマーケットだからこその投資。


耳を傾ける


学期の初め、活発な発言を促すために、クラスでディスカッションのルールを定めたことが印象に残っています。そのルールとは、「他人の発言中には、口を挟むことと、発言機会を得るために挙手することを絶対に控える」というものでした。

「絶対に控える」がポイントです。

いかに自分がひとの発言中に口を挟みそうになるか、物申したくなるかを振り返ってみればわかることでしょう。オンラインMTGでもチャットで口を挟んではいけません。それは何よりも傾聴できていない証拠だと戒めています。


「私がキャリアを計画中の若者に助言するとしたら、『いつでも即興でやれるように備えておきなさい』という言葉をかけるでしょう」

ハーバード大学で女性初の学長、ファウストの言葉。

計画と即興という矛盾する言葉の重要性が分かります。


自分だけの哲学


「できるだけ可愛く」とは、自分の仕事の成果についても、常に「魅力をできるだけアピールしよう」という意識を持つことです。

ココ・シャネルの何か1つでも魅力的に見せる工夫をの一コマです。ひと工夫という小さな努力の積み重ねが成果に繋がっていく。


「フリ」だけであればそれは偽物です。しかし「フリ」をすることで自分にスイッチをいれ、好循環を生み出し、結果として本物にまで引き上げるプロセスこそが、カディ氏の社会心理学者としての研究対象なのでしょう。

アメリカの社会心理学者のカディは、「フリ」に負けないだけの努力をすると言っています。偽るのではなく、できるようにするための努力しての「フリ」。

ストレスが溜まっていても、溜っていないフリが訓練になる。心理学者ならではの視点も覚えておきたい。

まとめ


いかがでしたでしょうか?

世界の一流と呼ばれるひとの「仕事の基本」

この中で「おっ」と思った言葉があれば、その方の自伝や書物を手に取ってみても良いかと思います。私は松下幸之助でした。

本書はビジネスパーソン以外にもスポーツ選手やマイケルジャクソン、エマワトソン(ハリーポッターのハーマイオニー役)といったエンターテイナーからも教訓があります。

一流の哲学を自分の哲学にしていける一歩に

最後まで読んでいただきありがとうございました。


本noteはあくまで私の気になったワードを解説したに過ぎません。この記事で本書を読んだ気にならずに自身の目や耳で体感して、気になった言葉を探してみてくださいね。


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